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女性審判員の様々な活動
2021年03月22日
日本の女子トップリーグで活動している女子1級審判員は、仕事が終わってからトレーニングをしたり、あるいは育児の合間をぬってトレーニングをするなど、審判活動を継続するために各々が工夫を凝らしながら日常生活を送っています。審判員の数だけライフスタイルがあり、その数だけ工夫した日常があります。
出産は運動をする女性にとって大きなライフイベントと考えられていましたが、最近は出産後も審判活動の継続を希望する者が増え、以前よりもライフスタイルにおける選択肢が増えてきているように思います。やりたいことを自らの意思で選択できる状況にあることはとても大切です。
今回みなさんにご紹介する審判員は、ここ数年以内に出産を経て復帰を果たした審判員たちです。忙しい日常がありながらも、工夫して生活をしている様子やそこから見出す楽しさややりがいなどを紹介させて頂きます。
コメント
緒方実央さん(福岡県)
私は女子1級審判員に昇格後、出産、復帰しました。子どもにとって審判をしている私は当たり前ですが、最近は休みの日に私が居ないことが寂しいと言ってくることもあります。それでも「かか(お母さん)はとっても頑張ってるんだよ」と言ってくれているようで、主人や両親の支えによって活動が出来ていると感謝しています。妊娠判明時から審判を辞めることは考えませんでしたが、どうしたら復帰できるのか。体力の維持や復帰までのアプローチの仕方など、不安なことは沢山ありました。復帰とほぼ同時に子どもが保育園に通いだした初めの半年間は、子どもが毎週熱を出し、私も体調不良が続く中での試合やその移動はとても過酷でした。JISS(国立スポーツ科学センター)が行っているママアスリートセミナーに参加した際に、他種目のママアスリートの方から「子どもが体調不良の時、ママは元気だと思っていてもけがをしやすい」と教えて頂きました。それから自分の体調変化をより意識するようになりました。これからママアスリートがもっと増えて、一緒に活動できたらとても嬉しいです。
杉本美里さん(高知県)
現在、3歳の息子がいます。仕事+家事+育児+審判活動と慌ただしい日々を過ごしています。1日が30時間ぐらいあったらなとよく思います。そうすれば、もっとトレーニングや勉強ができるのにと。自分のために使える時間は本当に減りました。うまくいかないときは、もうやめてしまいたいと思うこともあります。でも審判をしていて味わう、試合前の緊張感や無事に試合が終わった時の充実感が忘れられません。
子どもには、お母さんとしての姿だけでなく、一人の女性として頑張っている姿を見せたいと思っています。女性のライフステージには様々な選択をする場面があります。どの選択肢も大切で尊重するべきだと思いますが、好きなことが続けられなくなってしまうのはもったいない。お母さんだから我慢、ではなく女性が好きなものを続けることへのハードルがもっと低くなってほしいです。
全てを100%でやることは難しいけれど、50%や30%のときを使い分けて、育児も審判も続けていきたいです。子どもと同じフィールドに立つ日を目標にして。
荒川里実さん(栃木県)
もうすぐ3歳の息子がいます。息子が3ヶ月の頃から県内で試合を担当させてもらい復帰しました。息子は元気一杯、運動が大好きです。最近はサッカーボールを蹴り始めたので、もしそのまま続くようであれば高校、大学、社会人と一緒にサッカーに関われればいいなと思う気持ちで、私も頑張りたいと思っています。
審判活動を続けていく上で応援してくれて、サポートしてくれている夫と両親、姉にはとても感謝しています。また妊娠中、出産後にスムーズに復帰出来るようにサポートをいただきました県協会の皆様、地域協会の皆様、そして日本協会の皆様に感謝したいです。
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