EAFF E-1サッカー選手権では、2015、2017、2019年の大会で3連覇中という強さを誇る。7月20日に行われた今大会初戦でも、若い選手が多い中国に3-0と快勝し、通算6度目の優勝に向けて好スタートを切った。その試合では随所で中国の激しいチェックを受けたが動じることなく、シュート数でも16-1と圧倒。40分に相手オウンゴールで均衡を破ると、後半に入って54分にMFクォン・チャンフン、80分にFWチョ・ギュソンが追加点を奪って貫禄を示した。

今年3月に終了したアジア最終予選（Road to Qatar）では、グループAでイランとし烈な首位争いを演じ、2位でFIFAワールドカップカタール2022の出場権を手にした。さらに6月の国際Aマッチデーではブラジルに1-5と大敗したものの、チリを2-0、エジプトを4-1で下すなど手応えをつかんだ。続くE-1選手権は、今年11月に開幕するワールドカップに向けて、重要な強化の場。ポルトガル人のパウロ・ベント監督はメンバー発表に際して「相手チームのレベルがどうであれ、ワールドカップに向けた準備の過程と考え、今大会に参加する」と韓国サッカー協会公式サイトで述べている。

日本と同様、アジア最終予選を海外クラブ所属の選手を中心に戦った韓国にとっても、今大会はワールドカップのメンバー入りを目指す選手たちの貴重なアピールの場となるはずだ。国外のクラブでプレーするのはガンバ大阪のDFクォン・ギョンウォンただ一人。そのほかは国内組だが、4年前のロシア大会に出場したDFホン・チョルや、今回のアジア予選突破に貢献したDFキム・ジンスなど、ベテランの実力派が名を連ねる。

一方、前述のクォン・チャンフンのほか、中国戦に出場したMFのオム・ウォンサン、ソン・ミンギュら、昨年の東京オリンピック参加メンバーもチームに加えている（クォン・チャンフンはオーバーエイジ枠）。さらにベント監督は中国戦で19歳のMFカン・ソンジンに国際Aマッチデビューの機会を与えるなど、未来への布石も打っている。また、今大会のメンバーではFW登録は2人だけだが、今シーズンの韓国Kリーグ1で12ゴールをマークし、得点ランキング2位につけるチョ・ギュソンの決定力に期待が懸かる。

FIFAランキング：28位（アジア3位）※2022年6月23日発表
FIFAワールドカップ出場10回：1954、1986、1990、1994、1998、2002（4位）、2006、2010（ラウンド16）、2014、2018
対戦成績：日本の14勝23分40敗（得点71、失点119）

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