ピックアップマッチ

京都橘高校　0-11（前半0-6、後半0-5）　名古屋グランパスU18

高円宮杯U-18プレミアリーグは12月6日（日）にWEST第18節を行い、西京極総合運動陸上競技場では京都橘高校（京都）と名古屋グランパスU18（愛知）が対戦しました。

前節、最下位が確定した京都橘に対し、9位の名古屋は他チームの結果次第では、勝てば残留の可能性がある一戦。「大量得点で勝たないといけなかったので、得点することを意識していた」と川崎健太郎選手も語るとおり、開始から名古屋が押し込むと、1分に左からのクロスのこぼれ球を田中彰馬選手が決めて先制に成功しました。幸先の良いスタートを切った名古屋は、田中選手が10分間でハットトリックを達成するなど、4-0とリード。「前半10分で勝負が終わってしまった」（米澤一成監督）という京都橘も、22分にペナルティーエリアの左でFKを獲得、岩崎悠人選手がゴールを狙いましたが、GK加藤大智選手のセーブに阻まれ、ネットを揺らすことができません。

前半終了間際に2点を加え、6-0で前半を折り返した名古屋は後半に入っても攻撃の手を緩めず。48分に右サイドを破った田中選手を起点に川崎選手が7点目を奪うと、63分には杉田将宏選手が加点して8-0とリードを広げます。残り時間が少なくなってからもゴールラッシュは止まりません。66分に北野晴矢選手が9点目を記録、その1分後に杉田選手がハットトリック達成となる3点目を決めてスコアを二桁の大台に乗せると、85分にエースの森晃太選手がドリブルからのシュートを突き刺し、名古屋の大勝劇を締めくくりました。他会場で8位・履正社高校（大阪）が引き分けに終わったため、名古屋は勝点で並んだ上、得失点差で履正社を3点上回って8位に浮上。最後の最後で名古屋が逆転でのプレミアリーグ残留を決めました。

監督・選手コメント

米澤一成 監督（京都橘高校）
名古屋には力があり、Jユースカップで準優勝してから勢いに乗っているのも分かっていました。今日は相手が前から積極的にボールを奪いにくると予想し、パスをつないでプレスをかいくぐろうと思って試合に挑みましたが、前回対戦時と違って名古屋のチーム状態がかなり良く、自分たちのやりたいことができないまま、最初の10分で4失点してしまいました。大敗で終わりましたが、ボールをつなごうとする意識は感じられましたし、選手たちはよくやってくれたと思います。

小川礼太 選手（京都橘高校）
低調な内容の試合でした。最初に失点をした際、自分がチームの雰囲気を変えられたらよかったのですが、そのままの流れで失点を重ねていました。それでも、みんなでボールをつないでいこうと意識していたのですが、判断が遅く、ミスしてからの切り替えも遅れました。自分たちの降格が決まっていなければ、また違った試合展開になったと思うのですが、やられてから気づくのでは遅いとあらためて感じています。

高田哲也 監督（名古屋グランパスU18）
まさか11点も入るとは思っていなかったのですが、開始直後にゴールが入ったことで、「二桁得点もいけるんじゃないか」と選手たちの気持ちに火がつきました。前半のうちに6点を奪うことができたことも、流れとして良かったです。今日は選手たちが頑張ってくれましたが、残留してこんなに喜んでいるのは少し情けない。ここ最近の試合内容を見れば、自分たちはこの順位にいてはいけないチームだと思いますし、もったいないと感じる1年でした。

吹ヶ徳喜 選手（名古屋グランパスU18）
前節のセレッソ大阪U-18戦から全員の「残留しよう」という気持ちが強かったですし、今日の試合でもその思いを表現することができました。自分たちの結果だけでは残留できない状況でしたが、チームを信じて得点することだけを考えていたので、何とか残留することができてよかったです。ギアを入れるのが遅くなってしまった部分は反省点ですが、最後の最後でやっと本来の持つ力を出し切れたと思うので、そこに関しては満足しています。

その他の試合結果

サンフレッチェ広島F.Cユース　5-1（前半3-0、後半2-1） 京都サンガF.C. U-18
東福岡高校　5-2（前半1-1、後半4-1）　ヴィッセル神戸U-18
大分トリニータU-18　0-0（前半0-0、後半0-0）　履正社高校
セレッソ大阪U-18　2-4（前半1-2、後半1-2）　ガンバ大阪ユース

降格の可能性があった7位のサンフレッチェ広島F.Cユース（広島）は、京都サンガF.C. U-18（京都）相手に攻撃陣が大暴れ。山根永遠選手がハットトリックを達成したほか、加藤陸次樹選手が大会得点王となる今季14点目を決めて5-1と圧勝し、5位でシーズンを終えました。東福岡高校（福岡）とヴィッセル神戸U-18（兵庫）の一戦は同点のまま後半に突入しましたが、餅山大輝選手が3得点を奪い、5-2で東福岡が勝利しています。大分トリニータU-18（大分）と履正社高校（大阪）によるプレミアリーグ参入1年目のチーム同士の対戦は、両者ともにゴールを奪うことができず、スコアレスドローに。3位となった大分に対し、履正社は降格が決定、明暗の分かれる結果となりました。セレッソ大阪U-18とガンバ大阪ユースの大阪ダービーは、4点を奪ったG大阪が勝利しています。

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