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5期生 それぞれの道へ 〜JFAアカデミー今治 スタッフ通信Vol.23
2022年03月14日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー今治のレポートを担当するのは植村公亮コーチです。
入校当時
JFAアカデミー今治でコーチをしている、植村公亮です。
今回は5期生(中3)の卒校を迎えるにあたり、これまでを振り返りたいと思います。
選考試験を突破した彼女たちは、自らの意思で入校を決意し、2019年春新たなスタートに期待と不安が入り混じった表情をしていたことを今でも鮮明に覚えています。入校式では朝倉地域の方々や朝倉中学校の先生方、保護者に見守られ、この3年間での自身の思いを決意表明として発表しました。
しかし、親元を離れて慣れない生活に苦労し、洗濯や身の回りの整理整頓、寮での食事や生活のリズムに必死についていくことで精一杯だったと思います。
そんな中でも選手に常に大切にさせていたのは、うまくいったことも失敗したことも含めて「自分と向き合う」ことでした。簡単なことではありませんが、何が良くなかったのか、なぜうまくいったのか、本人がわからないまま過ぎてしまうこともあります。まだまだ幼い選手たちは思い切ったチャレンジ、時には失敗から学ぶことで少しずつ仲間の大切さを学び、自身の夢に対してのプロセスを歩み始めました。
自身の夢に向けて
中学2年生となり、下級生が入校し自身のことだけではなく周囲への気配りも求められ、仲間との関わりやより自身の行動に対しての責任も求められました。
自身の短期目標に対して、向き合うようになり具体的な行動も見られるようになった選手たちに、中期目標作りとして3~5年後の自分を想像し今後自身がどうなっていくのかを考えてもらいました。中期目標には次のカテゴリーとなる進路も含まれてきます。
入校時から持っていた大きな夢や目標をより具体的に、そして鮮明にしていくプロセスとして更に自身の夢に対する思いに向き合うことを求めました。
段階を追って選手自身の思いや親御さんの思いや考えを共有し、より具体的に自身に必要なことを描いていく機会となりました。ピッチに内外問わず、自身に必要なことは何なのか、具体的に「いつ、何を、どのくらい」、「なぜなのか」、多くのプロセスや具体的に考えることで更に選手たちが成長していく様子は頼もしくありました。
最上級生、そして卒校へ
1・2年時に上級生の背中を見て学んできた時から、最上級生となり責任や自覚、不安もある中、自身と向き合うことができない時期もありました。その繰り返しが自分を知ること、今の自分に足りないことを明確にできたと感じています。
2年時からコロナ禍の影響もあり思うような活動ができず、海外遠征の中止や所属チームでの活動が制限されるなど本来得られる多くの経験を十分に感じることができませんでした。
しかし、だからこそできること、新たな課題、さらに自身の夢、目標に対してどうあるべきなのか、こちらから問い考えさせる場面も多くなりました。本当に大切なことは何なのか、目の前の結果だけに左右されずに質の高いプロセスに繰り返しチャレンジしていくことで、選手たちは失敗よりもよりポジティブな取り組みで明るく成長しているように感じています。
2022年春、卒校を控え、このアカデミーで3年間取り組んできたことがいかに大切であるのか、そして夢に向かう力はより力強く明確になっている様子も伺えます。
寝食を共にし、仲間と切磋琢磨し、お互いを励まし合った過程でより5期生の中での仲間への思いやり、絆は強固になりました。同時に今後はそれぞれの道でサッカー仲間でもあり、ライバルとして戦うことになりますが、自身の夢と向き合い、自分はどうしたいのかを更に追求していくことになります。
そんな彼女たちが今後も成長し飛躍してくれることが楽しみでなりません。
5期生の3年間、JFAアカデミー今治の活動に、多くのご理解、ご協力いただいた全ての方々に感謝、御礼を申し上げます。
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