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SAMURAI BLUE森保監督、ミャンマー代表戦へ「2次予選突破を決めたい」

2021年05月28日

SAMURAI BLUE森保監督、ミャンマー代表戦へ「2次予選突破を決めたい」

SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は5月27日(木)、ミャンマー代表とのFIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選(千葉・フクダ電子アリーナ)を翌日に控えてオンラインで公式会見に臨み、勝てば最終予選進出が決まる一戦へ「明日、2次予選突破を決めたい」と意気込みを示しました。
日本はここまで5戦5勝でグループFの首位に立ち、2位のタジキスタンとは勝点5差でリードしており、28日(金)のミャンマー戦に勝てば、2試合を残して9月から始まる最終予選への進出が決定します。
ミャンマーはFIFAランキングで日本の28位に対して139位。今回の予選では2019年9月のヤンゴンでの日本との対戦(0-2)を含めて3連敗のスタートとなりましたが、2019年10月にアントワーヌ・ヘイ監督が就任すると、かつてチームを率いた経験のあるドイツ出身指揮官の下で同年11月のタジキスタン戦、モンゴル戦に4-3、1-0と連勝し、2勝3敗と勝率を上げて現在グループ4位です。
ミャンマーは日本戦を皮切りに、大阪で集中開催の予選残り2試合も控えており、ヤンゴンでの4月からの合宿を経て日本で試合までに一週間ほど練習を重ねてきています。
森保監督はミャンマーについて、「個々の選手に責任感を持たせて、局面でタフに戦い、いい守備からいい攻撃へつなげるプレーをしている」とする分析を披露。「隙や油断なく、相手に合わせることなく、自分たちの力を全力で出せるように準備する」と話しています。
ミャンマー代表のヘイ監督は、「選手たちはよく集中していて変な緊張感もない。明日の試合への準備はできている」と話し、準備に手ごたえを感じているようです。
日本代表チームはこの日、この時期には不似合いな肌寒さと時折吹き付ける雨の中、千葉市内で冒頭15分以外を非公開として練習を実施。戦術の確認に時間を割きました。膝に違和感を覚えているDF冨安健洋選手(ボローニャFC)とMF堂安律選手(アルミニア・ビーレフェルト)は大事を取って別メニューでの調整となりました。
また、クラブ事情で到着が遅れていたMF三好康児選手(ロイヤル・アントワープFC)も無事に帰国し、新型コロナウイルス感染検査での陰性も確認されて、チームに合流しました。
2次予選全ての試合で得点を決めて5戦6ゴールのMF南野拓実選手(サウサンプトン)は、自身の連続得点について「あまり考えていない。チームのためにプレーした上で記録がある。チームの勝利のためにという気持ちの方が大きい」と話し、「一試合でも早くこの予選を突破することが一番大事」と、貪欲に勝利を求めたいとしています。
また、DF吉田麻也選手(サンプドリア)は、14-0と大勝したモンゴル代表との3月の予選を受けて「前回があったので今回は気持ちが緩みがちになる。しっかり締めることが非常に大事」と話していました。
なお、今回の試合は国際マッチデー期間外でJリーグもあることから、海外でプレーする選手のみの編成です。その後の6月7日(月)のタジキスタン代表、15日(水)のキルギス代表との2次予選残り2試合へは、今月下旬からJリーグでプレーする選手たちが合流して臨みます。また、OA(オーバーエイジ)の3選手とオリンピック年代の選手たちは、国際親善試合を控えたU-24代表での活動に移ります。
日本代表のミャンマー戦は28日(金)、千葉のフクダ電子アリーナにて19:20キックオフの予定です。新型コロナウイルス感染対策の一環として無観客で開催されます。

コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
最終予選とその先のワールドカップ本大会へ向けて2次予選突破を明日、決めたいと思っています。2次予選突破を決めれば、その後の活動でトライできることがあるかと思いますが、予選も親善試合も我々にとっては成長できる場です。今回活動中の試合全てでチームと個人の成長ができるように、一戦一戦最善の準備をして戦いに臨みます。まずミャンマーに対して最大のリスペクトを持って臨み、強い気持ちを持って勝つ。隙や油断なく相手に合わることや流されることなく、自分たちの力を全力で出せるように準備したいと思います。
3月のモンゴル戦では選手たちが最後まで走って全力で戦い、連携連動してゴールに向かう姿勢を見せました。今回メンバーが変わっていますが、その姿勢をチームとして発揮できるか。そのベースを確認してレベルアップしていきたい。前回のミャンマー戦でも選手たちはすごく良い試合をして、得点は2-0と、モンゴル戦の14-0と違いはありますが、隙や油断を見せずに、高い志と目標を持って、目の前の相手に全力で臨む姿勢は全く変わりませんでした。明日の試合もその点を感じられるように準備して臨みたいと思います。

DF 吉田麻也 選手(サンプドリア)
2度目のOA(オーバーエイジ)については、前回ロンドン大会よりも期待が大きいと思いますが、U-24 代表での2試合で「やっぱり違う」と思ったら変えてもらっていいと監督に伝えていますし、そういう緊張感で臨まないといけないと考えています。ロンドン大会の3位決定戦はキャリアの中でも特に悔しさの残る試合で、あと一歩でメダルを逃して自分の中に引っ掛かりがありました。今回のチャンスをうれしく思います。メダリストとオリンピアンは違います。3度目の大会で1度も獲れないのは情けないですし、メダル獲得を目指したい。他の二人のOAもオリンピック経験も日本代表でのキャリアもあるので、心強いです。暑さの中での連戦なので、まずグループステージ突破を第一に考えたい。オリンピック代表から日本代表へと進化できるかが、サッカーにとってのオリンピックの意義です。選手たちはそこを意識してプレーして、オリンピックを経て日本代表へ入って日本代表、日本サッカーを活性化できるように、その競争の中で次の最終予選へ向けて、いい形でチームを作っていくことが大事だと思います。
ミャンマーの国内情勢は相手には難しい状況だと思いますが、選手としてはスポーツと政治は切り離して考えてほしいですし、一サッカー選手として試合に集中して臨みたい。ワールドカップ出場枠を考えると、本大会でアジアのチームがグループステージでいつも敗退する一方で、欧州では強いチームでも出られない状況があると、出場枠が変わることにもなります。世界大会でアジアのチームが結果を出せるようにするためには、アジア全体でのレベルアップを考えていかないといけません。現在の予選方式がアジアのチームにとってプラスになるのか。いい試合をたくさんして、得点をたくさん獲って問題提起になったらいいと個人的には思っています。

DF 長友佑都 選手(オリンピック・マルセイユ)
久しぶりの代表ですごく充実していますし、緊張感も楽しんでいます。コンディションはいいです。マルセイユの前に9カ月プレーから離れていたので、シーズン前半はコンディションを取り戻すのが大変でしたが、後半は右肩上がりに良くなりました。同じポジションの選手が何人もいる中で起用してもらい、後半戦はフランスリーグにも慣れて良くなったので自信になりました。
サイドバックもウィングバックも運動量も質も求められていて、攻守で高いレベルをこなさなければなりませんが、どのチームでも求められていることで僕は慣れていますし、代表での経験もあるので、それは付加価値としてチームに提供できると思っています。若手もいて競争も激しくなるので、しっかり守備ができて攻撃でも得点に絡むプレーをできないと厳しくなります。強い気持ちを持って戦いたい。
2018年ロシア大会のベルギー戦について日本が善戦した、惜しかったと言われていますが、内容的にはすごく厳しかった。まだまだベスト8は遠い。トップレベルの選手は先を意識した「未来」につながったプレーができていますが、日本の選手は「現在」へ意識がいっていてボールに触る、つながるプレーが非常に多い。その差は非常に大きいと感じています。厳しい環境でそういう選手たちと勝負したいと常に思いますが、どこにいても意識で変わってくるものです。しっかり意識して戦いたいと思っています。

MF 久保建英 選手(ヘタフェCF)
今シーズンは一年間苦しいシーズンになった現実はありますが、最後にしっかりと点を決めて良い形で終われたのは良かったと思います。確実にうまくなっていると思いますし、昨年と比べて余裕を持ってプレーできるようになっていると思います。
(U-23アジア選手権で対戦した時に)ミャンマーは大きな選手はいませんが、球際で激しく、少しアジリティもあって、日本にスタイルが若干似ていると感じました。出場のチャンスをもらえたら確実に結果を残すのが一番ですし、自分は自信を持ってやれると頭に入れて、一番いい形で試合に臨めるように最善の準備をすることが大事です。ゴールなどの結果を出せれば、それがチームの助けになるのでベストですし、自分を含めてみんなが結果を狙っていると思います。そこは切磋琢磨していきたい。

MF 南野拓実 選手(サウサンプトン)
今シーズンは移籍などいろんなことがあって、刺激もある充実した年でしたが、結果には満足していないので、その悔しい気持ちを来シーズンへぶつけたいと思っています。リーグで自分が感じた手ごたえや強度の部分で感じたところを代表で出せたらと思っていますし、代表ではどのポジションで出ててもチームのためにプレーするだけです。FWとして出たら、その時に求められることを理解してプレーしたいと思います。ミャンマー戦では自分たちがボールを握る展開が多くなると思いますが、自分たちの距離感や引いて守る相手にどう攻めるかが、テーマになるのではないかと思っています。
今回は最初が海外組で途中からJリーグの選手が合流する難しいスケジュールになりますが、いろんな選手が入れ替わる中で共通認識を持つことが重要だと考えています。選手もそこを理解して、コミュニケーションをとっていきたい。今回の活動が終わるとすぐに最終予選が始まるので、この合宿を有意義なものにしていく必要があります。監督が求めているところを理解して、それをしっかりピッチで出したいと思います。

アントワーヌ・ヘイ ミャンマー代表監督
日本はアジアNO.1のチームで、活躍している優秀な選手が多くいて、対戦が非常に楽しみです。個人的な事情で招集できない選手はいましたが、我々は4月20日からのヤンゴンでの合宿を経て、ここ2週間は集中的なトレーニングを実施しました。コロナ禍の影響で昨年10月の国内リーグ終了後、選手たちは長くプレーから離れていましたが、現在はコンディションもよく、けが人もいません。選手の反応もとてもいい。我々の選手があまり知られていないことも強みです。良い選手が何人かいるので、日本を苦しめる時間もあるでしょう。

FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選

2021年5月28日(金) 19:20 キックオフ(予定)vs ミャンマー代表
会場:千葉/フクダ電子アリーナ

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