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リスペクト・フェアプレーデイズ2019を終えて
2019年10月10日
文・JFAリスペクト・フェアプレー委員長 松崎康弘
JFAハウスがリスペクトのバナーで飾られ、リスペクト・フェアプレーデイズは始まった。
新しいロゴが何とも心を躍らせる。スタジアム、テレビを通じても。9月5日のキリンチャレンジカップでは、パラグアイのファビアン・バルブエナ、吉田麻也両キャプテンによるリスペクト・フェアプレー宣言、試合後には選手がリスペクトバナーを持ってグラウンドを一周するなど、選手のリスペクト(大切に思うこと)への心持を表していた。
9月7日(土)にJFAハウスで開催されたリスペクト・フェアプレーのシンポジウムは大きなイベントだった。田嶋幸三JFA会長、村井満Jリーグチェアマンの基調講演に始まり、さまざまなリスペクトが表現された。サッカー関係者と日本バレーボール協会、日本ハンドボール協会の関係者による「リスペクト・フェアプレー共同宣言」も見どころだった。
シンポジウムのテーマは、「私たちが作るリスペクト・フェアプレー」。シンポジウムを代表し、三重県サッカー協会の藤田専務理事が「暴力、暴言、差別、いじめは、あってはならないものです。リスペクトにはこれらを根絶させる力があります。また、どんな苦しいことも乗り越えさせてくれます。私たちは、関わりのあるすべてを大切に思い、リスペクトをもってフェアにプレーし、行動します」と宣言してくれた。
日本各地のサッカーでも多くの選手、関係者がリスペクトに心をひとつにした。Jリーグは、9月28、29日の試合で新リスペクトロゴの掲示やキャプテンのリスペクト・フェアプレー宣言をした。私はちょうど大宮アルディージャとV・ファーレン長崎の試合を見ることができ、試合前の徳永悠平(長崎)、三門雄大(大宮)両キャプテンによる宣言、また、ゴールに向かって熱く戦う選手たちの気持ちなどさまざまな場面で多くのリスペクトを感じることができた。
いま、スポーツにおけるインテグリティが強く求められている。スポーツの組織や関わる人たちだけでなく、プレーそのものが安全で安心、美しくあり、大いに楽しめるようにならなければならない。サッカーはもちろんのこと、どんなスポーツにおいてもだ。美しいスポーツには、暴力暴言、八百長やドーピングがないだけでなく、リスペクト(大切に思うこと)がベースとなる状態が普段着のようにある。
リスペクト・フェアプレーデイズは、お祭りではない。リスペクト、リスペクトあるフェアプレーが日常にあることを確認し、さらにより良いものにしていこうという決意の場だ。今年も小さいながら、そのひとつひとつが果たせたと思う。
新しい“RESPECT(大切に思うこと)”のロゴには、「地平線」が描かれている。リスペクトがサッカーやスポーツから様々なフィールドへ、どこまでもどこまでも広がっていく。そして、私たちは、共に豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献するのだと思う。
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