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僅差のゲームを制した神戸と浦和が決勝進出を決める 皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会準決勝
2024年01月21日
皇后杯 JFA 第45回全日本女子サッカー選手権大会は、1月20日(土)に準決勝の2試合を実施しました。朝から雨が降るサンガスタジアム by KYOCERAでは、2試合とも延長戦にもつれ込む僅差の戦いとなりました。
準決勝1
INAC神戸レオネッサ 3-2(前半1-0、後半1-2、延長前半0-0、延長後半1-0) ちふれASエルフェン埼玉
WEリーグで首位のINAC神戸レオネッサ(WEリーグ/兵庫)と、準々決勝で前回大会優勝の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(WEリーグ/東京)を下したちふれASエルフェン埼玉(WEリーグ/埼玉)が対戦。1年前の準決勝と同じ顔合わせとなりました。
前半は神戸がボールを保持して相手を押し込みますが、埼玉は細かいポジション調整でこれらをしのぎます。26分には神戸の北川ひかる選手が蹴った右CKのボールに田中美南選手が頭で合わせますが、ゴールポスト右をたたきます。その後も神戸が攻めると、埼玉DFがペナルティーエリア内の田中選手を倒してPKの判定に。これを田中選手自らがゴール左下に決めて、39分に神戸が先制しました。
埼玉は52分、後半頭から投入された祐村ひかる選手のアシストから吉田莉胡選手が1-1の同点としました。しかし神戸は、61分に守屋都弥選手が田中選手のパスを受けて勝ち越し点。神戸が再び突き放しましたが、83分には祐村選手がボレーシュートを決め、埼玉が2-2の同点として延長戦に入りました。
延長戦では、後半途中から前線に髙瀬愛実選手を投入していた神戸が猛攻を仕掛け、埼玉はセンターバックの木下栞選手やGK浅野菜摘選手を中心にしのいでいましたが、延長後半終了間際の120分、神戸の北川選手が放った左足のロングフィードが、ゴール右に吸い込まれるように入って神戸が三度目の勝ち越し。会場は劇的な展開の熱気に包まれたまま試合終了を迎え、神戸が2大会連続の決勝進出を決めました。
準決勝2
三菱重工浦和レッズレディース 3-3(前半2-1、後半0-1、延長前半0-1、延長後半1-0、PK4-2) サンフレッチェ広島レジーナ
2大会ぶりの優勝を目指す三菱重工浦和レッズレディース(WEリーグ/埼玉)と、WEリーグカップ覇者のサンフレッチェ広島レジーナ(WEリーグ/広島)の一戦も、多くの得点が生まれるスリリングな展開となりました。
冷たい雨が止んだピッチで、序盤から試合を優位に進めたのは浦和でした。清家貴子選手、猶本光選手を軸に攻めてゴールに近づくと、19分には左CKから高橋はな選手がヘディングで合わせ、最後は安藤梢選手が押し込んで先制。42分には猶本選手が巧みなミドルシュートを決めて2-0とします。しかし、広島も前半終了前に立花葉選手のゴールで追い上げます。
浦和は前半に安藤選手、後半に猶本選手が負傷交代し、新しい形を模索しながら清家選手や塩越柚歩選手が前線でゴールを目指します。反撃に出る広島は中嶋淑乃選手のドリブルが光り、60分に中嶋選手のクロスボールを起点に瀧澤千聖選手がゴール。2-2で延長戦に入りました。
すると延長開始直後、今度は瀧澤選手のクロスから中嶋選手がこぼれ球を押し込み、広島が逆転。浦和はセンターバックの高橋選手が最前線で菅澤優衣香選手と2トップを形成。すると112分に清家選手のヘディングゴールで3-3に。そのままPK戦へ入りました。
先攻の浦和は3人目までPKを成功させると、広島の3人目・柳瀬楓菜選手のPKを浦和GK池田咲紀子選手がセーブします。GK池田選手は4人目のキッカーを務めてこれを成功させると、続く広島の4人目・市瀬千里選手のPKもセーブ。浦和が2大会ぶりの決勝進出を決めました。
神戸と浦和による決勝戦は1月27日(土)13:00に大阪府・ヨドコウ桜スタジアムでキックオフ予定です。
選手コメント
FW #9 田中美南 選手(INAC神戸レオネッサ)
厳しい試合でしたが勝てたことがすごく自信になりました。厳しい戦いでも3点目が取れたのは、チーム力が上がってきたからだと思います。埼玉は守備が堅いので引いてくることも予想していましたが、前に出て来るシーンがあり、もったいない失点もしてしまいました。前に人数がかけられないときも焦れずに(ボールを)動かして、堅い守備とカウンターが上手な埼玉から3点を取れたことはよかったのですが、2失点したことは守備陣だけじゃなく前線の自分たちも反省すべき部分だと思います。
FW #10 吉田莉胡 選手(ちふれASエルフェン埼玉)
去年と同じ準決勝の対戦カードで、今年こそは勝ちたい気持ちをチーム全員で持って臨みました。先制はされても2回同点に追いつけたのは、これからのチームの強みにしていきたいですが、最後に勝ち越し点を決められてしまったところは、相手の方が120分間で決着をつけたいという気持ちが強かったのかなと思います。そういう甘さが相手を下回った要因だと思います。今日のような試合ができたのは今後につながってくると思うので、この負けを無駄にしないで次回WEリーグで戦うときには絶対勝ちたいです。
GK #1 池田咲紀子 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
(PKは)キッカーの顔や様子、特徴などを冷静に分析して、しっかりセーブできました。前方には一緒に戦うチームメートがいて、後方にサポーターがいるのがすごく心強かったので、楽しみながら集中してPK戦に臨めました。キッカーに指名されたときは「自分が?」と少し思ったのですが、みんなが120分頑張ってくれたので、PKを止めて自分が決め、流れを持ってきたいと思ったので「蹴ります」と応えました。今季は神戸と対戦していませんが、素晴らしいチームに変わりはないので、リスペクトを持って倒したいと思います。
FW #33 瀧澤千聖 選手(サンフレッチェ広島レジーナ)
立ち上がりに自分たちの流れがつくれず2点のビハインドになりましたが、チームとしてやることはぶれないようにして(一時は)逆転まで持っていけたのは、チームの成果だと思います。でも最後に追いつかれてPK戦に持っていかれたのは、自分たちのちょっとした甘さや隙があったのかなと思います。決勝にいけるチャンスをつくれていたので悔しいです。いい試合はできていて新戦力も入って来るので、ここまでの積み上げをプラスして、もっと上位に食い込んでいけるようにしたいと思います。
開催期間:2023年11月18日(土)~2024年1月27日(土)
【1回戦】11月18日(土)、19日(日)
【2回戦】11月25日(土)、26日(日)
【3回戦】12月2日(土)、3日(日)
【4回戦】12月10日(日)
【5回戦】12月16日(土)、17日(日)
【準々決勝】2024年1月14日(日)
【準決勝】2024年1月20日(土)
【決勝】2024年1月27日(土)
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