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【Match Report】SAMURAI BLUE、西村選手の同点ゴールでウルグアイ代表とドロー

2023年03月25日

【Match Report】SAMURAI BLUE、西村選手の同点ゴールでウルグアイ代表とドロー

SAMURAI BLUE(日本代表)は3月24日(金)、東京の国立競技場で行われたキリンチャレンジカップ2023でウルグアイ代表と対戦。FIFAワールドカップカタール2022から次の2026年北中米大会へメンバーを刷新して臨んだ第一戦で、西村拓真選手(横浜F・マリノス)の75分のゴールで追いついて1-1で引き分けました。

新型コロナウイルス感染症対策の緩和で全席での声出し応援が可能となった初の代表戦で、国立競技場を埋めた61,855人の観衆から「ニッポン」コールやチャントの大声援が響くなか、フレッシュな顔ぶれを加えた日本代表は積極的に試合を展開。前半相手に先制を許したものの、後半には選手交代を生かしカタール大会を彷彿とさせるような鋭い反撃を披露しました。

日本は4-2-3-1の布陣でGKにシュミット・ダニエル選手(シントトロイデンVV)、最終ラインに菅原由勢選手(AZアルクマール)、板倉滉選手(ボルシアMG)、瀬古歩夢選手(グラスホッパーCZ)、伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)を並べ、ゲームキャプテンを務めた遠藤航選手(VfBシュツットガルト)と守田英正選手(スポルティングCP)をボランチに配置。2列目には堂安律選手(SCフライブルク)、鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)、三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)、1トップに浅野拓磨選手(VfLボーフム)という先発で臨みました。

試合開始早々から左サイドの三笘選手がドリブル突破でシュートまで持ち込んでスタジアムを沸かせ、その後も左サイドで攻撃の起点となり、右サイドでは菅原選手と堂安選手のコンビネーションなどで仕掛けて相手ゴールに迫ります。

前半12分には左サイドでテンポ良くつないで浅野選手がシュートを狙い、22分には最終ラインから右サイドへ展開して菅原選手がスルーパス。相手の裏へ抜け出した浅野選手が右足を振りますが、シュートはわずかにポスト外に逸れます。

日本はその後も相手へプレッシャーをかけてボールを奪い、ゴール前にクロスボールを送る場面を作りますが、ウルグアイの堅い守備に阻まれます。

ウルグアイは前線からプレスをかけて攻守の切り替えも速く、ファクンド・ペジストリ選手(マンチェスター・ユナイテッド)にマキシミリアノ・ゴメス選手(トラブゾンスポル)やフェデリコ・バルベルデ選手(レアル・マドリード)らカタール大会のメンバーが絡んで、右サイドを中心に攻撃を仕掛けます。

前半38分には、ウルグアイは中盤でボールを奪うと右サイドへ展開。持ち上がったゴメス選手の右クロスが日本DFに当たってゴール前に浮くと、バルベルデ選手が右ボレーでとらえます。これは右ポストに阻まれましたが、バルベルデ選手は跳ね返りに鋭く反応して頭で合わせ、一瞬の隙をついたウルグアイが先制ゴールを奪いました。

1点リードで後半も積極的に日本ゴールに迫るウルグアイに対して、日本は守備陣が冷静に対応して、クリアボールから素早い反撃につなげます。

54分にはクリアボールからパスを受けた三笘選手が中央を突破。浅野選手へつなぐと、浅野選手は相手に寄せられながらシュートを放ちますが、GKセルヒオ・ロチェト選手(ナシオナウ)に阻止されます。

61分にはベンチから伊東純也選手(スタッド・ランス)と上田綺世選手(セルクル・ブルージュKSV)を投入。すると攻撃のスピードが上がり、伊東選手の右サイドの突破からゴール前でのチャンスが増えます。交代投入から4分後には上田選手の落としたボールに伊東選手がペナルティエリア右に切り込んで相手DFに倒され、PKの判定を得ます。しかし、これはVARでのオンフィールドレビューの結果、ノーファウルとなり、PKの機会を逃します。

追いつきたい日本は、その後もスピード感のある攻撃を続け、74分にはベンチから田中碧選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)と西村選手を送り出します。

すると、試合が動いたのはその直後でした。田中選手から菅原選手へとつないで、パスを受けた伊東選手が右クロスを送ると、ゴール前で西村選手が左足を合わせてゴールネットを揺らし、同点としました。

ウルグアイは最後までハードワークを続けて日本のゴールに迫る姿勢を見せ、85分には途中出場のファクンド・トーレス選手(オーランド・シティSC)がシュートで左ポストを叩く場面を作りましたが、日本が再び得点を許すことはなく、1-1で試合を終了しました。

なお、先発した瀬古選手と試合終盤に途中出場した中村敬斗選手(LASK)はこの試合で代表デビューとなりました。

日本代表は28日(火)にキリンチャレンジカップ2023第2戦で、大阪のヨドコウ桜スタジアムにてコロンビア代表と対戦します。

監督・選手コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
応援してくださった方々に勝利を届けられなかったのは残念ですが、攻撃の形や守備の面でもトライするなかで、先制されて難しい場面でも粘り強く戦えました。観客やサポーターの皆さんの声援が勇気づけてくれたおかげです。感謝します。
先発と交代枠6人にはカタール大会までの編成からすると経験値に差がある選手もいましたが、2026年のワールドカップへ向けて、また、今日の試合に勝つために、自分の良さを発揮して代表で戦力になるという思いを込めたプレーと、チームと仲間と日本のために一丸となって粘り強く戦うという点では差を感じないぐらい、みんな一つになってくれました。日本が世界で戦う上で選手層をより厚くしたいと思っていますが、その意味で、経験の浅い選手たちがいいトライをして未来を見せてくれたと思います。今回の活動期間には、サイドバックが関わる攻撃の形や前線の選手の幅の生かし方をどうトライするかを中心に取り組んでいます。世界的に強豪のウルグアイを相手に、選手たちがうまくいかないまでもチャレンジしてくれて、テンポを上げたり試合中に工夫を加えて少しでもいい流れにするなど、追う展開という難しいなかでもやってくれました。チャレンジが2026年に向けて大きなキーワードになるなか、選手たちは集中を切らさず、満足せず、いいチャレンジをしてくれた。上げなくてはいけない部分は多々ありますが、スタートとしてはよかったと思います。西村選手の得点場面は、選手たちが試合の流れをつかんで、サイドからの突破が増えて「ここがチャンス」と匂いをかぎ分け、狙いを持ってやってくれました。西村選手も合わせるのは簡単ではないですが、素晴らしい集中力を持って対応してくれたと思います。

DF #2 菅原由勢 選手(AZアルクマール/オランダ)
ボール持ったときは自分の持ち味を出せればと思っていましたが、そんなに強みを出せたとは思っていません。チームとして新しいやり方に取り組んでいることもありますが、もっとビルドアップに関わるべきでしたし、空いたスペースを見つけて配給したり、サイドバックの自分のところからもっと発信できたらと思います。(得点場面は)ボールを持ったところで伊東選手が走り出しているのが見えたので、意図したところにボールが送れたかと思います。伊東選手の足の速さに助けられているのはありますが、得点につながったことはポジティブです。

DF #4 板倉滉 選手(ボルシアMG/ドイツ)
今日は初めて出るメンバーもいて若返ったので常にコミュニケーションをとりながらプレーするということを意識してやりました。勝ちたかったですが、みんな堂々と戦ったと思います。ビルドアップの部分は初めてのトライということもあるので、ポジティブにとらえていいと思います。うまくいかないと感じている部分もありますが当然なので、こういうことをやり続けて積み重ねる必要があります。難しいなかでもトライできていたので、あとは今日の課題をどう修正するかだと思います。

MF/FW #7 中村敬斗 選手(LASK/オーストリア)
今日の試合で世界のトップレベルに近づける感覚は、なんとなくわかった気がしています。出場時間は2~3分でしたが、出られているのといないのとでは、全然違います。結構自信になりました。球際のところで勝ったりしたことなど、それ一つだけでも次のコロンビア戦や今後に臨む気持ちが全然違います。初招集で使われて、少しの時間でも使ってもらえたことに感謝しています。

MF/FW #8 堂安律 選手(SCフライブルク/ドイツ)
やろうとしたことはオプションを含めてトライしましたが、相手の守備のはめ方も良かったところもあってそれほど機能しなかったと思っています。サイドで少し孤立したところがあって(パスなどの)オプションが少なかったので、そこは課題かなと思います。押し込めば僕らのクオリティを出せるサッカーができるけど、押し込むまでがボールは持てたけど位置が低くて、そこも課題だとロッカーでも話していました。ワールドカップではボールさえ持てなかったので、ボールを持とうとする意識は良かったと思います。自分たちがワールドカップで主体的に戦いたい気持ちはあるので、その課題に取り組みつつ、今日は守備の強度が足りず切り替えも遅かったので、ベースのところは忘れてはならないと思います。

MF/FW #9 三笘薫 選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
後ろからのビルドアップで僕のところにボールがついてからの連係とか関係性で前半難しいところがありました。クオリティのところにもよりますが、周りに人がいないときもあって、ピッチも難しかった。でもチャレンジしているところなので、全然いいと思います。チームとして次の試合もいろんな形を試しながらやれれば、どんどんチームとして良くなっていくと思います。結果はつかなかったですが、次につながればいいと思います。

MF/FW #19 西村拓真 選手(横浜F・マリノス)
伊東選手から、ただ当てれば入るといういいパスでした。前日練習で同じようなシーンがあって、今日そういう話をして狙い通りになったので、やっぱりコミュニケーションはもっと取っていきたいと思いました。新しく入った選手たちが本当にやっていかなければいけないと思うので、まず1本目としてはいいスタートが切れたと思います。代表戦では一つ一つのプレーで学ぶものがあります。やれる自信もありますし、次が大事になっていくのではないかなと思います。

マルセロ・ブロリ ウルグアイ代表監督代行
我々は良い試合をしたと思います。いい戦い方を組み立てることができましたし、攻守の素早い切り替えから得点も生まれました。いかにボールを早く奪うかが今日のテーマで、日本にやりづらい展開をつくれたと思います。日本のワールドカップでの試合を参考にして、ゲームプランを考えて、ハイプレスである程度相手を阻止し、スペースを与えないところはできたと思います。選手たちは練習時間が少ないなかで良くやってくれました。

2023年3月24日(金) 19:30 キックオフ(予定) vs ウルグアイ代表
会場:東京都/国立競技場
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