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SAMURAI BLUE、スペイン代表戦へ非公開練習を実施
2022年11月30日
FIFAワールドカップカタール2022に臨んでいるSAMURAI BLUE(日本代表)は11月29日(火)、グループE最終戦のスペイン代表戦を2日後に控えてドーハ市内の練習場で大半を非公開にした練習で調整しました。
陽が落ちて涼しさを感じる夕方からアルサッドの練習場で始まった練習には、前日まで別調整が続いていた冨安健洋選手(アーセナル)が合流。報道陣に公開された冒頭部分では、ランニングやアジリティアップのトレーニング、二人一組でのパス交換などをメンバーとともにこなしました。
しかし、コスタリカ戦で膝を痛めた遠藤航選手(VfBシュツットガルト)とドイツ戦で足に違和感を覚えた酒井宏樹選手(浦和レッズ)はこの日も別メニューでの調整。遠藤選手は室内でバイクを漕ぐなどで体を動かし、酒井選手はグラウンドの一角で入念なストレッチを行っていました。
その後は非公開にして、チームとして動きの確認などを行ってスペイン戦に備え、一時間余りでこの日の練習を終えました。
日本は2戦を終えて1勝1敗の勝ち点3で2位につけています。第2戦で日本に勝ったコスタリカが勝ち点で並んだものの、得失点差で3位。日本が次に対戦するスペインは1勝1分け勝ち点4でグループ首位に立っています。日本に敗れたあとスペインと引き分けたドイツは勝ち点1で4位です。グループ2位までが次のラウンドに進出できますが、全チームにグループステージ突破の可能性がある混戦模様です。
2大会連続での16強進出がかかる日本は、12月1日(木)のグループステージ最終節でスペインに勝てば無条件でノックアウトステージ進出が決まり、負けると敗退。引き分けた場合は同時間に行われるコスタリカ対ドイツの結果次第となります。
鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)は「自分たちでどうにかできるチャンス。それをものにできるようにやっていきたい」と意気込んでいます。
FIFAランキング7位のスペインと同24位の日本の対戦歴は過去に1度。2001年4月のコルドバでの国際親善試合で、当時は日本が0-1で敗れています。
森保一監督が兼任で率いたU-24日本代表では2度対戦。昨年の東京オリンピック直前の7月17日に神戸で行われたキリンチャレンジカップで対戦して1-1で引き分け、大会でも8月3日の準決勝で顔を合わせ、延長の末に0-1で敗れました。
東京オリンピックでもプレーした堂安律選手(SCフライブルク)は、「ドイツに勝てた自信は失っていないし、スペインとはオリンピックでやっているので、やりたいことはある程度分かる。そこは若い選手がどんどん発言していくべき」と話して、オリンピックでの経験をこの舞台で生かすつもりです。
山根視来選手(川崎フロンターレ)は、守備から攻撃への切り替わるチャンスを逃さないことが、スペイン攻略で重要なポイントの一つと指摘。「サッカーで90分どちらかが攻めるだけというのはない。どこかで自分たちにもそういう時間帯が来る。そういうときにみんなでしっかり、エネルギーを持って勝負する見極めが大事」と話しています。
チームは11月30日(水)、スペイン戦へ向けて公式練習に臨み、最終調整を行います。
試合は12月1日(木)、カリファ・インターナショナル・スタジアムにて現地時間22:00(日本時間2日4:00)キックオフの予定です。
選手コメント
GK #23 シュミット・ダニエル 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
やることははっきりしています。可能性を探るといろいろと(パターンが)ありますけど、勝つことが勝ち上がるほぼ唯一の策なので、割り切ってすごく集中して練習できています。ミーティングもスペイン戦の分析に時間を費やしています。球際の部分は、前回コスタリカ戦で負けている回数が多かったので、そういう前回の反省もチームみんなで話しました。スペインの攻撃はかなり流動的ですが結構システマチックに陣形を変えてきます。そのなかでも相手につかまらないで、剥がしてくるところもありますし、つかまっても個で剥がしてくるので、かなり対応は大変ですが対応するしかありません。試合に絡めていない選手は日々の練習でどれだけできているかを見せる必要があるし、それを見せることで試合に出ているメンバーのモチベーションにつながってくると思うので、みんな練習でのパフォーマンスは意識してがんばっています。
FP #2 山根視来 選手(川崎フロンターレ)
次の試合で勝たなきゃいけないと思ってるので、コスタリカ戦が終わって(そのあとの)スペインとドイツの試合を見た後に、スペイン戦に向けて気持ちは切り替わっていました。ドイツ戦を見ていても、スペインは前半のエネルギーがあるときは相当うまいという印象を受けました。スペインはどこが相手でもボールを持つ展開が多いので、そこに対するストレスは全然ないと思います。どう獲りに行くかで、そのまま良い攻撃につながると思っているので、そこはみんなで整理してやることが決まっているようにして試合に臨みたい。やってやるぞという思いは常に持っています。僕より大きい選手がほとんどですが、球際も予測のところで全て決まってくると思います。しっかり準備したいです。
FP #4 板倉滉 選手(ボルシアMG/ドイツ)
中3日あってリカバリーもできるので体調は良い感じです。みんな前を向いています。まだチャンスがあるわけですし、そこに向かうだけです。勝てば次に行けるという状況がラスト1試合を残して整っていることがポジティブです。この状況でスペインを倒してノックアウトステージへ行けたらさらに盛り上がりますし、日本としても勢いがつくので、最高の状態でスペイン戦ができると思っています。スペインは改めて言う必要もないぐらい、クオリティが高いですが、スペインのやり方もよく分かっています。楽しみです。ゼロで抑えたいという思いがあります。ドイツ戦の時は1失点してしまいましたが、ちゃんと守っていれば間違いなくそのチャンスはあると思っているので、チャンスが来たときに、ゼロで推移できている状況を作りたいです。次の試合は最後にできないですし、思い切ってやるだけです。
FP #7 柴崎岳 選手(CDレガネス/スペイン)
スペイン戦へ戦い方のディテールを細かく詰めています。コスタリカとドイツとの彼らの2試合をしっかりと分析して、その前の欧州でやっているときの映像も使って、どういったところに強みや弱みがあるかを共有している最中です。今日もそういうところを詰めましたが、まだまだ意思統一をすべきところはたくさんあると思うので、残された時間でさらにブラッシュアップしたいです。オリンピックを経験した選手たちはあの時の感覚をチームに還元してくれていて、それを聞いて「あ、そういうかんじなのか」と思う部分もあります。プラスの部分も多々あるので、彼らの意見や感覚を参考にしながら、チームでスタッフの提示しているものとすり合わせています。試合に入ってみてしっかりと即座に対応して、出ている11人が同じ絵を描いて試合に適応していくことが必要になると思います。自分は1個のパスで局面を変えることを強みにしているので、そういうところはチャンス。点が欲しい時や相手に怖さを与える面でも、そういうプレーは重要になると思います。
FP #8 堂安律 選手(SCフライブルク/ドイツ)
非常にいいトレーニングができました。スペインということで間違いなく戦術確認は必要になってくる相手だと思うので、その辺は確認したいです。相手がやりたいことは、オリンピックでU-24代表として対戦している分、ある程度分かります。若い選手がどんどん発言していくべきだと思っています。コスタリカ戦の敗戦は不甲斐ない結果だと自分たちが一番分かってます。ただ、一戦だけで僕たちが積み上げてきたものがゼロになることはありません。この状況でこそ、もう一度自分たちを信じることが必要です。この状況で自分を信じて自信を持ってプレーすることは難しいことだとは思いますが、それが本当に必要で気合を見せるというイメージが僕の中にはあります。戦術も必要ですが、それ以上にベースとなる(気持ちの)部分が大事です。ボールを持たないとガス欠になるので、ボールを持った時のアイデアもチームでしっかり話し合いたいと思います。
FP #13 守田英正 選手(スポルティングCP/ポルトガル)
スペインと対戦するイメージははっきりしています。試合中に想定を上回ってくることもいろいろとあると思いますが、そうなった時にフリーズしないように準備したいと思います。システムも含めて、どう戦うのかチームで話し合っています。守備の部分ではボール持たれることを想定しているので、その時に、今まで以上に高さやどこで奪うかということを明確にしたい。相手にボールを持たれるからこそ、ラインの高さだけはしっかり共有しないといけないですし、我慢が強いられる戦いになると思うので、まず先制されないことが全てです。粘り強い守備から奪った後に、ドイツ戦のようにシュートは2本しか打てないかもしれないですが、そこで仕留めきれるかどうかです。(コスタリカ戦での)ワールドカップ初出場というところは得に何も考えていませんでした。ただ自分が期待していたパフォーマンスに対して、それ相応のプレーができなかった。悔しかったですし、ワールドカップの難しさは感じました。ただ、自力で1位突破を決められるのは本当にうれしいことです。僕たちが持っている力を出すだけですし、そこに結果がついてくると思っています。
FP #15 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
自分たちの結果次第で、上に上がれる可能性が残っています。他力ではありませんし、自分たちでどうにかできるようなチャンスなので、それをものにできるようにやっていきたい。コスタリカ戦からもあの日が終わって切り替わっています。スペインはテクニックもあって、ボールを握りながら戦いますが、それプラス、今の監督になってから素早いショートカウンターもある。いいチームだなと思います。失点をせずにゼロでできるだけ進めて、コンパクトに守備をやっていけば、どんな相手でもチャンスはあると思います。コンパクトにいい守備からいい攻撃にということが、どれだけできるかです。守備の面でも、相手は切り替えが速いので、ボールを奪ったあとは速い判断で1タッチ、2タッチでプレーしないとボールを失ってしまうと思うので、しっかりやっていきたいです。自分のこの2試合のプレーには納得いっていません。僕自身は自分がもっとできると分かっています。間違いなくできると思うので、しっかりやっていきたいです。
FP #21 上田綺世 選手(セルクル・ブルージュKSV/ベルギー)
勝つことに全力を尽くしたいです。コスタリカ戦でプレーして、自分の中でまだまだ足りない部分やできたこと、できなかったことなどいろいろありますが、いまはチームとして次勝つしかないので、そこに向けて準備していくだけです。スペインは技術もありますし、戦術的にも長けているチームなので、最善の準備をして全力の100%のパフォーマンスを出せるようにしっかり準備して臨みたいと思います。相手はフル代表でオリンピック代表よりもクオリティも上がってきます。技術的に高いチームなので、守備やフォーメーションなど戦術的なところを僕たちも明確にして、頭をクリアにして入りたいです。より慎重にいきながらも、しっかりと細かいところをチームとしてあわせていきたいです。
FP #24 相馬勇紀 選手(名古屋グランパス)
スペインは絶対に倒します。個人のところはみんながコンディションをしっかり作っているので、あとは戦術のところで、選手が実際に戦った意見、今日の練習やミーティングでの話し合いでいろいろと出ています。今までの3試合の中でも一番というぐらいの議論が今出ているので、スペイン戦にいい状態で向かうことができていると感じています。ワールドカップの試合をいろいろ見ていると、後半の残り10分、15分ぐらいの得点率がすごく高い。そういう時間帯の部分や、途中で入った選手と最初から行く選手とチーム全体で点取れるチームが勝てるなと思うので、そこも大事だと思います。コスタリカ戦は選手の距離が遠くて、もっと自分たちから引き出して相手を動かさなきゃいけなかったと感じています。FKもあの距離は決めないといけないところでした。いろいろと考えたので、次に機会があったらしっかり沈めます。
FIFAワールドカップカタール2022
大会期間:2022年11月20日(日)~2022年12月18日(日)
グループステージ
第1戦 11月23日(水) 16:00[現地時間] vs ドイツ代表
第2戦 11月27日(日) 13:00[現地時間] vs コスタリカ代表
第3戦 12月1日(木) 22:00[現地時間] vs スペイン代表
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