ピックアップマッチ

セレッソ大阪U-18　6-1（前半4-0、後半2-1）　東福岡高校

高円宮杯U-18プレミアリーグが4月11日（土）に開幕しました。昨年、WESTを制したセレッソ大阪U-18（大阪）と、全国高校総合体育大会（インターハイ）王者の東福岡高校（福岡）が対峙した一戦は、序盤から激しくスコアが動きました。

東福岡はこの一戦に向けて3バックを採用するなど、守備を重視した戦いに臨みました。対するC大阪は、開始直後に岸本武流選手がシュートを狙い、攻撃のギアを全開にします。18分には井上泰斗選手がミドルシュートを決めて先制に成功すると、続く19分にもパスワークで右サイドを崩すと、堀江大騎選手がゴール前にクロスを供給。立石和真選手が頭で合わせて追加点を獲得します。さらに22分には井上選手が放ったシュートのこぼれ球を岸本選手が押し込み、C大阪が一気に3点差としました。

C大阪は、「みんな足元の技術が高いので、昨年よりもパスが回る」と庄司朋乃也選手も自信を見せるボール回しで主導権を握ると、39分には井上選手がこの日2点目をマーク。後半も攻撃の手を緩めず60分には立石選手が相手DFのクリアボールをダイレクトでゴール左隅にたたき込み、試合の大局を決めました。

前半はシュート0本に終わるなど防戦一方だった東福岡も、後半から従来の4-3-3にシステムを戻し、中盤でのパス交換から攻撃のリズムをつくります。62分には「風向きを見て、後半になったら狙おうと思っていた」という中村健人選手が直接FKを決めました。しかし、82分には前がかりになった隙をC大阪の舩木翔選手に決められ、タイムアップ。C大阪が6-1で勝利し、連覇に向けて幸先の良いスタートを切りました。

監督・選手コメント

大熊裕司 監督（セレッソ大阪U-18）
こうしたスコアで勝ててうれしいです。中だるみした時間があった部分は勿体ないと思いますが、試合の入り方はとても良かった。常に意識している速い攻撃からゴールを決め、ソツなく追加点を奪うことができた点も収穫です。今後は90分間、休まずにプレーできるようになってほしいですし、プレーの質も上げなければなりません。今季も1試合1試合、攻守ともに目いっぱい戦って、トップチームに昇格する選手が育ち、その上で結果も付いてくればと思います。

庄司朋乃也 選手（セレッソ大阪U-18）
結果は良かったのですが、3点目を奪った後に雰囲気が緩くなりました。追加点が奪えない課題も出ました。相手によっては、点差がついてからが大事になってくると思うので、今後の練習で改善していければと思います。また、後半は相手の勢いに押される時間もありました。僕たちは前からの守備を徹底しているので、後半は体力が落ち厳しい部分もありますが、後ろから声をかけることで改善できるとも思うので次節以降は修正したいです。

森重潤也 監督（東福岡高校）
前半、短い時間に失点してしまって修正できなかったことが悔やまれます。開始から、相手の9番、10番のマークをハッキリさせたかったので、3バックにしました。相手の2トップに対してわれわれのDFが1人余る状態をつくったのですが、打ち破られてしまったのが残念です。われわれの選手の個の質が相手に追いついていない部分があったと思います。ただり、シーズンは始まったばかりです。この一戦での課題を見つめ直し、今後に生かすことができればと思います。

中村健人 選手（東福岡高校）
C大阪はCB二人でボールが動かせる分、攻撃に関わる人数が多かったです。ロングボールの質も高かったため、僕たちは対応しきれませんでした。新チームになってから、高体連のチームには通用してきたことが今日はまったく通用せず、もっと個々がレベルアップして、戦えるチームにならないといけないと痛感しました。今年のチームはあまり守備が強くないので、お互いがどうカバーするかを見直し、できるかぎり早く、守備を整備したいと思っています。

その他の試合結果

京都サンガF.C. U-18　2-2（前半2-1、後半0-1）　ヴィッセル神戸U-18
京都橘高校　1-1（前半0-0、後半1-1）　大分トリニータU-18
ガンバ大阪ユース　4-1（前半0-0、後半4-1）　名古屋グランパスU18
履正社高校　2-4（前半0-2、後半2-2）　サンフレッチェ広島F.Cユース

2年ぶりの栄冠を目指すヴィッセル神戸U-18（兵庫）は京都サンガF.C. U-18（京都）と対戦。2点のリードを奪われる苦しい試合展開となりましたが、前後半のアディショナルタイムに生まれた2ゴールで引き分けに持ち込みました。昨季8位の京都橘高校（京都）は昇格組の大分トリニータU-18（大分）に堤原翼選手の得点で先制しましたが、直後の失点で追いつかれドローに。昨年、勝点差1で優勝を逃したガンバ大阪ユース（大阪）は名古屋グランパスU18（愛知）に4-1と大勝し、リベンジに向けて順調なスタートを切りました。プレミアリーグ初参戦の履正社高校（大阪）は序盤に訪れた決定機を生かせず、サンフレッチェ広島F.Cユース（広島）に2-4で敗戦。次節の神戸戦で初勝利を目指します。