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第4回中学校女子サッカー部フェスティバルをJFA夢フィールドで開催
2021年10月27日
10月16日(土)、17日(日)の二日間にわたり、普段部活動で男子と取り組んでいる女子選手を対象とした「第4回中学校女子サッカー部フェスティバル」をJFA夢フィールドで開催しました。
運営者コメント
山口小百合 さん(JFAコーチ)
「中学校女子サッカー部の選手」という呼びかけに応じてプレーしてくれたのは16日51名、17日46名。その他にも残念ながら怪我等で活動できずに見学してくれた選手も含め3つの県から多くの選手がフェスティバルに参加してくれました。
普段は部活動単位で動いているので、自分のチームではない活動はおそらく初めてだったのかもしれません。はじめのアイスブレイクではどうしても同じユニフォーム同士、知っているもの同士で集まってしまい、他チームや他県選手との距離が縮まらない感じでスタートしましたが、トレーニングを進めるうちに、仲間になり、協力するためにコミュニケーションが活発になり、徐々に選手同士の距離が縮まっていきました。シャッフルゲームでは、指導者の皆さんのポジティブな声に背中を押してもらいながら、ゴールを奪うシーン、普段はフィールドプレーヤーだけどGKになった選手のシュートストップ、みんなでゴールを死守するシーンなど、積極的で良いプレーが多く見られました。上手くいかないシーンでも仲間同士で声をかけ合うなど、チームになって戦う姿が印象的でした。
今日初めて会った人とサッカーという競技を通じて仲間になるという経験が、これから先の色々な人との関わりに変化を与えることにつながってくれたら嬉しいです。また今回のフェスティバルが参加した選手たちの今後の活動につながるきっかけになってくれたらと願います。新しいチャレンジに勇気を持って参加してくれた選手の皆さん、引率していただいた指導者の皆さん、ありがとうございました。
引率指導者コメント
宮部真崇 先生(牧之原市立榛原中学校)
本校女子サッカー部は、公立中学校にもかかわらず、地域の理解と支えによって、単独中体連チームとして活動できています。中学校からサッカーを始めた選手も7名在籍し、来年度創立25周年を迎えます。県外に遠征することがないチームが、今回、中学校女子サッカー部フェスティバルに参加することによって、チームの新しいレガシーになればと思い、応募しました。
JFA夢フィールドという、メディアでしか見ることができない環境を用意していただき、出発前「ドキドキしてあまり寝られなかった」と話をしてくれた選手がいました。また、他県の選手と上手にコミュニケーションをとっている選手がいる一方で、なかなか話しかけられず戸惑っている選手もいました。いろいろな感情が入り混じる中で、共通していたことは「サッカーを全力で楽しんでいた」ということです。全力で楽しめたからこそ、このフェスティバルを通して、「何ができたのか?」「何ができるようになりたいのか?」と、具体的な成果と目標につながればと思います。
私自身も今回、他県の指導者と共にトレーニングやゲームに「ピッチマネージャー」として携わることを通して、「肯定的なフィードバックや励まし」をすることが、とても勉強になりました。シャッフルゲームで自分が担当したチームには、8人中6名が他県の選手であったため、どのように言語化すれば、選手の気づきを促すことができるのか、いつも以上にプレーを分析している自分がいました。普段から緊張感を持って指導できていない自分に反省をしました。
最後となりますが、緊急事態宣言明けで対応に苦慮する状況にもかかわらず、参加する選手や指導者、送り出す保護者が安心して参加できる環境を準備してくださったJFAスタッフに感謝いたします。本当にありがとうございました。
参加者コメント
田川季寛 先生(相模原市立相武台中学校)
神奈川県チームは、県内の選手同士でも地区が違うために初めて顔を会わせる選手が多いなか、始めは表情も硬く、同じチーム、同じ地区で固まっていた選手たちが多くいました。しかし、そこはやはりサッカー選手、ボールを蹴り始めたとたんに笑顔が広がり、まずは県内の選手で声をかけ始め、トレーニングやミックスゲームでは他地区の選手とのコミュニケーションもどんどん深まっていきました。そんな姿に、選手の逞しさとサッカーの素晴らしさを感じました。
トレーニングではJFAのコーチングスタッフの方々のポジティブで具体的な声かけや、適切なアドバイスに選手達は楽しくプレーする中にも、真剣な表情でその言葉に向き合い、我々地区スタッフもとても勉強をさせていただきました。また、JFA女子チーフコーチより直々に「なでしこらしさ~ひたむき・芯が強い・明るい・礼儀正しい~」といった、日本の女子サッカーの目指す選手像を伝えていただき、選手はとても目が輝いていました
活動後、選手に話を聞くと「とても楽しかったから明日も来たいです!」「高校でサッカーを続けるか迷っていたけれど、続けていきたいと思います」といった声や、今日初めて顔を会わせた他地区の選手との再会を誓う言葉など、素敵な笑顔で会話をする姿が見られこの1日の活動で大きく成長してくれたと思っています。
今回の貴重な経験を参加した選手だけでなく、我々指導者がそれぞれの地区に持ち帰り、地域の女子サッカーの活性化に繋げていきたいと思います。
JFAのコーチングスタッフの皆様、夢フィールドの皆様、そして今回の活動に関わって頂いたすべての皆様、ありがとうございました。
熊谷健太郎 さん 神奈川県中学校体育連盟サッカー専門部 副部長(横須賀市立神明中学校)
まだまだ社会情勢が厳しい中、このような素晴らしい環境と素敵な機会をつくっていただき、ご理解いただいた選手・保護者の皆様、派遣していただいた学校の先生方、サポートいただいた日本サッカー協会と神奈川県サッカー協会には、心から感謝申し上げます。
2日間とも、フェスティバル終了後の選手の充実した表情や言葉が答えだと思いました。活動前と活動後では、こんなにも変化があるのかと驚きもあります。その活動において、今回ポイントとなったのは、指導者の関わり方だと思います。今回は、どの指導者も「ピッチマネージャー」として関わるよう努めました。ピッチにいるすべての指導者が、ポジティブコーチングで絶え間なく選手に感化していくことで、活気あるトレーニングやゲームをすることができることを改めて学びました。
今回も神奈川からは、40名の選手に対して15名の先生方が指導者として来場し引率・指導をしていただきました。今後、中学校の部活動を継続していくために、女子選手の存在は大きいです。そのためにも今回のようなフェスティバルは重要と考えますが、その実現にはさらに多くの指導者の情熱と協力体制が必要です。選手たちの夢や部活動の未来のために、継続・発信していきます。
松浦花果 さん(牧之原市立榛原中学校3年)
はじめに、コロナ禍という状況でも開催してくださり、また、JFA夢フィールドという素晴らしい会場を用意してくださり、ありがとうございました。他県の選手と練習したり、試合したりすることが初めてだったので、とてもいい経験になりました。
ウォーミングアップで行ったジョグやグループをつくるなどのトレーニングでは、自然と顔を上げてプレーすることができました。また、パス練習や4対2では、コーチからのアドバイスで、右も左も正確なパスになるように意識したり、素早く切り替えることを意識したりすることができました。シャッフルゲームやチーム別ゲームでは、他県の選手のプレーを見て学び、ゲームの中で実践することができ、充実したトレーニングになりました。
あっという間の1日でした。日本代表のロッカールームを見せていただき、そして、座らせてもらい、普段体験できないことを体験することができました。チームとしてもいろいろなことを見たり感じたりして、レベルアップすることができたと思います。
私の進学したい高校にはサッカー部がありませんが、何かの形でこれからもサッカーにかかわっていくことで、この経験を生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。
千葉彩乃 さん(相模原市立緑が丘中学校)
私はこれまで部活動で男子と一緒にサッカーをする機会が多かったです。今回様々な地域の女子選手とサッカーをすることができて貴重な経験をすることができました。初めは知らない選手ばかりで緊張してしまい、あまり話すことが出来ませんでした。しかしサッカーボールを蹴り合うことでたくさんの女子選手と話すことができました。また普段女子とはできないサッカーについての話をすることができ、想像以上の楽しさを体験することができました。そして今の女子中学生のレベルの高さを知ることができました。これからもサッカーを続けようと思っているのでとても刺激になりました。今回のフェスティバルに参加して、私はサッカーに関することをたくさん学ぶことができたのでこれからに生かしてサッカー人生を充実させたいと思います。
佐山さくら さん(葉山町立葉山中学校)
今回のフェスティバルは、私のサッカー人生の中でとても貴重で大切な経験となりました。 私や参加した多くの選手たちは普段男子たちとプレーしており、女子とサッカーをすることがとても貴重なので、女子とのサッカーは、新鮮でとても楽しかったです。
また、日頃、横須賀ブロックの活動以外で他のチームの女子とプレーする機会がなく、初めて会う人たちとうまくうちとけられるか不安でした。ですが、来ていた選手たちはみんな優しく明るい子が多く、すぐにうちとけ、仲良くなることが出来ました。
当日はあいにくの雨でしたが、フットサルアリーナで基本のボールコントロールからチームを分けたボール回しなど、親睦が深まるものが多くてとてもうれしかったです。ゲームは外でやりましたが、女子とサッカーをすることで普段よりのびのびとプレーすることが出来ました。今、自分の持っている力を思う存分発揮できたと思います。
私は中学三年生で、進路について考えている大事な時期です。まだ高校生になってサッカーを続けるかどうか悩んでいます。しかし、今回参加したことで”高校生になってもサッカーがしたい"と再び思うことができました。今回の経験を糧にして、進路についても前向きに向き合っていきたいと考えています。またこのような機会があるのなら是非参加したいです。
岡田奈穂美 さん(国立埼玉大学教育学部附属中学校)
このフェスティバルは私にとって、普段体験出来ない有意義な時間でした。なぜなら私は学校ではソフトボール部に所属しているため、サッカーはPETITEなでしこで、週に1回ほどしか練習できる機会が無いからです。そのため多くの人と一緒にサッカーができて嬉しかったです。
合同練習やシャッフルチームでの試合では、人見知りの私はとても緊張しました。しかし、知らない人とだからこそ声を出し、コミュニケーションをとることが大切だと思い積極的に声を出すように意識しました。多くの人が、始めは同じチームの人たちと集まっていましたが、最後にはいろんなチームが入り混じり、チームという壁を壊せたように感じました。試合を通して、流れるようなドリブルをする人や、テンポがよく正確なパスをする人、ボールを奪うのが上手な人などがいて、私は良い刺激を受けました。
女子サッカーというのはあまり身近ではないので、今後女子がサッカーをする環境がより整って、多くの人に馴染みのあるスポーツになってほしいです。今回のように、日本代表が使うようなグラウンドでたくさんの仲間たちとプレーできることは幸せなことです。
今後も感謝の気持ちをしっかりと持ってサッカーを頑張りたいと思います。
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