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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第21回 行德浩二 ネパール代表監督
2016年10月21日
アジアの各国で活躍する指導者達の声を伝える「アジアのピッチから」。第21回は、ネパールサッカー協会(ANFA)で代表監督を務める行德浩二氏のレポートです。
ネパールでの生活
雨季が終わり、カトマンズからもヒマラヤ山脈を見ることが出来る観光のベストシーズンになりました。朝晩は少し冷えるようになってきましたが、カトマンズは非常に過ごしやすい気候です。代表チームのトレーニングは通常午前中に2時間程度行い、終了後はANFAのクラブハウスにてチーム全員で昼食をとります。私の住居周辺には多くのレストランがあり、夕食はバリエーション豊かです。ネパールの代表的な食事は「ダルバート」というネパール版の定食です。ワンプレートに、ご飯、ホウレンソウの炒め物、豆スープ、カレー、ジャガイモの炒め物、ピクルス、野菜が入っています。停電が頻繁にありますが、慣れれば特に問題はありません。
一方、現在一番苦労しているのは言葉の問題です。通訳はいるのですが常勤でないため不在時は英語でのコミュニケーションです。トレーニングはできるだけデモンストレーションやホワイトボードを使って説明しています。
今後の活動 AFC ソリダリティ・カップに向けて
11月にマレーシアで開催される「AFC ソリダリティ・カップ」 に出場します。目標はもちろん優勝です。現在は、午前・午後の二部練習を行い試合に向けてトレーニングを行っています。準備として今一番必要なのは対外試合です。様々な事情により、5月末から一度も国際試合を行う機会を持つことが出来ていません。選手達の状態は上がってきているにもかかわらず確認する場が無いのが悩みです。このチームのストロングポイントは、スイッチが入ると一気に集中力を高めるところ。この見事な切り替えを最大限に発揮したいと思います。
ネパールサッカーの強化を目指し、ANFA内に技術部を立ち上げるべく、同じく日本から派遣されている武田技術委員長が現在指導指針を作成している最中です。代表チームの強化まで手が回っていない現状ですが、これから改善されていくことでしょう。
ネパール代表チームについて
この国では、サッカーは非常に人気の高いスポーツです。多くの国民がネパール代表チームの活躍を期待しています。代表選手の中にはバイクや清涼飲料水、スポーツウェアなどの会社とコマーシャル契約を結んでいる選手もおり、彼らは子供たちのあこがれの的です。2015年の大地震により被災した影響で未だにナショナルスタジアムが使えない状況ですが、ネパール国内で代表戦を行うことが出来れば人々に大いなる勇気と希望を与えられるに違いありません。
最後に皆の期待に応えられるよう、ANFAのコーチングスタッフ達と共に、強い代表チームを創るため最善を尽くします。
JFA公認海外派遣指導者
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