審判員とは?
審判員とは?
審判員とは、競技規則と自身の立場・役割を十分に理解し、「競技と競技規則の精神」に基づき、能力の最大を尽くして判定を行う人です。
選手同士が対等に全力で競い合い、プレーする喜びと素晴らしさを実感できる試合を関わるすべての人と一緒に実現するために、競技規則を施行し、試合をコントロールします。
プレーに関する事実についての決定は、得点となったかどうか、または試合結果 を含め最終となります。
審判の種類
審判の基本的な役割には、下記の種類があります。
・主審
・副審
さらに、追加の審判が担当する場合もあり、競技会規定などによって事前に決定されます。
・第4審判
・追加副審
・ビデオアシスタントレフェリー(VAR)
・アシスタントビデオアシスタントレフェリー(AVAR)
また、試合によっては、審判1人で対応する場合(1人審判)やプレーする選手が審判の役割を担うセルフジャッジによって試合が行われる場合があります。
審判の歴史
サッカーが、歴史の中で確立していく中で、様々なルールで行われていたものから統一したルール(競技規則)が生まれました。もともとは試合中に問題が起きたり意見の相違が発生した場合は、選手の間で問題を解決していましたが、サッカーの競技性が高まる中で、「相談役・仲裁役」として最終判断を委ねる(Refer)人が必要となり、その後、主審(Referee)、副審(Assistant referee)などの立場/役割が次第に確立され、競技規則において「主審の決定が最終」と制定されました。
審判員に求められるスキルとは?
ここでは、JFAが審判員に求める資質・スキルを紹介します。
(1) 知識
サッカー・フットサル・ビーチサッカーにおける競技規則の理解は勿論、競技会における知識や社会人としての一般的な教養も求められます。
審判活動を行うにあたり、競技規則の精神や解釈などの知識、心身のコンディションを高めるための実践的知識、リスペクト(大切に思うこと)や行動規範などの社会的知識を身に付けることが必要である。
- ・理論的な知識
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- サッカー競技そのもの及びその精神
- 競技規則の精神
- 対角線式審判法
- 基本的シグナル
- ポジショニング
- ・実践的な知識
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- 審判としての経験
- ゲーム状況に応じた予期・予測・読み
- 集中力
- ・社会的な知識
-
- 人権の尊重等の一般常識
- 多角的な知識
(2) 技術
実践的なトレーニングに加え大会でのレフェリング経験を積み上げながら下記の項目を養成していきます。
審判員にとって最も必要な技術を身につけ、磨き、精度を高め、試合で正しく発揮することによって、大目標であるサッカーの魅力を引き出すことが大切である。
- ・判定する眼
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- 争点を感じる
- 現象を的確に見極める
- 判断する
- ・動きやポジショニング
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- 対角線式審判法に従いながら
- 展開、状況に応じて動く
- ・大会の運営能力
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- 競技規則の正しい解釈と適用
- レフェリングの一貫性
(誰が実施しても同じジャッジ・結果になるように行う)
- ・マネジメントスキル(状況に応じて事前にコントロールするため)
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- 「気づき」を働かせること
- 感じ、読み取ること
(3) 体力
レフェリングをやり切る体力は勿論、動き方やコンディションの調整方法など、フィジカル基盤の形成方法も重要です。
サッカーのスピード化に伴い、審判員に求められるフィジカル面の要素は大きく変化している。持続力を基盤に、滑らかにかつスピードアップ、パワーアップを図る必要がある。
- ・基盤
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- ゲームの展開や戦術を理解
- 正しい判定をするために動く
- ・コンディショニング
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- 自分の課題に応じた日常の計画的なトレーニング
(コーディネーショントレーニングを含む)
- 自分の課題に応じた日常の計画的なトレーニング
- ・スピードと運動量
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- スピーディーなゲーム展開に対応できる走力
- ステップワークとその持続力
(4) パーソナリティ「心理」
審判活動を行っていくにあたり、審判員としての自覚や権威、強固なメンタルも求められます。
試合の前、中、後に必要な情報の収集、選択、分析、判断、発信などを心理と捉える。この中には、気づき、予期・予測、危機意識、適応能力、論理的思考、プレッシャー、冷静さ、ボディーランゲージ、説得力ある態度などが含まれ、すべてが審判員にとって重要になっている。
- ・強いメンタリティー
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- 周囲に影響されずに任務を遂行する強い意思と責任感
- ・確固たる信念・哲学
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- 審判としての権威や権限
- ・人間性
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- 競技者、役員、観客等から信頼を得るための言動や態度