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SAMURAI BLUE、冨安選手の代表初得点でサウジアラビアに勝利、8強進出~AFCアジアカップUAE2019(1/5~2/1)~
2019年01月22日
AFCアジアカップUAE 2019に出場中のSAMURAI BLUE(日本代表)は1月21日(月)、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャで行われたラウンド16でサウジアラビアと対戦。DF冨安健洋選手(シントトロイデンVV)の代表初ゴールで1-0の勝利を収め、ベスト8に進出しました。24日(木)の準々決勝はドバイでベトナムと対戦します。
日本はこの試合でも粘り強さを発揮。相手に圧倒的にボールを保持されながらも、前半の1点を手堅く守って勝利をもぎ取りました。
先発はグループステージ第2戦で1-0勝利を収めたオマーン戦とほぼ同じ顔触れで、1トップをFW北川航也選手(清水エスパルス)からウズベキスタンとの第3戦で同点ゴールを決めたFW武藤嘉紀選手(ニューカッスル・ユナイテッド)に代えて臨みました。
一方のサウジアラビアは、カタールに敗れたグループステージ第3戦から3人を入れ替え、出場停止明けのMFサレム・アルダウサリ選手と負傷から回復したDFヤシル・アルシャハラニ選手らが戦列に復帰しました。
シャルジャ入り後初めての快晴で陽射しの強さを感じる中、試合はサウジが立ち上がりからボールをキープしてパスをつないで攻め込む展開に。開始早々にはFKにDFモハンメド・アルファデイル選手が頭で合わせ、その後もDFモハンメド・アルブライク選手が右サイドから攻撃を仕掛け、MF原口元気選手(ハノーファー96)やDF長友佑都選手(ガラタサライSK)と激しい攻防を繰り返します。
サウジアラビアは12分には左サイドから攻めこみ、日本DFのクリアボールを拾ったMFアブドゥルアジズ・アルビシ選手が強烈なシュートを放ちますが、DF吉田麻也選手(サウサンプトン)が体を張って阻止し、ゴールを死守します。
サウジアラビアの攻めに日本は冷静に対応。暑さも考慮してか、無理をせずに守備の意識を高く持ち、奪ったボールで相手DFの裏のスペースを早目に狙う姿勢を見せます。
15分を過ぎると、中盤でボール奪ってMF堂安律選手(FCフローニンゲン)やDF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)へ繋いで右サイドから仕掛ける場面を作ります。
19分、柴崎選手のFKに原口選手が左サイドで仕掛けてCKを得ます。このCKを柴崎がゴール前の冨安選手へ送ると、「マンツーマンにしてはちょっとマークが緩い」と感じた20歳のDFが相手のマークを外して頭で合わせ、ゴールネットを揺らしました。20歳と77日目での得点で、堂安選手が持っていた日本代表最年少ゴール記録を塗り替えました。
その後、日本は29分にも相手ボールを奪った柴崎選手から前線へ展開。堂安選手が右サイドから中へクロスを送ると、ゴール前で武藤選手が飛び込みますが、これは相手GKへのファウルの判定となりました。
サウジアラビアは35分、左からパスを受けたMFハタン・バヒブリ選手が左足でゴールを狙ってシュートは枠の外へ流れます。
後半開始早々には、サウジアラビアが右CKから最後はアルダワサリ選手が右足でシュート。これはGK権田修一選手(サガン鳥栖)が阻止しましたが、その後もサウジアラビアがボールを保持して攻める場面は続きます。62分には右クロスにアルダウサリ選手がゴールを狙い、その3分後にはバヒブリ選手がミドルから日本ゴールを脅かしましたが、日本は集中を切らさずに対応します。
日本は苦しい流れの中、76分に疲れの見えたMF南野拓実選手(ザルツブルク)に代えてMF伊東純也選手(柏レイソル)を投入。ボールを奪ってカウンター攻撃に出る場面もありましたが、前線でボールがつながらず、なかなかシュートまで持ち込めません。
それでも86分には柴崎選手のFKにゴール前でMF遠藤航選手(シントトロイデンVV)が頭で合わせますが、枠を捕えるには至りません。
サウジアラビアは最後まで同点の機会を探り、87分にはカウンター攻撃からアルダウサリ選手、バヒブリ選手が連続シュートを放ちますが、吉田選手とDF長友佑都選手が体を張ってブロック。アディショナルタイムにはアルブライック選手に右サイドから狙われますが、権田選手が再び好反応を見せてセーブ。日本は1-0で逃げ切り、8大会連続で8強入りを決めました。
なお、この試合で右膝痛のためベンチ外だったMF青山敏弘選手(サンフレッチェ広島)は、試合後にチームを離れて帰国の途に就きました。
監督・選手コメント
SAMURAI BLUE(日本代表)森保一 監督
ノックアウトステージでは勝つことが非常に大切です。アジアのトップクラスの強敵であるサウジアラビアに選手たちが粘り強くタフに戦ってくれて、無失点で勝つことができました。相手にプレッシャーをかけてボールを運ぶ、ディフェンスもアグレッシブにプレッシャーをかけるところで、選手たちが良い入りをしてくれました。サウジアラビアがボールを保持しながら危険な攻撃を仕掛けてくることは分かっていたので、うまく対応しながら攻撃につなげられればと考えていました。ボールを奪って素早い攻撃を仕掛けるところは、後半は多くはなかったですが、前半もありましたし、リードしてからの戦い方は、ゲームの流れを選手が感じて表現してくれたと思います。少し守る時間は長かったですが、選手たちが粘り強く無失点に抑えながら戦っていけるという戦い方のオプションが、また1つできたことをポジティブにとらえたいです。次のベトナムは非常に堅い守備をして攻撃を仕掛けてくるチームです。我慢強くボールを動かしたり、相手を崩すための攻撃を仕掛けることをかんがえなければなりません。中2日での戦いで我々は相手よりも準備期間、回復時間が短いですが、最善の準備をして次も勝利したいと思います。
DF #16 冨安健洋 選手(シントトロイデンVV)
あそこまで押し込まれるイメージはしていなかったのですが、焦れずにみんなで集中を切らさずにやれたと思います。予測して相手より先に動き出すことができていたので、ひっくり返される場面は作らせなかったと思います。今日のような苦しい試合を勝ちきることができたことも、みんなで体を張ってゼロで守れたことも大きな意味があると思います。でもまだ何も勝ち得ていないので、反省して次へ良い準備をしていきたいです。
DF #22 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
相手は非常にボール回しに長けていたと思います。アジアのレベルの差は縮まっているのではないかと感じたので、僕らが危機感をもたなくてはいけません。ただ、こういう難しい試合をセットプレーから点を獲って1-0で終えることができたのは、個人とチームが成長する上で必要なことだと思います。カウンターで2点目を決められれば理想的でしたが、攻撃陣も自分の特長を消してまで守備で頑張ってくれて本当に助かりました。
MF #8 原口元気 選手(ハノーファー96)
今日はチームとして賢く守ったところがすべてです。それぐらい割り切って日本はいい試合ができたと思います。こういうトーナメントになるとああいう得点はものすごく大事です。時間をかけて練習しているだけの価値はあったと思います。(次の試合へ)精神的にも体力的にもできる限りの回復をして、気持ちの部分でカバーして行く部分もあると思います。
MF #17 青山敏弘 選手(サンフレッチェ広島)
自分が離脱することでみんなに気を遣わせてしまって、足を引っ張らないか不安でしたが、そういう気持ちに応えてくれたというか、僕に元気をくれるような戦いをしてくれました。最後に今日、勝って一緒に喜べたことに感謝したいです。チームには決勝で勝って目標を達成してほしいです。
ファン・アントニオ・ピッツイ サウジアラビア監督
大会敗退となって残念ですが、選手たちは良くやってくれて、彼らのパフォーマンスには満足しています。日本はアジアのベストチーム、大会優勝候補の一つです。その相手に、選手たちは私の哲学や戦術をピッチでよく表現してくれました。我々はボールキープをして試合をコントロールしていましたが、最後のところで決め切ることができませんでした。
スケジュール
AFCアジアカップUAE2019
大会期間:2019/1/5(土)~2019/2/1(金)
ノックアウトステージ 準々決勝:
2019/1/24(木) 22:00キックオフ(日本時間)
vs ベトナム代表
地上波放送:テレビ朝日系列にて生中継 予定
BS放送:NHKBS1にて生中継 予定
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