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みんなPlay! だれでもJoin♪ 失敗を恐れず楽しくプレーして アッと驚く“番狂わせ”を(JFAnews2016年11月情報号より転載)
2016年12月02日
日本サッカー協会機関誌『JFAnews』2016年8月情報号(No.388)から「JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー」連載がスタートしまた。その第4回目として11月情報号(No.391)に「補欠ゼロ(みんなPlay!)」賛同パートナーであるバンクル茨城ダイバーシティフットボールクラブ(茨城県ひたちなか市))の活動が紹介されました。
■JFAnews2016年11月情報号(No.391)より転載 ■情報提供:サカイク、大塚一樹
※『サカイク』はJFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度のメディアパートナーです
バンクル茨城ダイバーシティフットボールクラブは、「障がい者サッカークラブ」として茨城県ひたちなか市を拠点に活動している。子どもたちを指導する大橋弘幸監督は、鹿島アントラーズの元スクールコーチ。スクールで指導しているときに弱視の選手たちがプレーするロービジョンフットサルに出会った。それが転機となり、「知的障がいを持った子どもたちがサッカーをする、楽しくみんなでプレーする場をつくりたい」と、バンクル茨城での取り組みをはじめた。
健常者向けのサッカー少年団では「できないことをできるようにしよう」という指導方針でプレーの向上やチーム強化を図るチームもあるが、バンクル茨城では必ず「100回失敗してみよう!」と伝えてチームの輪に呼び込む。そのメッセージを聞いた子どもたちは、失敗を恐れることなくその輪に入り、プレーしているうちに次第に笑顔になっていく。
サッカーができる場所を探し、ようやくバンクル茨城にたどり着いた保護者も「子どもたちが楽しそうなのがうれしい」と口をそろえる。
クラブに初めて参加するときは、自己紹介から。大橋監督が「何の障がいがあるのか、何が苦手かみんなに教えてあげて」と声を掛ける。CP(脳性麻痺)で運動障がいがあればドリブルが苦手かもしれない。そういう子にはどんなパスを出して、どんな役割をしてもらうと良いのか。そういうことは教えなくても子どもたち同士がどんどん勝手に見つけていくんです」(大橋監督)。互いにどのような特徴があるのかを理解しあっているからこそ、子どもたちは常に助け合いながらサッカーに取り組むことができるのだ。
クラブの名前にはニつの思いが込められている。「ダイバーシティ」は、いま盛んに社会で発信されている言葉で、さまざまな価値観を受け入れ、多様な人材を積極的に受けいれようという考え方。「バンクル」には「誰もが楽しいと思えるチーム、しかもそのチームが誰も思ってもみなかったような“番狂わせ”を起こす」という大橋監督の思いが込められている。
今年7月には水戸ホーリーホック主催のホーリーフェスタ2016に参加し、その“番狂わせ”を起こした。知的障がい者の国内最大規模の大会に初めて参加したバンクルは、見事なパスワークで、年齢も上で体格に勝る相手から貴重な1点をもぎ取った。大橋監督は「ドリブルができなくても、ゴール前でトラップして前を向いている子にパスすることはできます。みんなが考え、工夫して決めたゴールだったので、本当にうれしかった」と振り返る。
サッカーを楽しみたい子どもに、楽しめる環境を――。その信念を持ち続ける大橋監督も、子どもたちと一緒にサッカーを楽しむ一人だ。「“監督”なんて言っていますけど、僕が彼らのサッカーに入れてもらっている、仲間に入れてもらっているんです。障がい者サッカーと言ってしまうと何か特別な感じがしますが、僕は彼らに何か特別なことを“してあげている”という感覚は全くないんです」。
子どもたちと共に歩んでいくバンクル茨城は、真のバリアフリーを実現しているクラブといえるだろう。
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