ついにFIFAワールドカップロシア出場に、王手をかけたSAMURAI BLUE(日本代表)。次節、8月31日に埼玉スタジアム2002で行われるオーストラリア代表との一戦に勝利すれば、世界への切符を手に入れられる。
日本はこれまで自国開催だった2002年大会を除き、過去4度、アジア最終予選を突破している。初めてワールドカップ出場を決めた1998年のフランス大会を皮切りに、2006年ドイツ大会、2010年南アフリカ大会、そして2014年ブラジル大会と、それぞれの予選で歓喜の瞬間を味わった。
その歓喜をもたらしたのは、どのようなゴールだったのか。ここでは、ワールドカップ出場を決定づけたゴールを振り返っていこう。
フランスワールドカップ出場を決めたゴールはあまりにも有名だ。主役は岡野雅行選手。第3代表決定戦にもつれ込んだイラン代表との一戦は、2-2とタイスコアのまま、ゴールデンゴール方式の延長戦に突入する。延長開始からピッチに立った岡野選手は、再三にわたる決定機を逃し、日本中のファンのため息を誘っていた。しかし、そのままPK戦に突入するかと思われた118分、中田英寿選手のシュートのこぼれ球を押し込み、ゴールデンゴールを決めた。のちに「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれるゴールを生み出した。
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2006年ドイツ大会の出場権を獲得した試合の相手は、朝鮮民主主義人民共和国。本来はアウェイ朝鮮民主主義人民共和国での開催だったが、自国で行ったイラン代表との試合でファンが暴徒化しFIFA規律委員会による制裁で、中立国であるタイ・バンコクでの無観客試合となった。
この試合で勝利に導くゴールを決めたのは、柳沢敦選手と大黒将志選手だった。0-0で迎えた67分、均衡を破ったのは柳沢選手。相手のクリアボールに素早く反応し、ダイレクトボレーで合わせると、終了間際には大黒選手がディフェンスラインの裏へと抜け出し、追加点を奪取。2-0の快勝で3度目となるワールドカップ出場を決めた。
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2010年南アフリカ大会の出場を決めたのは、アウェイで行われたウズベキスタン戦だった。決勝点を決めたのは岡崎慎司選手。開始9分、中村憲剛選手の浮き球スルーパスに抜け出すと、左足で放ったシュートはキーパーに阻まれたものの、跳ね返ったボールをそのまま頭で押し込んだ。岡崎選手らしい泥臭い一撃が4大会連続となるワールドカップへと導いた。
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2014年ブラジル大会は、初めてホーム埼玉スタジアム2002でワールドカップ出場を決めた。引き分けでも出場権を得られるオーストラリア代表との一戦。0-0で迎えた82分に先制点を奪われるも、最後にドラマが待っていた。右サイドから本田圭佑選手が上げたクロスがエリア内で相手のハンドを誘いPKを獲得。すでに時間は後半アディショナルタイム。大きな重圧がかかるなか自らキッカーを務めた本田選手は、ど真ん中にボールを蹴り込んで、同点ゴールを決めた。直後にタイムアップの笛が鳴り、勝点1を積み上げた日本がブラジル行きの切符を手にした。
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そして2018年ロシア大会アジア最終予選。再びホーム埼玉スタジアム2002でオーストラリアと対戦する。果たして、世界への切符を手にする決勝ゴールを決めるのは誰か。歓喜の瞬間を心待ちにしたい。