11月11日にカシマスタジアムで対戦するオマーン代表は、その4日後に戦うサウジアラビア戦を想定した試合になる。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も代表メンバーを発表する際に「サウジアラビアに似ているから選んだ。アラブ系のフットボールをするイメージだ」と断言した。
今回は国際親善試合ということもあり、オマーン代表にはレジェンドのアリ・アブドゥッラー・ハリブ・アルハブシ選手や、優れた決定力で母国をけん引するイマド・アル・ホサニ選手といった実績十分のベテラン選手は招集されていないが、個の力で流れを変えてしまう選手はほかにもいる。
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アブドゥル・アルマクバリ選手は一瞬の隙を突いて決定機を作れるタイプであり、サウジアラビア戦に向けたシミュレーションとして十分な相手と言っていいだろう。サウジアラビアと言えば伝統的に、高いクオリティを持つ攻撃的な選手が違いを作るというシンプルなスタイルで戦う傾向にある。日本代表としては、そういった選手を抑えないと勝利は遠ざかってしまうため、対アラブをイメージした守備の感覚をオマーン戦で掴んでおきたい。
アルマクバリ選手はDFラインの背後を取る動きが巧みで、相手との駆け引きで狡猾にチャンスを狙う。何気ないロングボール一発でも、相手の隙を突いて決定機に結びつけられるハンターであり、DFとしては片時も気を抜けない存在である。