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ブラジルの勝利で開幕 ~CONMEBOLコパアメリカブラジル2019大会プレビュー
2019年06月15日
南米王者を決めるCONMEBOLコパアメリカの前身大会が始まったのは100年以上前の1916年のこと。大会名称や方式などを変化させつつ、45回目の大会が6月14日(金)、ブラジルで開幕。サンパウロのMorumbi Stadiumで行われた開幕戦では、地元ブラジルがボリビアに3-0で勝利しました。
この世界最古の大陸別選手権は懐広く、1993年から「大陸外」のチームを招待参加させてきました。日本も1999年大会に参加し、貴重な南米でのアウェイマッチという国際経験を積んでいます。日本はさらに2011年大会にも招待を受けていましたが、このときは東日本大震災の影響で参加がかなわず、今年再びカタールとともに出場する機会を得ました。
本大会に日本は「世代融合」を掲げる森保一監督の下、東京五輪のターゲットエイジに当たるU-22年代にも選出されている選手18名と、GK川島永嗣、FW岡崎慎司、MF柴崎岳、MF中島翔哉、DF植田直通の経験豊富な23歳以上の5選手を加えた23名のチームで参加します。
日本のような招待参加チームは、自国が所属する大陸別選手権(日本、カタールの場合はAFCアジアカップ)もあることから、選手招集に関するFIFAルールは適用外。こうした事情もあり、過去にも多くのチームが若手主体のメンバーなどで臨んできました。
たとえば日本が辞退した2011年大会に参戦したコスタリカは22歳以下のロンドン五輪を目指すチームをベースにしながら、国内リーグの選手を中心にオーバーエイジ選手を6名補強する編成で臨み、ボリビアを破るなど善戦。ここで貴重な経験を積んだ選手たちの成長が、3年後の2014年に行われたFIFAワールドカップでの16強進出という躍進につながりました。
さらには、五輪代表強化という視点からコパアメリカを「活用」するチームは少なくありません。同じ2011年大会に招待参加したメキシコも同様に五輪世代にオーバーエイジ選手を補強する編成で臨み、3戦全敗となってしまったものの、いずれも“大人”の代表を相手に粘り強い戦いぶりを披露。コパアメリカのメンバーの多くが翌年に行われたロンドン五輪にも選ばれ、金メダル獲得に結び付けています。
「若い選手がコパアメリカという素晴らしい大会に出ることによって、選手の成長につながり、来年の五輪にもつながると思っています。南米のチームと真剣勝負をすることで、選手たちには少しでも成長してもらいたい」
森保一監督はこう話し、若手の多いメンバーでコパアメリカに臨む意味を強調します。その上であらためて「A代表」として戦うこと、そのレベルを選手たちに求めることをこう説明しています。
「東京五輪でわれわれは金メダルを取りたいと思っています。そのためには(五輪年代で)A代表に出られるくらいの力を持った選手がいなければ、目標達成は難しい。今回はA代表として1試合でも多く戦いたい」
もちろん、「勝利を目指すのは大前提」と語ってきた森保監督。対戦する各国の強さは十二分に分かった上で、だからこそ「グループステージを突破して1試合でも多く戦いたい」と意気込みます。
「(対戦する3カ国は)世界のトップ・オブ・トップの選手が多くいて、すべてのレベルが高い。われわれが学び、培っていかなければいけない部分はたくさんある」
経験豊富な5人の名手と18人の若武者で構成されるSAMURAI BLUEが、百戦錬磨の南米勢を向こうに回した戦いへと臨みます。まず初戦の相手はFCバルセロナで活躍するMFアルトゥーロ・ビダルを擁するチリ。6月17日(月)20時(日本時間18日8時)から、サッカー王国ブラジルでの「道場破り」が始まります。
スケジュール
CONMEBOLコパアメリカブラジル2019
大会期間:2019/6/14(金)~2019/7/7(日)
グループステージ:
2019/6/18(火) 8:00キックオフ(日本時間)
vs チリ代表
2019/6/21(金) 8:00キックオフ(日本時間)
vs ウルグアイ代表
2019/6/25(火) 8:00キックオフ(日本時間)
vs エクアドル代表