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なでしこジャパン、欧州王者との一戦を前に公式練習

2022年11月11日

なでしこジャパン、欧州王者との一戦を前に公式練習

11月10日(木)、イングランド女子代表との国際親善試合を翌日に控え、なでしこジャパンは公式練習を行いました。

練習前に行われたチームミーティングでは、前日に行った練習の映像を用いながら攻守両面における確認点をピックアップし、課題を整理しました。トライ&エラーを繰り返しながらチームとしての新たな取り組みを習得していく中で「サッカーには常に相手がある、練習の中でうまくいかないことが出てくるのは攻守の力が均衡しチーム全体として質が高まっている表れだ」と、池田太監督からはトレーニングで課題が出てくる状況をポジティブに捉えようと話しました。

夕方に行われた公式練習はサブグラウンドでウォーミングアップを行った後、翌日の試合会場となるピッチで11対11のゲーム、セットプレーの確認を行いました。ミーティングで確認したポイントを意識しながら、対戦相手であるイングランド女子代表の戦い方も加味し、チームとしての約束事、戦い方の最終確認に時間を使いました。

今回対戦するイングランド女子代表は、今年7月に開催されたUEFA女子欧州選手権で初優勝を果たし、また10月にはFIFA女子ワールドカップ2連覇中のアメリカ女子代表にも勝利するなど、実力と勢いを兼ね備える強豪です。また欧州選手権で得点王に輝いたベス・ミード選手(アーセナル)が今回の国際親善試合に向けても選出されており、日本にとって脅威となることでしょう。なお、なでしこジャパンは過去9度の対戦(英国代表を含む)で1勝2分6敗と負け越しており、唯一の勝利は2015年のFIFA女子ワールドカップカナダ2015の準決勝での試合まで遡ります。今回の対戦では来年のFIFA女子ワールドカップに向けた強化と共に、7年ぶりの勝利を目指し戦います。試合は現地時間の11月11日(金)20:00キックオフ、日本でのテレビ放送は12日(土)11:00より、NHK BS1で録画中継予定です。

監督・選手コメント

池田太 監督
明日対戦するイングランドは組織的で、攻守にわたって整理されているチームです。欧州のチームに多いかもしれませんが、アンカーがいて、そこからボールを展開したり、前線のワイドに張った選手のスピードを生かしてサイドを崩してきたりする攻撃に注意して、相手の組み立てを自由にさせない、追い込んでボールを奪おうと考えています。自分たちは守備での連動、同時性、強度も含めて、短い時間ですが意思統一を図りました。攻撃では相手のアグレッシブな守備に対してどういうふうにボールを動かして攻撃につなげていくか、ゴールへの推進力も含めて確認しています。攻守両面をミーティングでの確認とピッチの上で積み上げてきました。
イングランドとは、アンダーカテゴリーでは2018年のFIFA U-20女子ワールドカップ準決勝で対戦した経験があります。その他の遠征でもアンダーカテゴリーでの対戦経験はありますが、当時からイングランドの選手も自国リーグの中でパワーとスピードは成長していると感じています。

GK #1 山下杏也加 選手(INAC神戸レオネッサ)
相手は強豪のイングランド。スペイン同様に足元の技術が優れている国なので、10月の親善試合のような試合にはならないと思っています。自分たちも前の枚数を増やして攻撃的に戦う中で得点の可能性は増えるかなと思いますが、相手の組織的な守備を崩すには最後に個人の力が必要になってくると思います。
この2日間練習してきて、相手のビルドアップに対するプレッシャーの掛け方を確認してきました。思ったよりうまくいかない現象が出ていますが、試合前に確認できたことは良いことだと思っています。
個人的にはGKなので、シュートストップの部分で自分の力を見せたいと思っています。どの選手も個で相手を上回る気持ちでプレーしないといけないです。その上で、個としての限界を11人でいかに組織的に戦い、相手を超えていくかが大事だと思っています。
イングランドとスペインはワールドカップでもノックアウトステージに出てくる実力の国なので、その2カ国と試合ができることはいいチャンスです。自分たちはFIFAランク11位ですが、その順位に関係なく、日本の立ち位置がいまどのレベルにあるのかがはっきりするゲームになると思っています。

MF #3 南萌華 選手(ASローマ/イタリア)
1ヶ月ぶりの代表活動ですが、個人的には普段イタリア語での生活なので、みんなと会えるとたくさん話せて嬉しいというのが率直な感想です。みんなも日本から長い移動をしてきたにも関わらず練習は元気よくやれていますし、雰囲気もよくできています。明日のイングランド戦に向けて全員で良い準備ができていると思います。個人的にイングランドとは過去何度か対戦した経験がありますが、強さ、速さがあることに加えてうまさがあります。前線には若い選手でもうまい強い選手がいるので、マッチアップで負けないことは大前提になります。最終ラインはスライドを速くして立ち位置をこまめに修正して対応したいです。個人としてもこの試合でできたこと、できなかったことを明確にしたいです。
(イタリアへの移籍に関して)私自身、個人の成長がチームを強くすると思っていますし、それを求めてイタリアに来ました。ぐんとした成長を感じているかといえばまだですが、日々外国の選手とプレーできているのは良いことですし、それを代表で発揮しないといけないです。戦術の部分も自分がまず理解したうえで、前の選手への守備の声掛けを自信を持ってできるようにしたいです。「後ろに南がいるから安心だと」言われるくらいの選手になれるようにしたいです。

MF #14 長谷川唯 選手(マンチェスター・シティ/イングランド)
私は今年の夏以来の代表活動で、少し久しぶりだなと感じています。その中でみんなは前回の活動から新しい戦い方に取り組んでいて、自分は今回初めてトライすることになります。ただ、どのフォーメーションのどのポジションでも自分のサッカー観を活かして、考えてプレーするという得意なところは出せると思っています。どんなフォーメーションで戦うにしても、そのメリットを出して、デメリットを出さないようにするということは同じだと思います。どこかにデメリットがあるのはどの戦い方でも一緒なので、それを出さずにメリットを出していこうというのが自分の考えです。今の戦い方に対しては試合の中でそのメリット、デメリットに気付かされることもある段階だと思うので、その中でどう判断するか、修正するか。自分はそこが得意にしている部分でもあるので、前向きに取り組んでいきたいです。対戦相手がイングランドということで、普段同じリーグ、チームでプレーしている選手がいるので楽しみですし、チームとしてどこまでできるか、たくさんトライ&エラーを出していきたいです。

国際親善試合

2022年11月11日(金) 20:00キックオフ予定(現地時間) ※日本時間12日(土) 4:00 vs イングランド女子代表
会場:Pinatar Arena(スペイン/ムルシア)

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2022年11月15日(火) 20:00キックオフ予定(現地時間) ※日本時間16日(水) 4:00 vs スペイン女子代表
会場:Estadio La Cartuja(スペイン/セビージャ)

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