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人材養成

国際サッカー連盟(FIFA)が2018年に女子サッカーの発展に向けた戦略を発表してから、世界の女子サッカーは急速な発展を遂げています。日本でも女子のプロリーグ(WEリーグ)の創設や女子サッカー普及・強化のためのさまざまな事業のほか、女性活躍の取り組みなどが講じられていることで、選手や指導者、審判員はもちろん、JFAや各地のサッカー協会、クラブなどマネジメントの分野で働く女性も増えています。JFAは、女子サッカーの各種活動を通じて、国内外のサッカーやスポーツをリードする人材を養成し、女性活躍を推し進めていきます。
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    女性指導者の養成

    選手育成、代表強化において指導者の存在は不可欠です。JFAは、優れた指導者を輩出すべく、ライセンスや養成講座の充実と再教育の推進に取り組んでいます。さらに、女性の指導者を増やすため、通常の指導者養成講習会のほかに女性限定の講習会を開催しています。豊富な知識と経験を備えた日本人指導者はアジアでも高い評価を得ており、各国/地域のサッカー協会からの要請を受けて、代表監督やコーチとして多くの女性指導者を海外に送り出しています。
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    Associate-Pro(A-Pro)ライセンス

    日本女子サッカーの継続的な発展に向けて2020年に開設された女性指導者対象のライセンスです。WEリーグ所属のチームおよび WEリーグ所属のプロ選手の指導ができる人材を養成すると同時に、世界のサッカー界をけん引する女性リーダーを養成することを目指しています。
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    女性指導者スキルアップ研修会

    上位ライセンスを目指す女性指導者に対し、レベルアップが図れる研修会を毎年、開催しています。メンタリング形式による指導実技と講義を中心とした座学の場で構成されています。
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    女性審判員の養成

    JFAは、審判員講習会を開催しているほか、18歳未満、15歳未満のユース審判員の育成、また、高いレベルを目指す審判員を対象に研修会を実施するなど女性審判員の養成を進めています。近年ではJリーグやJFLのほか、FIFAワールドカップやAFCチャンピオンズリーグなど男子の大会を担当する女性審判員も出てきました。
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    国際舞台で活躍する女性審判員

    日本人の女性審判員が初めて世界大会の舞台に立ったのは1995年のFIFA女子サッカー選手権大会(現、FIFA女子ワールドカップ)。この年に始まった「女子国際線審」に吉澤久惠が選ばれました。2000年のシドニーオリンピックでは女子決勝で吉澤が線審を担当。2007年のFIFA女子ワールドカップでは大岩真由美が日本人女性として初めて主審を務めました。2022年のFIFAワールドカップでは大会史上初めて6人もの女性審判員が選ばれ、山下良美がその一人に選出。6試合で第4の審判員を務めました。AFCアジアカップでも2024年大会で史上初めて女性審判員が選出。日本から山下主審、坊薗真琴副審、手代木直美副審がアポイントされるなど、日本人の女性審判員は男子の世界大会でもその実力を発揮しています。
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    JFA/WE女性リーダーシッププログラム

    サッカー界・スポーツ界をリードする女性役員・経営層の育成を目的に、2020年からWEリーグと連携して女性リーダーの養成に取り組んでいます。同プログラムは、「女性とジェンダー理解」「マインド改革」「経営リテラシーの獲得」を3つの柱にしており、47都道府県サッカー協会の役員やWEクラブ、リーグや各スポーツ団体の経営層候補となっている女性を対象に実施しています。
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    JFAスポーツマネジャーズカレッジ

    自立したスポーツ組織づくりを推進し、スポーツ文化の創造、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献できるスポーツマネジャーを養成することを目的とした人材養成事業です。女性も多くこの講座を受講しています。

メディカルサポート

サッカーの発展において、スポーツ医・科学の力も欠かせない要素です。それは、医療の分野にとどまらず、アンチ・ドーピング運動や青少年の違法ドラッグに関する関心を高め、スポーツの原点となるフェアプレーを促進することにもつながります。また、ゲーム中心の遊びになった現代の子どもたちに外遊びの機会を創出、健康寿命の延伸のための予防医療やけがや疾病への対応などさまざまな取り組みを展開しています。
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    JFAのメディカルサポート体制

    現在は、医学委員会の下にJリーグチームドクター部会、アンチ・ドーピング部会、栄養サポート部会、スポーツ救命部会、サーベイランス部会、トレーナー部会を置き、トップアスリートはもちろん、子どもからシニア世代、女性たちの健康づくりを推し進めています。また、スポーツ医・科学研究の推進に関することやスポーツ医・科学研究に関わる人材の育成・交流、健康増進活動などの取り組みを目的に、順天堂大学と包括的な連携協定を締結。千葉大学医学部附属病院とは高円宮記念JFA夢フィールドにおける医療環境の確保を目的とした協定を締結しています。
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    JFAメディカルセンター整形外科クリニック

    2009年8月1日、「FIFAゴールプログラム」(当時)を活用した初の医療施設として、福島県のJヴィレッジに開設したメディカル施設です。福島県と楢葉町によって建設され、JFAが運営しています。合宿や大会時にけがをした選手のケアはもちろん、地域で整形外科やリハビリテーションを必要とする人々の健康をサポートするほか、スポーツの競技力向上や傷害予防などに資する研究も行っています。
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    女性アスリートの健康管理

    JFAは、女性の三主徴(利用可能エネルギー不足、運動性無月経、骨粗しょう症)やスポーツ外傷・障がいの予防・対処法、栄養ガイドラインやコンディショニングなど、女性アスリートにとって有益な情報をオウンドメディアや講習会などを通じて発信しています。また、女性が生涯を通じてサッカーを楽しめるよう、けがや疾病予防、栄養管理、さらには、出産後にスムーズに競技などに復帰できるようなサポートなども行っています。
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    FIFA 女性の健康プロジェクト

    国際サッカー連盟(FIFA)は、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023を契機に、女子サッカーの基盤強化や商業的価値の向上を目指す戦略の一環として、「FIFA女性の健康プロジェクト」を立ち上げました。女性の健康や生理学、運動医学などの専門家や医師とチームを組み、女子アスリートの健康、パフォーマンス、ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に満たされていること)に関する情報をまとめた『FIFA女性の健康プロジェクトスナップショット』を作成し、FIFAに加盟する各国・地域のサッカー協会/連盟と共有しています。
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    ピンクリボン運動

    JFAは、乳がんの啓発活動である「ピンクリボン運動」に賛同し、10月の強化月間には乳がんの早期発見、早期治療を周知、促進することを目的にWEリーグやなでしこリーグと連携して啓発活動を行っています。

女性活躍

世界経済フォーラム(WEF)が2024年にまとめた報告書別ウィンドウで開くによると、日本のジェンダーギャップ指数(男女間の格差を数値化したもの)は146か国中118位で、先進国の中でも低い数値となっています。
JFAは、女性が能力を十分に発揮できる社会の実現を目指して、環境改善を図るさまざまな取り組みを進めています。
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    女性のエンパワーメント原則(WEPs)

    JFAは2020年、WEリーグと共に、「女性のエンパワーメント原則(Women's Empowerment Principles)」に署名し、参加することとしました。WEPsに参加することによって、女性が力を発揮できる労働環境や社会環境を整備することへの強い意思を表明するとともに、サッカー界での女性活躍を推し進め、スポーツ界や地域社会における女性進出をリードしていきたいと考えています。
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    JFA女子サッカーデー

    JFAは、国連が定める3月8日の「国際女性デー」に合わせて、その日を「JFA女子サッカーデー」に制定しました。女性が気軽にサッカーにアクセスできる機会を提供するとともに、サッカーを通じて新たな発見や新しい社会の扉を開けるようなチャンスを提供すべく、女子サッカーのイベントやシンポジウムを開催しています。また、「国際女性デー」のシンポジウムやイベントに参加するなど、外部団体とも連携を図りながら女性活躍のムーブメントを起こすべく活動しています。
  • セカンドキャリアの構築

    選手引退後の道としては、指導者や審判員、クラブ経営者など数多くの選択肢があります。競技をやめた後も長くスポーツやサッカーに関わり続けてほしいという思いから、JFAは2020年、女子サッカー選手のキャリアをまとめた冊子『サッカー×キャリア×未来~Your Life with Football~』を制作しました。選手の皆さんがセカンドキャリアを考える上で参考にしていただけるよう総勢20名のインタビューを掲載しています。
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    女性の役職員の登用

    2019年にスポーツ庁が策定した「スポーツ団体ガバナンスコード」に「女性理事の目標割合は40パーセント以上」と定められたことを受け、JFAも女性理事や管理職の比率を高めるべく組織改革を進めています。WEリーグでは役職員の半数以上を女性が占めており、クラブにもリーグ参入基準として女性登用を義務づけています。
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    WE ACTION

    WEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)は、「WE ACTION」と称する活動に取り組んでいます。これは、WEリーグの理念にある「夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」ことを目的とした活動で、選手とクラブ、パートナー企業などのステークホルダーが連携し、地域のスポーツ振興や各種交流イベントを実施するほか、女性活躍やLGBTQ+などを考えるトークイベントなど多種多彩な取り組みを行っています。

INFORMATION

JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

JFAの理念・ビジョン・バリュー