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JFAステイトメント U-17日本女子代表の楠瀬直木監督辞任を受け入れ池田太U-17日本女子代表監督代行へ
2018年11月01日
U-17日本女子代表の楠瀬直木監督から辞任の申し出があったことから、日本サッカー協会(JFA)はこの申し出を受け入れることとし、代わって池田太U-18日本女子代表監督をU-17日本女子代表の監督代行として選任することを決めました。
今回の決定の背景には、楠瀬直木U-17日本女子代表監督による不適切な行為に該当する事案があります。FIFA U-17女子ワールドカップ直前で監督交代となってしまったこと、そして、ファン・サポーターをはじめとする多くの皆様、関係者の皆様にご心配をおかけし、お騒がせしたことについて心からお詫び申し上げます。
大会を間近に控えてこのような報告をしなければならないことを誠に残念に思います。
昨今、スポーツ界でハラスメントや暴力などさまざまな問題が取り沙汰されているにもかかわらずこうした事案があったこと、また、サッカー界全体でリスペクトの啓発活動やコンプライアンスの強化、ハラスメント研修、暴力根絶運動、ホイッスルブローイング制度など、さまざまな取り組みを行っているにもかかわらず、このような事態を招いてしまったことに対し、忸怩たる思いを禁じえません。
今回の事案につきましては、不快な思いをした職員の人権とプライバシーを最優先に考え、進めてきました。当該職員からの報告を受けてから複数回のヒアリングを実施。その後も弁護士や外部の専門家に立ち会っていただき、当該者双方にヒアリングを行い、慎重かつ丁寧に調査を重ねてきました。その後、女子委員会で議論し、その結果を踏まえた上で、楠瀬さんの行為は女子の日本代表監督として不適切な行為であったと判断しました。本人も軽率な行為であったことを認め、辞任を申し出たことからこれを受理することにしました。
ご存知の通り、我々日本サッカー協会は、「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」ことを理念に掲げています。サッカーに携わる我々一人一人が高い倫理観と使命感を持ち、子どもたちの模範となってサッカーの普及と強化にまい進することが求められています。
今回の件は、特にアンダーカテゴリーの日本女子代表チームです。チームに関わる者にはより高い倫理観と規律が求められることは言うまでもありません。
今後は、当該職員に対する精神的なケアを行う一方で、二度とこのようなことが起こらないよう、今一度、スポーツの原点、JFAの理念に立ち返り、コンプライアンスの強化に努めてまいりたいと考えています。そして、コーチングスタッフ、チームスタッフに対してももう一歩踏み込んだ形でコンプライアンス教育を実施するなどし、法令違反やハラスメント、指導現場での暴力・暴言、不正などのないクリーンな組織づくり、環境づくりにより一層の力を注ぐ契機にしたいと考えています。
JFAは事象の大小にかかわらず、どのような事案にも真摯かつ毅然とした態度で臨みます。そうすることが、日本サッカーの、スポーツのインテグリティを守ることになり、サッカーを通じて人々の心身の健全な発達と社会の発展に資することになると確信しています。
ファン・サポーターの皆様、支援企業や多くの関係者の皆様、そして、スポーツ界のガバナンス、コンプライアンスの強化に取り組んでいる関係者の皆様にご心配をおかけし、お騒がせしましたことを改めてお詫び申し上げます。
日本サッカー協会 会長 田嶋幸三
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