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「一戦一戦が決勝だと思って戦った」猶本光選手×清家貴子選手(三菱重工浦和レッズレディース)対談 皇后杯 JFA 第44回全日本女子サッカー選手権大会
2022年11月24日
皇后杯 JFA 第44回全日本女子サッカー選手権大会が11月26日(土)に開幕します。ここでは前回大会で初優勝を果たした三菱重工浦和レッズレディースの猶本光選手と清家貴子選手の対談を実施しました。前回大会の戦いや今大会に懸ける思いを聞きました。
○オンライン取材日:2022年11月7日
――まずは三菱重工浦和レッズレディースの初優勝で幕を閉じた前回大会を振り返っていきたいと思います。
猶本 初戦となった4回戦は伊賀FCくノ一三重(なでしこ1部/三重)との対戦で 、そこから毎試合ぎりぎりで勝ち進んで優勝までたどり着いた大会でした。実際に準々決勝のサンフレッチェ広島レジーナ戦(2-0)以外は1点差での勝利でしたから。
清家 そうですね。特にS広島Rや決勝で対戦したジェフユナイテッド市原・千葉レディースはWEリーグ前期で負けた相手でした。苦手意識とまではいきませんが、負けた印象が強いまま皇后杯でもう一度対戦することになったので、一戦一戦を決勝だと思って戦ったことが優勝につながったと思います。
――前身のさいたまレイナスFC時代を含めて準優勝が6回と、クラブにとっても悲願の初優勝でした。当時はどのような気持ちでしたか?
猶本 チームは本当に優勝しかないっていう雰囲気だったよね?
清家 はい。決勝が終わった後は「やった!」って感じよりも「ホッとした」みたいな感じでしたよ。
猶本 決勝まで行って、また準優勝だったらちょっと落ち込んでたと思うよ。
清家 チームメイトで「あぁよかったー!」って言い合った記憶があります。
――大会連覇を懸けて臨む今大会は、お二人のどんなプレーを出せたら優勝に近づくと思いますか?
猶本 ドリブル突破する貴子は、今日本で一番足が速いと思いますよ。
清家 いやいやいや(笑)。
猶本 本当だよ。だからチームとしては貴子の速さをうまく生かしていけたら、かなり有利に試合を進められるし、そのままゴールまで決めてくれたらいいかな。
清家 いやいや、光さんのプレースキックも優勝に欠かせませんよ。実は練習で直接FKをたくさん決めてますし、皇后杯という一発勝負の大会ではセットプレーがすごく大事じゃないですか。今シーズンもゴールを演出する味方に合わせるCKも精度高いんですけど、やっぱり直接FKがゴールに決まれば一気に流れも変わるし、観客も沸いて浦和の味方についてくれるように感じるんです。だから光さんのFKからの直接ゴール、期待しています。
猶本 じゃあ、いい位置からFKを蹴られる状況を貴子につくってもらおうかな(笑)。
清家 分かりました、頑張ります(笑)。でも光さんはドリブルからファウルを受けてFKを獲得できるので、そのどちらともお願いします!
――皇后杯は育成年代のチームも出場しますが、ご自身が若手時代に対戦した印象的な相手はいますか?
猶本 大野忍さん(当時、INAC神戸レオネッサ)と対戦した時には、その速さにびっくりしました。大野さんがドリブルしていて、ボールを持っていない私が追いかけようと一生懸命走るんですけど、どんどん引き離されていったっていう記憶があります。浦和に入って1年目だったかな。
清家 私が若手の頃は、今よりもっと相手を見ていないですからね…。誰も覚えてないですね。
猶本 貴子にはそういう人、いなかったんじゃない?相手は関係ないくらいビューンってドリブルで行っちゃうから(笑)。
清家 そうですね、自分のことに必死でした(笑)。
猶本 それが清家貴子なんです。目の前の選手がどんな選手でもドリブルで抜いていくっていう(笑)。
――連覇を狙う浦和は今大会、4回戦から出場して12月18日(日)にAC長野パルセイロ・レディースと対戦します。
清家 今大会はトーナメント表を見る限り、前回大会よりも厳しい組み合わせになるかなと思っています。一戦一戦しっかり戦って、個人としてもより多くの得点が取れるようにプレーして、チームを勢いづけられるように頑張るので、応援よろしくお願いします。
猶本 リーグ戦では失点が多くなっているので、まずはそこを修正して臨みたいです。「大会連覇」と言いたいところですが、前回大会も僅差だったように、今大会もぎりぎりの戦いの連続になるはずです。目の前の一戦一戦を大切に戦って、最後に最高の結果につながればいいと思います。
※本対談の全編は、試合会場などでご購入いただける大会プログラムに掲載しています。
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