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5人制サッカー日本代表、絶対王者のブラジルに敗れる 東京2020パラリンピック競技大会
2021年08月31日
東京2020パラリンピック競技大会の5人制サッカー競技の予選第2節が30日(月)、青海アーバンスポーツパークで開催され、第2試合で5人制サッカー(ブラインドサッカー男子)日本代表はブラジルと対戦しました。
大会4連覇中のブラジルは、驚異的なドリブルを武器に圧倒的にボールを支配。日本のゴールを次々と脅かします。日本もGK佐藤大介選手が立て続けに好セーブを見せたものの、5分、右サイドを突破したライムンド・メンデス選手が、懸命に追う佐々木ロベルト泉選手と田中章仁選手を振り払い、右足で先制ゴールを叩き込みました。
前半は1-0で終えましたが、後半もブラジルの猛攻が続きます。25分、ダイヤモンド型に並ぶ日本守備陣を、チアゴ・ダ シウバ選手がS字を描くドリブルですり抜け、右足でシュート。ゴール左隅に決まり、ブラジルが追加点を挙げました。
ほとんどの時間を自陣でプレーさせられた日本ですが、26分に右コーナーキックを得ます。しかしブラジルは守備のスピードも速く、ゴール前に進んだ川村怜選手はシュートを打たせてもらえません。
終盤には「世界最高のドリブラー」とも評されるリカルド・アウベス選手が実力を見せつけました。36分、左サイドからドリブルで弧を描いて逆サイドに回り込み、右足のシュートでゴールを決めます。さらに39分にも、FKからのドリブルシュートで連続ゴール。ブラジルが4-0で日本を下し、準決勝進出を決めました。
8月31日(火)に行われる予選第3節では、勝点3で並んだ日本と中国が準決勝進出を懸けて対戦します。
監督・選手コメント
高田敏志 監督
早い時間に失点してしまい、ゲームをうまく進められませんでした。やっぱりブラジルは強かったです。ただ、今日はミスが続いてしまっただけで、どうにもならないとは思っていません。守備面で明日の中国戦につながるシーンもたくさんあったので、そこをあらためて確認してやっていきたいと思います。
GK #1 佐藤大介 選手(たまハッサーズ)
悔しいです。いい状態で準備ができてセーブできた場面もありましたが、それを1試合通してやらないとブラジル相手では難しい。でも、まったく歯が立たないという感じはありません。ちょっとしたポジションのずれに入り込まれたのが失点の原因だと思うので、ここで得た教訓を明日につなげたいと思います。
FP #3 佐々木ロベルト泉 選手(パペレシアル品川)
ブラジルとの試合は、1つミスをすれば1点やられます。今日は4回失敗したから4点取られました。でも全体的に見れば、けっこう良かったと思います。大変な試合でしたが、ブラジルと試合をするのは自分にとってすごく幸せなこと。終わった後はみんな友だちとしていろんな意見を聞かせてくれるので、とても良い経験になります。
FP #7 田中章仁 選手(たまハッサーズ)
相手にボールを回されることは想定していましたが、自分たちの守備陣形がちょっとずれるなどミスをしたところを確実についてくるのは、やはり王者の力ですね。中国に勝って予選を突破し、決勝でもう一度ブラジルと戦いたいと思います。
FP #11 黒田智成 選手(たまハッサーズ)
強さ、速さ、うまさ、全てを兼ね備えた世界トップの実力を見せつけられました。ただ、相手をリスペクトすぎて、守備のブロックが下がりすぎた面もあります。自分がもう少し前でプレッシャーをかければボールを奪える場面もあったので、そこが悔しいです。
FP #14 園部優月 選手(free bird mejirodai)
守備で抜かれないことを心掛けましたが、途中で足が動かなくなって追いつけず、シュートを決められました。やはり体力面が自分の課題です。攻撃面では、相手にボールを当ててコーナーキックを取ることができました。チームに少し貢献できたのはうれしかったです。
FP #10 リカルド・アウベス 選手(ブラジル代表)
次のステージに進む上でとても重要な勝利でした。今のチームは5年前よりも選手層が厚いのが強みです。4連覇しているので優勝候補といわれますが、過去の成績で次の試合に勝てるわけではないので、私は現在のことしか考えません。金メダルに値するプレーができるよう頑張ります。でも、結果は9月4日(競技最終日)にしか分かりません。