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「JFAインターナショナルコーチングコース2016」を実施
2016年07月22日
「JFAインターナショナルコーチングコース 2016」を7月12日(火)~17日(日)の日程で、大阪J-GREEN堺にて開催しました。
アジアの指導者のレベル向上を目的とした本コースは本年度で8度目の開催となり、今回はGKに特化し、アジア22ヵ国からFIFAやAFCのGKインストラクター6名を含む総勢33名が集まりました。受講者の中には、自国のA代表のGKコーチやGKコーチ育成の責任者、そして現AFCのGKコーチングコースのインストラクター14名の内8名(内2名は本コースインストラクターの加藤好男氏と川俣則幸氏)が含まれています。
コースではJFA GKプロジェクトや女子GK育成、アカデミーでの指導など、日本の指導指針とそれに基づくGK育成、GKコーチ養成の取り組みを紹介。更にアジア全体を見据えた取り組みとして、各国でのGK育成と課題をテーマに受講者5名にプレゼンテーションをしてもらった後、グループディスカッションを経て現状と今後の方向性をまとめ共有しました。
また、セレッソ大阪およびガンバ大阪のトレーニングを見学し、コース終盤ではJリーグの試合も観戦しました。
この事業は国際交流基金アジアセンターの支援を受け、ASEANを含むアジア各国を対象とした文化交流事業のひとつとして実現しました。
国際交流基金アジアセンターでは、「文化のWA(和・環・輪)プロジェクト~知り合うアジア~」をキーワードに掲げ、日本とアジア各国との文化交流の機会を創出する事業を実施しています。
コースマスターコメント
望月一頼 氏
本コースでは、はじめにJFAが技術委員会の基本方針である4本の柱を融合して施策を行い強化していることを説明。その大きな施策の中での「GKの育成」と指導者養成の中での「GKコーチングコースでの取り組み」について講義と実技を通じて紹介と提案を行った後、活発なディスカッションやグループワークを通じて様々な考えや意見を交換し合い議論することで「GK育成・GKコーチ養成」についてのアイディアを参加者全員で共有することができました。そして、クラブ訪問では、セレッソ大阪のトップチームとU-23、ガンバ大阪のトップチームとU-18のトレーニングを視察しました。Jリーグクラブの活動を実際に視察する中で、参加者は自国の抱える課題について新たな視点で考えるヒントを掴んでいきました。
AFCのGKコーチングコースのインストラクターでもあるオマーンのHAROON氏は、「我々アジアにも優れた能力を持ったGKがいる。アジア各国の指導者がお互いに研鑽し協力を重ねていきながら世界の舞台で勝負できるGKをアジアから輩出しよう。そのためには継続的な指導者養成が必要であり、我々の責任は大きい」と話されました。参加者全員がこの思いを共有してこれからのアジアのGKのレべルアップを図り、そして、アジアのサッカーの発展へとつなげていく。このコースがそのための活動であることを改めて強く確信しました。
最後に、本コース開催にあたり、視察などを快く受け入れていただきましたセレッソ大阪、ガンバ大阪の両クラブには、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。また、実技のサポートプレーヤーとして参加していただいた興国高校サッカー部の選手の皆さん、そして大阪府サッカー協会、J-GREEN堺をはじめサポートしていただきました関係各位に深くお礼申し上げます。
受講者コメント
Noel MARCAIDA フィリピン連盟GKコーチ/インストラクター
フィリピンサッカー連盟を代表し、本コースに招待してくれたJFAに感謝します。素晴らしいコースでした。プロフェッショナルなインストラクターは、JFAのGK育成やその仕組みを分かりやすく説明し、受講者も講義・実技とも積極的に参加していました。受講者プレゼンの一人に自分を選んでくれたたことを光栄に思います。
自国のGKだけでなくアジア全体のGKの育成と質の向上に基づいたカリキュラムを考案してくれたコースマスター望月さんの明晰なアイデアは特筆に値します。また、素晴らしい居住スペースと最高の施設を提供してくれたJ-GREEN堺Dream Campにも感謝します。コースが実り多いものになった影の立役者です。「この時間は間違いなく感謝され、一瞬一瞬が心にしまわれ、知識は受け継がれていく」どうもありがとうございました!
Dean MAY オーストラリア連盟GK育成マネージャー
本インターナショナルGKコーチングコースを開催してくれたJFAに感謝します。アジア各国からGKコーチやインストラクターが集結し、日本のやり方を学ぶだけでなく他の協会の優れたやり方を比較できる素晴らしい機会を提供してくれました。インストラクターもやサポートスタッフはコースが円滑に進むよう一週間に渡って精力的に働き、そのおかげで受講生は講義や実技に集中できました。知識や経験の多寡に関わらず、どんなGKコーチにも強く推薦できるコースです。
廣瀬えりか 国際交流基金アジアセンター
本コースではインストラクター、受講者、訪問先の関係者すべての方が互いに熱意をもってディスカッションや意見交換が行われていました。受講者からは、GKコーチとして初めてレベルや世代を超えた仲間ができ、特に若手コーチの奮起を期待しているといった声が聞かれました。今回の経験とネットワークをそれぞれが持ち帰り、今後アジアのサッカー発展に向けそれぞれの試みを続けていくとともに、継続的な交流で更に友好関係が深まることを期待しています。