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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第67回 本田美登里 ウズベキスタン女子代表監督
2022年08月26日
リーグ戦
2022年2月にウズベキスタンに赴任し、半年が経ちました。ウズベキスタンの女子プロリーグは1部10チーム、2部5チームで構成されています。1部はホーム&アウェー18試合を戦い、その後、上位チームで再度リーグ戦を行います。大学生を除いて、ほとんどの選手がプロ契約をしており、全体のレベルは「なでしこリーグ1部」程で、チーム同士の実力差も拮抗しています。2022年8月にウズベキスタンで開催されるAFC Women’s Club Championshipに参加するチームは「FC SOGDIANA」というチームで、2021年国内リーグの優勝チームです。このチームには代表選手が5~6名所属していて、今年7月からは前INAC神戸レオネッサの牛島理子選手が加入しています。2部リーグは、ほぼアマチュアで若い選手が多いです。プロリーグ下部のU-16リーグもありますが、短期集中のリーグ戦となります。U-14の大会もありますが、グラスルーツレベルです。
環境
ウズベキスタンのサッカー環境としては、宗教的にも「女性は女性らしく、男性は男性らしくあれ」という観点から、サッカーは男性が行うスポーツという感覚が家庭内にあり、女性は結婚適齢とされている25歳前後で結婚~出産~育児がスタンダードのようです。徐々に変わりつつあるようですが、家族やパートナーの協力を得られないのが最大の課題のようです。代表選手でありながら、結婚を理由に突如引退というケースもあります。
代表活動
代表活動については、大統領がサッカー競技の強化を支持する動きがあり、オリンピック連盟を通じてサポート体制が強化されつつあります。また我々が赴任した理由の一つに、女子サッカーの強化(普及)があります。2024パリオリンピック出場を目指しています(アジア枠は2)。
基本的にFIFA マッチデー を使って活動し、今年はトルコ遠征、アメリカ遠征、CAFA大会に参加。今後は日本やハンガリーへの遠征も予定されていて、今までとは比にならない遠征と試合数を行っています。
FIFAランキングは46位(2022/6月現在)です。ウズベキスタン女子代表は多人種で、ロシア系の選手のポテンシャルは高いです。
©ウズベキスタンサッカー連盟
私たち日本人が考えるウズベキスタンへのレガシー
現在掲げている目標は、女子サッカーの競技人口の増加、各リーグ戦の年間を通じてのマネジメント、女子指導者・トレーナー・フィジカルコーチ・マネージャー等のサッカーに携わる仕事の紹介と人材発掘、育成などです。日本とウズベキスタンのサッカーを通じての親善交流も考えています。
GKコーチの必要性
女子代表チームだけでなく、男子チーム(特に育成年代)への正確な知識を持つ指導者はウズベキスタンにおいても中央アジアにおいてもまだまだ非常に少ないと感じます。ウズベキスタンのアカデミーにおいても需要を大いに感じています。
©ウズベキスタンサッカー連盟
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