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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第81回 朝岡隆蔵 中国・成都市サッカー協会 アカデミーU-18 監督
2023年09月29日
1.日々の活動内容
成都市サッカー協会アカデミーU-18監督として、「プランニング→コーチング・トレーニング→ゲーム→分析・振り返り」のサイクルでチームの強化・選手育成に取り組んでいます。
練習前にはスタッフミーティングを行い、練習の進め方やポイントの確認をします。また、もう一つの役割でもある現地指導者の養成という観点から、練習前のミーティングや練習は誰もが参加できるように事前案内をしており、熱心な他カテゴリーの指導者やスタッフは見学しに来てくれています。自身の担当カテゴリーのみならず、多くの現地スタッフとコミュニケーションを図り、成都市サッカー協会が発展していくために、全体の把握と問題点の抽出、及び解決策の提示ができるよう日々過ごしています。
2.選手環境
選手はトレーニング施設と寄宿舎が一体となっているトレーニングセンター(基地と呼ばれる)で共同生活をしており、外部の学校には行かずサッカーに専念しています。地元の選手もいれば、成都から離れた都市出身の選手もいます。近隣出身の選手は週末の休みの日に自宅へ帰ることができますが、長期休暇にならないと帰ることができない選手も多くいます。トレーニング環境は人工芝ピッチ2面、天然芝ピッチ3面と恵まれており、日常的に天然芝を使うことができます。しかし、実力の拮抗した同年代の練習試合の相手がおらず、地元の体育大学サッカー部が唯一の相手です(チーム数・選手数は少ない)。
3.大会形式
移動距離の関係で毎週試合を行うことが難しいため、原則6チームによる複数ブロックで行われる「U-19リーグ」が年に4回、集中開催形式で実施されます。その都度、降昇格があり、3・4回目になるとリーグの力も拮抗してきます。今年は赴任前の3月と赴任後の5月、9月に各省(雲南省や遼寧省)のトレーニングセンターで開催され、11月には4回目のリーグ戦が実施される予定です。このリーグ戦は、試合→中日→試合→中日のサイクルで戦う集中開催で、10日間で5試合を戦うため、精神的・体力的にも消耗します。この大会以外にも「全国学生・青年運動大会」があり、予選大会は6月に実施され、11月の決勝大会進出を決めています。この大会も前述のリーグ戦と同じ形式ですが、U-17カテゴリーの選手を5名以上メンバーに入れることが規定されています。
4.最後に
多大な可能性を秘めている選手が多く、一人でも多くの選手が良いサッカー人生を送れるよう引き続き私自身も取り組んでいきます。そして情熱を持った多くの指導者たちの今後の活躍のために、成都サッカー協会の発展のために微力ながら尽力します。
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