ピックアップマッチ

大分トリニータU-18　6-1（前半1-0、後半5-1）　名古屋グランパスU18

高円宮杯U-18プレミアリーグWEST第2節を19日（日）に開催し、今季、昇格した大分トリニータU-18（大分）が名古屋グランパスU18（愛知）を迎えてホームゲームを行いました。

ともに開幕戦は白星が奪うことができなかった両チーム、この一戦の序盤はこう着状態が続くも、時間の経過とともに大分が走力と球際の強さを生かし、名古屋の攻撃を封じます。守備で試合のリズムをつかんだ大分は、徐々に攻撃時の威力を発揮し始めます。ボールを奪うと、「名古屋の中盤とDF陣がコンパクトなのでサイドチェンジで相手を揺さぶること」（山崎哲也監督）を意識し、相手を押し込みます。均衡が崩れたのは36分。左サイドを抜け出した宮地裕二郎選手のクロスを吉平翼選手がダイビングヘッドで合わせて先制し、大分の1-0で前半を終えました。

後半は大分の勢いがさらに加速し、51分には右CKがゴール前にこぼれたところを吉平翼選手が押し込んでリードを2点に。59分にも右CKに江頭一輝が競り勝つと、こぼれ球を浅原直弥選手が頭で押し込み3点差としました。勢いは止まらず、67分には江頭選手がさらに加点。名古屋も意地を見せて、71分には中央で味方からのパスを受けた北野晴矢選手がドリブルからのシュートを決めました。

少しでも点差を縮めたい名古屋でしたが、残り10分を切ってからは再び大分の攻撃陣が躍動。「後半に入ってからスコアが動いたので、自分も決めたいという気持ちが強くなった」と話すように虎視眈々とゴールを狙っていた岩田智輝選手が2点を追加し、大分が6-1で勝利。2戦目にして、うれしいプレミアリーグ初勝利をつかみました。

監督・選手コメント

山崎哲也 監督（大分トリニータU-18）
選手には「なるべくリアクションサッカーをやりたくない」と話をしていたのですが、前半の良くない時間帯は、ずっと受け身になっていました。特に守備はプレミアリーグということを恐れていたのか、相手との距離が遠く、チャレンジしても奪える距離ではありませんでした。ただ、後半はうまく修正を施し、チャレンジしてくれたので良かったです。高いパフォーマンスが続いている岩田智輝など、軸になる選手がしっかりしていれば崩れないという試合でした。

吉平駿 選手（大分トリニータU-18）
試合の入り方は悪くなかったのですが、10分を過ぎたあたりから、受け身の守備なってしまいました。そこは守備のリーダーを任せてもらっている自分の責任です。外から山崎監督が指摘してくれたり、自分たちも「このままでは負ける」という危機感から、選手間で話し合い、最善策を取ることができました。その結果、良い状態で前半を終えることができ、後半につながりました。ホーム開幕戦で緊張感もある中、結果を出せたのは大きかったと思います

高田哲也 監督（名古屋グランパスU18）
開幕戦に続いてボールを奪いに行ったときに奪い切れない上、ボールを奪ってからも横や後方へのパスばかりで、攻撃の怖さがありませんでした。前後半ともに前線にボールが入ったときは後ろの選手がサポートして良い形になるのに、逃げるプレーも多かったです。また、2対2や1対1の状況では負けてはいけないのに、そこでミスを犯して失点を招いています。今日の敗戦を踏まえ、どのように前に進んで行くかが大事になると思います。

北野晴矢 選手（名古屋グランパスU18）
立ち上がりに良いシュートが2本あったので、そこで決めていれば違った流れになっていました。今日は中学時代を過ごした大分県での試合とあって、後輩がたくさん来てくれていました。彼らにゴールする姿を見せられたところは良かったのですが、絶対に負けたくなかったので悔しいです。今のチームは個人で打開する意識が強過ぎ、運動量や連動性に欠けます。現在は連敗して落ち込んでいますが、次節の東福岡高校戦まで1週間あるので、気持ちを切り換えて勝ちたいです。

その他の試合結果

サンフレッチェ広島F.Cユース　3-0（前半2-0、後半1-0）　京都橘高校
東福岡高校　1-0（前半1-0、後半0-0）　ガンバ大阪ユース
セレッソ大阪U-18　3-1（前半2-1、後半1-0）　京都サンガF.C. U-18
ヴィッセル神戸U-18　0-0（前半0-0、後半0-0）　履正社高校

サンフレッチェ広島F.C.ユース（広島）と京都橘高校（京都）の一戦は、1年生の満田誠選手の2試合連続弾を皮切りに3得点を奪った広島が勝利しました。セレッソ大阪U-18（大阪）との開幕戦で6失点を喫した東福岡高校（福岡）は、第2節は守備の立て直しに成功。20分に奪った毎熊晟矢選手の1点を守り切り、ガンバ大阪ユース（大阪）を完封しています。C大阪は京都サンガF.C. U-18（京都）に先制されましたが、庄司朋乃也選手と立石和真選手のゴールで前半のうちに逆転。後半も岸本武流選手の一撃がゴールネットを揺らし、連勝を達成しました。今季初勝利を目指すヴィッセル神戸U-18（兵庫）と履正社高校（大阪）の対戦は、両者ともにゴールを奪えずスコアレスドローとなりました。