エルサルバドルが過去にSAMURAI BLUE（日本代表）と対戦したのは1度だけ。4年前の6月9日にひとめぼれスタジアム宮城（現、キューアンドエースタジアムみやぎ）を舞台に行われたキリンチャレンジカップ2019で、日本が永井謙佑の2得点で2-0の勝利。久保建英が国際Aマッチデビューを果たした試合でもあった。

FIFAワールドカップ出場は、過去に2度。1970年のメキシコ大会と1982年のスペイン大会で、いずれもグループステージ3戦全敗に終わっている。前回のカタール大会予選では最終予選に進出したものの、8チーム中7位で久々の出場権獲得には届かなかった。

そのワールドカップで目指すのは、アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共同開催で行われる2026年大会の出場権獲得だ。出場枠が従来の32から48へと拡大し、エルサルバドルが属する北中米カリブ海サッカー連盟（CONCACAF）に付与される枠も、これまでの3.5から開催3カ国を含む6に増えるだけに期待が膨らむ。

チームを率いるのは、2021年4月に就任したウーゴ・ペレス監督。エルサルバドルで生まれたが、幼くしてアメリカに渡り、その後は同国代表として1994年に地元で開催されたワールドカップに出場するなど活躍した。キリンカップサッカー’93では同国代表の一員として来日。国立競技場で行われた日本戦では先制点を決めた（チームは逆転されて1-3の敗戦）。

ペレス監督は自身と同じように、北中米カリブ海でよりレベルの高いアメリカなど国外で成長し、エルサルバドル代表の資格を持つ選手を積極的に登用して、チーム強化につなげようとしている。ここまで必ずしも結果に結びついているとはいえないが、今年3月にはアウェイでアメリカに0-1と食い下がるなど気を吐いている。力関係から強豪相手には守勢に回るケースが多いものの、選手たちの技術は高く、パスワークや鋭いカウンターアタックを生かして相手ゴールに迫っていく。

11大会ぶりのワールドカップ出場を視野に入れて、今年6～7月にアメリカとカナダの共同開催で行われるCONCACAFゴールドカップ2023は重要なステップとなる。地域王者を決めるこの大会に向けて、6月20日の韓国戦を含む東アジア遠征で弾みをつけたいところだろう。

エルサルバドル代表　来日メンバー

監督

ウーゴ・ペレス（アメリカ）

選手

GK
22　オスカル・プレイテス（ADIメタパン）
 1 　マリオ・ゴンサレス（アリアンサFC）
18　トマス・ロメロ（トロントFC／カナダ）

DF
 4 　エリク・サバレタ（ロサンゼルス・ギャラクシー／アメリカ）
 2 　エリック・カバルセタ（アラフエラ／コスタリカ）
12　ウィリアム・カナレス（アリアンサFC）
21　ブライアン・タマカス（オークランド・ルーツ／アメリカ）
15　アレクサンデル・ロルダン（シアトル・サウンダース／アメリカ）
 3 　ロベルト・ドミンゲス（CD FAS）
 5 　ロナルド・ロドリゲス（CDアギラ）

MF
17　ハイロ・エンリケス（スイッチバックスFC／アメリカ）
14　クリスティアン・マルティネス（ADサン・カルロス／コスタリカ）
 6 　ナルシソ・オレジャナ（アリアンサFC）
 8 　ブライアン・ランダベルデ（CD FAS）
 7 　ジョシュア・ペレス（モンテバルキ／イタリア）
23　メルビン・カルタヘナ（CDアギラ）
13　レオナルド・メンヒバル（ADチャラテナンゴ）
20　ワルテル・ピネダ（CDアギラ）
16　アロルド・オソリオ（シカゴ・ファイアー／アメリカ）

FW
11　クリスティアン・ヒル（CD FAS）
19　ケビン・レジェス（CD FAS）
 9 　ブライアン・ヒル（デポルテス・トリマ／コロンビア）
10　マイエル・ヒル（アリアンサ・ペトロレラ／コロンビア）

直近10試合の戦績（H：ホーム、A：アウェイ、N：中立地）

日本との対戦成績

1敗（得点0、失点2）

FIFAワールドカップ成績

出場：2回　最高成績：グループステージ
1930／不参加
1934／不参加
1938／不参加
1950／不参加
1954／不参加
1958／不参加
1962／不参加
1966／不参加
1970／グループステージ
1974／予選敗退
1978／予選敗退
1982／グループステージ
1986／予選敗退
1990／予選敗退
1994／予選敗退
1998／予選敗退
2002／予選敗退
2006／予選敗退
2010／予選敗退
2014／予選敗退
2018／予選敗退
2022／予選敗退

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