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JFAプログラム「法教育」を実施~JFAアカデミー堺~
2016年12月19日
12月13日(火)、JFAアカデミー堺ではJFAプログラムの一環として「法教育」の授業を行いました。
JFAアカデミーでは、「JFAプログラム」として、学校のカリキュラムとは別に、寮生活の中でさまざまなプログラムや日常的な働きかけを行っています。その中で、「法教育」のプログラムは、各学期末に一回、弁護士の先生に講師として来ていただき、学年ごとに分かれて、将来に向けて必要な法律の知識をレクチャーして頂いています。
この日3期生(3年生)は「スポーツマンシップと人権について」、4期生(2年生)は「契約に関するカードゲームを用いた授業」、5期生(1年生)は「栗を平等に分けよう」、というテーマで授業が進められました。実際に起こきた事案を例に考えを出し合ったり、グループに分かれて契約の交渉を模擬的に行うなど、アカデミー生にとっては自分の意見を求められる授業となり、真剣な表情で取り組む姿が見られました。
アカデミー生コメント
前田佳澄 選手(徳島ラティーシャ 中3:3期生)
今回3期生が学んだテーマは「スポーツマンシップとスポーツにおける人権」です。実際に起きた問題をいくつか取り上げて考え、意見を出し合いました。私が特に印象に残っているのは、宗教の自由とサッカーの試合が関わった問題です。それは、日本で行われたサッカーの試合の時に、イスラム圏の女性選手がイスラム教の女性が身に着ける、首まで隠れる「ヘジャブ」という衣類を着用していました。しかしその選手は、着用禁止を求められました。首まで隠れる衣類は、試合中に首が締まってしまう危険も考えられ、サッカーの試合にはふさわしくないようにも考えられます。しかし、その国の文化や、宗教で決まっていることなので、それが理由でサッカーができないのもおかしいと思いました。今回、みんなで意見を出し合ったときも、両方の意見が出て、とても難しいと感じました。
今回の授業を通して、人権は相手の気持ちになって考えることだと学びました。今回答えを出すのが難しかった宗教の問題も、すぐに答えがみつかるわけではないかもしれませんが、一方の意見のみですぐ決めるのではなく、相手の立場になって考えてみるということを心掛けていきます。そして、自分が試合に出るときには、スポーツマンらしく正々堂々と戦います。
齊藤桃花 選手(FCヴィトーリア 中2:4期生)
私は、今回の法教育の授業で「契約」について学びました。グループになって、実際に相手グループと交渉し「契約する」ことをゲーム形式で行いました。お互いの契約条件が揃わない中で話し合いを続けました。その時に、両方の意見をお互いにしっかり聞くことが大切だということがわかりました。契約は、自分と相手でお互いにしてほしいことが合致したときに成立します。そして、契約は法律で守らなければならないとされている取り決めでもあります。このことを理解して守らないと、契約は成立しません。契約とは、責任が生じるということを強く感じました。私たちは、今すぐ自分で何かを契約する機会は少ないかもしれませんが、将来契約することがあると思います。そのときには自分も相手も納得するように、自分の意見をしっかり出し、相手の意見も聞いて、両方が納得するような契約ができるように、今回学んだことを実践していきたいです。
篠田帆花 選手(若鮎長良フットボールクラブ 中1:5期生)
私たちは「拾った栗を公平に分けよう」というテーマで学習しました。私は、今回の授業を通して、「公平」ということがとても大切な事だと改めて気づきました。3人の登場人物が栗拾いをした例題を読んで、先生から「栗を公平に分けてください」と言われたとき、最初は、ただ同じ数ずつ分けることが公平だと思っていました。しかしその後、公平かどうか判断するための「必要性」、「適格性」、「能力」の3つについて学習すると、ただ同じ数ずつ分けることは本当に公平なわけではないのではないかと気付きました。「必要性」とは、その人に本当に必要であるか、「適格性」とは、与えることが本当にふさわしい人であるのか、「能力」とは、できることや力に違いがあることです。その3つを学習した後でもう一度同じ問題を考え直すと、答えが変わりました。そこで私は、この3つが「公平」を考えるときに大切なのだと思いました。今回の授業は、私たちの日常生活や金銭問題にも関係があると学びました。今回学んだことを、今後の自分の生活に活かしていきたいです。
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