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試合巧者ぶりを発揮した鹿島が長崎を下して準々決勝へ 天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会

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2021年08月19日

試合巧者ぶりを発揮した鹿島が長崎を下して準々決勝へ 天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会は8月18日(水)、全国各地でラウンド16(4回戦)が行われました。

ピックアップマッチ

鹿島アントラーズ 3-1(前半0-1、後半3-0)V・ファーレン長崎

長崎県のトランスコスモススタジアム長崎では、鹿島アントラーズ(J1)とV・ファーレン長崎(J2)が対戦しました。序盤に相手の攻撃を受け止めた鹿島が力強く前に出ようとしますが、その姿勢の裏を突いたのが長崎でした。開始7分、それまでにも見せていた左から右への大きな展開で、鹿島を揺さぶります。ボールを受けたウェリントン・ハット選手がさらに右からクロスボールを送ると、ファーサイドに入っていたのは、最初に右へと展開していた毎熊晟矢選手。大きなリターンパスをしっかりと頭でとらえて、先制点を決めました。

先手を打たれた鹿島は、特に3人のブラジル人選手が中央から前へ前へと突き崩す意識を示しますが、なかなかチーム全体での連動が機能しません。変化が見えたのは、ハーフタイムを挟んでからでした。雷の影響による2度の中断を経て、1時間弱の遅れで始まった後半、鹿島はシンプルに長崎のゴール前へとボールを送りました。雨はさらに激しくなっていましたが、その状況をも利するかのようにクロスボールを送り、サイドバックの安西幸輝選手も積極的にミドルシュート。その勢いのままにクロスボールからアルトゥール・カイキ選手の同点ゴール、さらにまたもクロスボールからエヴェラウド選手のヘディングシュートと、後半開始から15分で鹿島が試合をひっくり返しました。

長崎も負けじと、高さのある2トップなど4人を同時投入しますが、試合巧者だったのは鹿島でした。74分には永木亮太選手が送り込んだ速いFKを林尚輝選手が流し込み、点差を広げました。最後まで試合の流れを渡さず、鹿島がベスト8入りを決めました。

監督・選手コメント

相馬直樹 監督(鹿島アントラーズ)
斜めにボールを入れて状況を変えることを徹底されて失点し、押し込まれる時間もかなりありました。相手が狙ったその形で、さらに間延びさせられる展開になり、我々らしいシーンを出せない前半になりました。雷による中断の時間で戦い方を確認でき、選手たちもコミュニケーションを取り合ってくれたことで、後半の立ち上がりからコンパクトさを出しながら追い付き、逆転へとつながったと思います。終盤はピッチ上の水でボールが止まるような状況でしたが、粘り強く戦って次のラウンドに進めました。これを天皇杯にもリーグ戦にもつなげていきたいです。

林尚輝 選手(鹿島アントラーズ)
FKで(永木)亮太くんがGKとDFの間に速いボールを入れるというのは練習からやっていたことでした。それをファーで合わせると決めていて、良いボールをくれたので決めることができました。プロになって公式戦2点目ですが、トーナメントでは1点が本当に重要になります。そこで点を決められたのは自分の中でも大きかったです。ブエノ選手も加わりポジション争いが非常に厳しいセンターバック陣で、必要とされる選手になるためにも結果を出していかないといけないと思っているので、得点という形で一つ表せたのは良かったと思います。

松田浩 監督(V・ファーレン長崎)
前半までは相手を分析していた通りに自分たちの良さを出し、勝つんだという気持ちも見せられただけに、後半の頭が一番悔やまれます。豪雨の中で集中が切れやすいとは思いますが、わけが分からないうちに押し込まれたというか、サッカー以外のところで戦っていたような部分がありました。でも、鹿島は同じ状況でも畳み掛けてきたりと、ゴールに迫るというサッカーの本質的な部分で勝っていたと思います。そういう意味で、うちもまだ足りないということを勉強させてもらう試合になりました。

名倉巧 選手(V・ファーレン長崎)
サイドからの攻撃は、今の長崎にとっての武器だと思います。得点も、練習でやっている狙い通りの形で生まれました。そういうところは試合でもしっかり出せていているので、練習の成果が出ているのかなと思いました。個人的には、特に後半はボールに触る時間も少なくなってしまいました。本当はボールを収めて前を向き、ゴール前まで運んで自分でも仕掛けたり、仲間も使えるようなプレーを出していきたいです。

【1回戦】5月22日(土)、23日(日)[予備日:5月24日(月)]
【2回戦】6月9日(水)、16日(水)
【3回戦】7月7日(水)[予備日:7月14日(水)]

【ラウンド16(4回戦)】8月18日(水)[予備日:10月13日(水)]
【準々決勝】10月27日(水)[予備日:11月17日(水)]

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