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鹿児島での一日 鴨池そして知覧 ~JFAアカデミー熊本宇城ダイアリー~
2017年03月06日
前週に引き続き、6期生はいつもより一日早く土曜日に帰寮し日曜日を在寮日としました。
今回この在寮日に、2つの目的から鹿児島に行くためです。
まず一つ目は鹿児島でキャンプを行っているジュビロ磐田のトレーニングを見学することです。ジュビロ磐田は1月までアカデミー熊本宇城でトレーナーとして選手の心身両面のケアをしてくれた大津賀さんが新たにトレーナーとして加わったチームでもあります。
6期生全員が将来プロ選手として活躍することを目標としています。実際にプロ選手として活躍している選手がどのようなトレーニングを行っているのか。プロ選手はどのような特徴、武器を持っているのか。そして今アカデミーで取り組んでいることはプロの世界で実際に必要なことなのか。選手たちは実際にトレーニングを観たことで、色々な感想を持ったようです。
「常にゴールを狙いながらプレーしていたので、守備側に取ったらとても嫌なプレーだと思った」
「動きながらプレーし、パスを出した後走る選手は僕が知っている選手たちで、そういう選手が活躍するものなのだと思った」
「一人でサッカーをしている選手やコミュニケ―ションを取っていない選手は誰もいなかった。特に守備ではGKを中心にお互いが声をかけ合って、チーム全体で守備をしていた」
日常の中で取り組んでいることがプロの舞台でも不可欠な要素だと感じたようです。
練習終了後には大津賀さんがこちらまで来てくれ選手全員と記念撮影を行いました。短い時間でしたが進路の報告やからだのことなど話すことができ選手たちも嬉しそうな様子でした。大津賀さん、忙しいところありがとうございました。今後のご活躍をお祈りいたします!
そして二つ目が知覧にある特攻平和会館の見学です。特攻平和会館見学前日に特攻隊として命を落とした人たちや特攻前日に書かれた遺書の存在等について事前に映像を観ました。特攻隊とはどのようなものだったのか。彼らと年齢が大して変わらない人たちがなぜ自ら志願して特攻隊になったのか。
自分の目で見て、彼らなりに心で何かを感じて欲しいという願いから計画しました。
平和会館ではまず知覧町出身の語り部さんによる講話を聴きました。
講話終了後、最前列に座っていたアカデミー生は特別に10分程度語り部さんにお話をしていただきました。
「この平和会館に何を学びに来ましたか?みんなには命の大切さ、家族への感謝を学んで帰ってほしいんです」
選手たちに語り部さんはそう話してくださいました。
「夢を持つ大切さ、夢は叶うと信じれば必ず叶うということ、しかしそれは家族がみんなを支えてくれているからなんだよ。」
選手の心に響く素晴らしいお話を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。
平和会館の中には特攻隊に関するあらゆる資料が展示されており、その中でも特に特攻直前に家族に宛てて特攻隊の方々が書いた遺書の前で選手たちは足を止めていました。
「戦争中の17歳が人のために何かをしていたのに、平和な今の15歳が自分のためにも人のためにもできていないと思うとこのままではいけないと強く思いました」
「今回学んだことを僕たちのような若い世代が受け継いでいき、命の大切さや尊さを知らない人たちに自分から行動していき、広げていきたいと思いました」
「今回の知覧で昔の日本のすべてを知れたわけではないので、これからたくさんの場所で戦争や平和についてもっと自分の理解を深めていきたいと思いました」
「遺書の中で、明日自分が死ぬということが分かっていながら家族を励ます言葉を描くことができるのはなぜだろうと思いました。もっと家族との時間を大切にしていきたいと思いました」
知覧特攻平和会館を見学した後の選手たちの感想の一部です。
命の尊さ、家族の大切さ、好きなことができることへの感謝の気持ち、そして当たり前は決して当たり前ではないことに改めて気づいた彼らの今後の成長に期待したいと思います。
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