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第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会 選手交代で勝利をつかんだ千葉とベレーザが準決勝に進出
2017年11月19日
第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は11月18日(土)に準々決勝の2試合が行われ、栃木県グリーンスタジアムではなでしこリーグ1部に所属する4チームが準決勝進出を懸けて激突しました。
ピックアップマッチ1
AC長野パルセイロ・レディース(なでしこ1部/長野) 0-1(前半0-0、後半0-0、延長前半0-1、延長後半0-0)ジェフユナイテッド千葉レディース(なでしこ1部/千葉)
第1試合では、AC長野パルセイロ・レディースとジェフユナイテッド千葉レディースが対戦しました。
序盤からボールをつなぎ、押し気味に試合を進める千葉に対し、長野はボールを奪ってから素早く前線の中野真奈美選手や泊志穂選手にボールを入れて、攻撃の形をつくりますが、なかなかシュートに持ち込むことができません。前半途中からは徐々に長野のプレスが強まり、千葉もパスの出しどころがなくなり、互いにロングボールを多用する展開となります。
後半は千葉がリズムを取り戻し、再びボール保持率を高めます。しかし、長野の粘り強い守備の前に攻撃の糸口をつくり出せないまま、時間が経過していき、90分をスコアレスで終えます。
試合が動いたのは延長前半でした。96分に「空中戦に強く、クロスを思い切って入れやすくなる」(三上尚子監督)とDFの大矢円佳選手をFWとしてピッチに送り出します。その2分後、鴨川実歩選手の右クロスに大矢選手が頭で合わせます。シュートはクロスバーに当たりながらもゴールに吸い込まれ、千葉が待望の先制点を挙げました。この1点を守り抜いた千葉が勝利し、3大会ぶりの準決勝進出を決めました。
ピックアップマッチ2
日テレ・ベレーザ(なでしこ1部/東京) 1-0(前半0-0、後半1-0)アルビレックス新潟レディース
前回大会の準決勝と同じ顔合わせとなった日テレ・ベレーザとアルビレックス新潟レディースによる第2試合も1点を争う僅差のゲームとなりました。
序盤から試合の主導権を握ったのはなでしこリーグ1部を3連覇したベレーザでした。3分、田中美南選手の右クロスに阪口夢穂選手がヘディングシュート。21分には細かいパス回しで左サイドを突破すると、長谷川唯選手がエリア内左でシュートを放ちます。いずれも新潟のGK福村香奈絵選手の好セーブに阻まれますが、厚みのある攻撃でゴールに迫りました。
一方、新潟も上尾野辺めぐみ選手や中村楓選手を中心に守りを固め、チャンスをうかがいます。35分には阪口萌乃選手のFKを園田瑞貴選手が頭で合わせましたが、シュートは枠を捉えることができません。
こう着状態が続いた後半、ベレーザは怪我明けの有吉佐織選手に代わってFW植木理子選手を投入します。すると、70分、高い位置で相手のボールをカットした植木選手がドリブルでペナルティーエリア内に進入。新潟DFに倒され、PKを獲得します。これを植木選手が落ち着いてゴール右に流し込み、ベレーザが先制します。
得点後はキャプテンの岩清水梓選手がDFラインを統率し、新潟につけ入る隙を与えません。試合を通して新潟のシュートを3本に抑え、前回大会のリベンジを果たすとともに、2大会連続でセミファイナルへの切符を手にしました。
その他の準々決勝
ユアテックスタジアム仙台
11/19(日)11:00 ノジマステラ神奈川相模原(なでしこ1部/神奈川) vs 早稲田大学(関東/東京)
11/19(日)14:00 浦和レッズレディース(なでしこ1部/埼玉) vs マイナビベガルタ仙台レディース(なでしこ1部/宮城)
監督・選手コメント
本田美登里 監督(AC長野パルセイロ・レディース)
千葉のサイドを使った戦術は映像を見て選手たちも私たちスタッフも十分に理解して試合に臨みました。決勝トーナメントの試合なのでまずは無失点で、内容ではなく1点にこだわる試合をしようと思っていました。相手のポゼッション率が高くなることは想定内で、奪ってからカウンターで攻めようとしましたが、FWやサイドハーフのところでボールロストが多かった。そこで一つでもゴール方向に向かえればまた違う結果になっていたのではないかと思います。一番権威あるのが皇后杯ですし、取れるチャンスがあったのですごく残念な気持ちです。ただ、これが今の自分たちの力だという部分は真摯に捉えて、また積み重ねていきたいです。
大矢円佳 選手(ジェフユナイテッド千葉レディース)
シュートはわずかに空いているコースを狙いました。ヘディングしたあとに倒れてしまったので、入ったか分かりませんでしたが、みんなが寄ってきたので「入ったな」と分かりました。ベンチから試合を見ていていつもよりクロスが上がっていたので、あとはシュートの部分が足りないと感じていました。出場したらみんなを信じて真ん中でクロスを待って、あとは競ることに集中しよう、一回のチャンスに懸けようと思っていました。自分は競ることを得意としていて、それは本職のDFでもFWでも変わりません。ゴールを決めるということだけを意識していました。
植木理子 選手(日テレ・ベレーザ)
自分が入る前からスタメンの選手が一生懸命走っていたので、自分がピッチに立ったらゴールを一番に意識して入ろうと思っていました。ゴールを決めることができてうれしいです。ゴールに向かうパス回しはうまくいっていたので、自分がもっとチャンスをつくれるようにプレーしました。PKを獲得したあとに「自信がある人が蹴ろう」となって、「理子は?」と聞かれたので、「行けます」と言って蹴らせてもらいました。すごく緊張したのですが、落ち着いていつもどおり蹴ろうと相手の逆を突くことができてよかったです。次で負けたら敗退というのは変わらないので、ゴールを決めることを一番に考えて、出場したらチームに貢献できるように頑張りたいです。
中村楓 選手(アルビレックス新潟レディース)
相手にボールを持たれる時間がすごく長くなりましたが、それでも粘り強く戦える部分はありました。失点シーンは、相手の崩しから自分たちが後手後手の対応になったところが、ああいう結果になってしまいました。前半の0-0はプラン通りで、後半も、前半と同じように粘り強い守備を続けること、その中で相手に隙があれば、そこをどんどん突いて、チャンスがあればゴールを狙ってこうとしたが、そこまでいけない時間が長かったです。そういう展開になった時に、どういう攻撃を仕掛けていくか、いろんな戦い方に理解を深め、選択肢を持っていないといけないと思いました。
開催期間:2017/10/28(土)~2017/12/24(日)
1回戦 10月28日(土)、29日(日)
2回戦 11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)
3回戦 11月11日(土)、12日(日)
準々決勝 11月18日(土)、19日(日)
準決勝 12月21日(木)
決勝 12月24日(日)
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