ピッチ内外の振る舞いで なでしこらしさを存分に発揮

FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022にて、U-20日本女子代表が準優勝に輝きました。大会2連覇を目指し、「コロナ禍の影響で中止となった前回大会の分も」との思いで臨んだスペインとの決勝は残念ながら1-3で敗れましたが、なでしこらしさを存分に発揮した戦いでした。大会での全6試合を通して、将来に向けた良い経験を積めたと思います。応援いただき、ありがとうございました。

大会開幕当初から、選手たちの笑顔とリスペクトあふれる姿勢が話題となっていました。また、選手たちが展開するサッカー、大会に向かう姿勢、周囲の人たちへのリスペクトあふれる姿から、チームに関わる人、大会に関わる人、現地の人々、対戦した相手チームからも、大会が進むにつれて、とても愛され、皆さんに応援されるチームとなりました。

準優勝とともに、今回もフェアプレー賞を獲得。これは、代表チームの約束事としてやっているだけではなく、サッカーを始めたときからお世話になったチームで日々実践してきていたからこそ、選手たちにとっては自然で当たり前のことになっていたのだと思います。全国のサッカーファミリーの皆さんに感謝するとともに、この準優勝とフェアプレー賞の喜びを分かち合いたいと思います。

JFAリスペクトフェアプレーデイズを 今年は9月の1カ月間開催

日本サッカー協会（JFA）は、リスペクトを大切な価値観とし、サッカーやスポーツの現場で顕在化するさまざまな差別や暴力に断固反対し、差別や暴力のない世界をつくるべくさまざまな取り組みを行っています。2014年からは「JFAリスペクトフェアプレーデイズ」を設置し、広くメッセージを伝えるために、リーグ・連盟をはじめ全国で、さまざまな活動を実施いただいています。

2022年も例年同様、「JFAリスペクトフェアプレーデイズ2022」を開催します。昨年に続き、新型コロナウイルス感染症対策のため、中止・縮小されている活動やイベントも多いかと思いますが、今年はさまざまな活動でリスペクト・フェアプレーについて考え、実施する機会を増やすために、例年は2つの週末を挟んだ10日間で設定していた期間を延長し、1カ月間で実施することとしました。可能な範囲で下記の活動を実施いただき、全国でリスペクト（大切に思うこと）やフェアプレーの精神を広く考え、実践し、伝えていく時としたいと思います。

新型コロナウイルス感染症対策を十分に考慮した上で、試合やイベントにおいて、試合前のキャプテンによる宣言、場内アナウンス、バナー掲示など可能な範囲での活動を実施いただき、一人でも多くの方にリスペクトやフェアプレーの精神を普及・啓発いただきたくお願いいたします。

日常よりリスペクトを広く実践していただいていると思いますが、年に一度あらためて意識して考えるタイミングとし、単なる形式的な儀式とするのではなく、その意味を確認していただければと思います。

活動例としては、試合日での実施を挙げていますが、ぜひ各クラブやチームにて考え、話し合った上で実践していただきたいと思います。こちらに挙げた以外でも、実施していただけることがあれば積極的にお願いします。ぜひ選手たちの声や発案を聞いてみてください。また、実践した報告の共有をお願いします。

【報告者】今井純子（JFAリスペクト・フェアプレー委員長）

※このコラムは、公益財団法人日本サッカー協会『テクニカルニュース』2022年9月号より転載しています。