プレビュー&ピックアッププレーヤー⑤

心身ともに逞しくなり、中央アジアの強国との戦いへ
勝てば決勝、負ければ3位決定戦。泣いても笑ってもあと2試合だ。
2028年のロサンゼルスオリンピックを目指すチームで参戦している第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)はベスト4が出揃った。U-21日本代表は準々決勝で朝鮮民主主義人民共和国代表を撃破。グループステージの戦いから一転し、強度の高い守備とハイプレスに苦戦を強いられる。それでも、ンワディケ ウチェブライアン世雄選手(オールボーBK/デンマーク)が挙げた先制点を最後まで守り切った。
「アジアはそんなに簡単じゃない。改めてそう思わされた」。キャプテンの市原吏音選手(AZアルクマール/オランダ)が振り返ったようにタフさが求められる一戦で、学びがあるゲームになったのは間違いない。
次なる相手、ウズベキスタン代表もまたフィジカルの強さとインテンシティの高さに定評がある中央アジアの強国。近年、安定した結果を残しており、今夏のFIFAワールドカップ2026にも初出場を果たしている。今回はU-21日本代表と同じく、2年後のオリンピックを見据えて21歳以下の選手で編成されているチーム。選手たちも警戒を強めるとともに、今後を見据えた上で重要な一戦だと言い切る。
「力があるチームだし。他のチームと違って僕たちと同じ世代。オリンピックの予選が今後ある中でしっかり勝つことが大事だと思っています」(大関友翔選手/川崎フロンターレ)
今大会初の移動を挟み、中3日で行われる準決勝。試合は9月30日(水)、19:30から大阪府の長居陸上競技場で行われる。

【ピックアッププレーヤー / 石渡ネルソン】
慣れ親しんだ大阪の地で成長した姿を見せられるか
準決勝が行われる大阪の地からベルギーに渡って、約2ヶ月。目覚ましいスピードで成長を続け、セレッソ大阪のアカデミー時代からお世話になった古巣の本拠地に凱旋する。
いわきFCに期限付き移籍をしていた昨年から大岩剛監督が率いるロサンゼルスオリンピックを目指すチームに継続して招集され、今年1月のAFC U23アジアカップ2026サウジアラビアでは優勝に貢献。いわきでの武者修行を終えて、J1百年構想リーグではセレッソ大阪のユニホームに1年ぶりに袖を通し、同リーグWESTのベストヤングプレーヤー賞を受賞した。その活躍が認められ、今夏にベルギー1部のシントトロイデンVVに完全移籍。自身初の欧州挑戦を経て、今回の代表活動に合流となった。
クラブ事情で第3戦の前日昼過ぎに愛知入りした影響で時差ボケもあったが、コンディションは上がってきている。第3戦、準々決勝は後半途中からの出場で身体の強さを生かした突破を見せ、成長の跡を示した。特にフィジカル面に関しては、渡欧後の強化が成果として現れつつある。「当たり負けしない強い選手がいっぱいいる。自分ももっとでかくなりたい」。ヨーロッパ仕様にするべく、上半身を中心に鍛錬。週2、3回ほどのトレーニングで、体重も2kgほどアップしてより強さが増した。
準決勝の会場は長居陸上競技場。21年シーズンまでセレッソ大阪が本拠地として使用していたスタジアムであり、子どもの頃から慣れ親しんだ場所でもある。心身ともに逞しくなった姿を見せられるか。右肩上がり成長を続けるセレッソ育ちの7番から目が離せない。




