後半アディショナルタイムの山口蛍選手の劇的ゴールで、2-1と勝利を収めた前回のイラク戦。展開的には苦戦を強いられたものの、データ上ではほとんどの項目で、日本がイラクに勝っていた。
アジアサッカー連盟(AFC)の公式データによると、シュート数は13対8、うち枠内シュート数は6対4と大差は付かなかったが、パス数は480対287、ボールポゼッションは62.1%対37.9%と大きく上回った。日本がしっかりとパスをつなぎながら、試合を支配していたことが分かる。
また空中戦も65.6%対34.4%と高い勝率を示した。ロングパスの頻度が高く、クロス数でも日本を上回ったイラクの攻撃をしっかりと跳ね返していたことが窺える。
一方で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が求める「デュエル」の勝率は50.6%対49.4%と、ほぼ互角の結果に。局面の争いでは、イラクを凌駕できなかった。また23本もインターセプトされたように、パスを奪われるケースが目立っていたのも、苦戦の原因となっただろう。
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意外だったのは、CKの数。日本が押し込んでいたにも関わらず、その回数は3対7とイラクが倍以上のCKを得ていた。長めのボールを放り込んでくるため、後方での対応が増えたことが、相手にCKの機会を与えてしまったと原因と推測される。とりわけ接戦の展開となれば、セットプレーが勝敗を分けるポイントなるだけに、13日のイラク戦では、日本は相手のセットプレーを警戒するとともに、その機会を与えない対応も求められてくるだろう。
※アジアサッカー連盟(AFC)の公式データを元に記事を構成しております