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3人の日本代表監督が「リスペクト」を考える ~リスペクト フェアプレー デイズ2019~
2019年09月03日
日本サッカー協会(JFA)は9月1日(日)から10日(火)まで「JFA リスペクト フェアプレー デイズ2019」を設置しています。今年も、地域・都道府県サッカー協会、Jリーグや各種連盟と協力し、各種試合における「リスペクト・フェアプレー宣言」やバナーの掲出等を行い、7日(土)に日本サッカーミュージアム内でリスペクトシンポジウムを開催します。
リスペクト、フェアプレーについて考えるこの期間を前に、森保一SAMURAI BLUE(日本代表)監督、高倉麻子なでしこジャパン(日本女子代表)、ブルーノ・ガルシア フットサル日本代表監督に「リスペクトはなぜ必要なのか」を聞きました。
コメント
森保一 SAMURAI BLUE監督
サッカーは自分ひとりだけでは試合にならないですし、相手チームがいる、レフェリーがいます。また、自分のチームもチームメート、仲間がいて試合ができる。指導者がいて環境づくりをしてくれる。保護者やサポーターなど支援してくれる方がいて試合ができる。自分ひとりじゃ試合は成り立ちません。練習も同じことが言えます。周りの人がいるからサッカーができる。それはサッカーだけではなく、日常生活を考えても、本当にいろんな方がいて、自分も生かされていると思います。
私はサッカーをできる感謝の気持ちを持つことが大事だと思っていますが、選手たちには感謝することを押し付けてはいけないと思います。ただ、日頃からいろんな人が環境づくりをしてくれて自分たちがプレーする場がある。そのためにどういう行動をするかというと、シンプルに「ありがとうございます」と伝えることが挙げられます。そう思っていても言えない性格の選手もいます。ただ、自分だけではサッカーができないということを想像してほしい。そういうことはタイミングを見て話しています。
選手たちは好きなことを思い切りやっているということを表現してほしい。試合であれば、個々が持っているものを100パーセント出す。あとはチームのために自分の力を出し切っていくということ。見ている方々に我々が最後まで戦い抜いていること。そうすることによって恩返しになればと思っています。
高倉麻子 なでしこジャパン監督
サッカーは団体競技で、自分たちの技を磨いて試合に勝っていくことが大きな目標ですが、相手がいてこそ試合ができるということを忘れてはいけません。また、いろいろと関わって、手伝ってくれている人たち、サポートしてくれる人たちがいてこその選手や指導者だと思っています。みんなでつくっている輪だと思うので、お互いが理解し尊重し、その輪をつくっていくことは本当に大事なことだと思います。
私自身はリスペクトを体現するために、常に選手と向き合って、その選手がどうしたらレベルアップしていけるかを考えています。一人一人、個性も違いますし、考え方も違います。それを尊重しつつ、チームとして同じ方向に向かっていくためには対話が非常に大事だと思うので、なるべく多くの選手とまめにコミュニケーションを取るように心がけています。試合のときも相手を倒すという強い意気込みで臨んでいますけども、選手たちのバックグラウンドにある努力であるとか、そういったことを考えると、私たちの選手も相手の選手もその努力の日々は同じなのではないでしょうか。そういうことを考えれば、試合の勝敗に関わらず、選手に挨拶しに行ったり、相手監督やスタッフの皆さんには試合前から「頑張ろうね」と挨拶したりするのは大事だと感じます。みんなを尊重して、大きなサッカーをつくっていきたいと考えています。
ブルーノ・ガルシア フットサル日本代表監督
リスペクトとは普遍的な価値観、倫理観だと思います。このことと、それを体現するための行動様式をもって社会との共生が可能になると思っています。これがなければ、世の中は荒れたジャングルのようになり、生活は難しくなるでしょう。スポーツにおいては、この感覚があらゆる活動や場面で具体化されます。まずは自尊心をもって初めて相手に向けられるものだと思いますが、それに加えて、仲間、指導者、審判、ファン、あらゆる関係者に向けられるべきで、それは子どもの頃から家族、先生、コーチと、成長過程を通じて教育されるものです。
フェアプレーは、私たちが規律に対して持つ敬意の最高位にある精神です。試合は競争を伴う環境の中で、時に一線を見失いそうになりますが、そうさせないようにはっきりと一線を示すための、非常にはっきりしたルールだと思います。
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