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第19回JFAレフェリーキャラバンを山口県で開催
2016年12月15日
12月3日(土)・4日(日)の2日間、山口県「維新百年記念公園」にてJFAレフェリーキャラバンを開催しました。
山口県では審判インストラクターを対象者として、審判員と双方性を持った指導方法「チューターリング」の紹介と実践、12月3日に開催された山口県内の試合観戦と反省会の実施方法の確認と振り返りのほか、FIFAから提供されている指導教材の紹介などを行いました。
12月3日(土)の夜には、審判インストラクターだけでなく、県内の技術指導者も参加し、プロフェッショナルレフェリー東城氏の講演、山口県所属1級審判員吉田哲朗氏を中心とした「技術と審判の協調」を実施しました。
特に「技術と審判の協調」のセッションでは、技術指導者からも、今後は審判委員会と多くコミュニケーションを取って、相互理解に努めていきたいというコメントもあり、今回のレフェリーキャラバンが、審判インストラクターの新しい指導方法・指導教材を理解する機会となっただけでなく、県内の審判委員会、技術委員会が同じ方向を向いて、山口県のサッカーをより良くするためのきっかけとなるものでした。
インストラクターコメント
山崎裕彦 JFAインストラクター
近代日本の幕開けの中心となった長州、山口でのキャラバンは、指導者対象でしたが、このキャラバンを通して「山口のサッカーをよくしていきたい」と願う、熱い志を持った指導者や審判員のほか、技術の指導者も巻き込んだ様々な取り組みがされました。最初は、雰囲気が堅いかな?と思いましたが、キャラバン恒例の「恋するフォーチュンクッキー」で、参加された方々が一気にノリの良い、オープンマインドの雰囲気が作れ、楽しく進められました。そして、それぞれのセッションでは、参加者が「まずはやってみよう」と積極的で真剣に取り組んでいただいたお陰で、充実した内容で行われました。web会議システムを活用した反省会の観察は、今後の新しい研修スタイルの提案につなっがったと私自身も勉強になりました。
スケジュールの3分の1近くを占めたのは「チューターリング」でした。初めて聞く言葉が多く、また何をされるんだろうという不安も感じられましたが、短い時間の中で概要を掴んでもらいたいと考え、論より証拠ならぬ論より体験で、実践を多くとり入れて進めました。進め方の留意点や工夫についてもその都度説明を入れて行いましたが、所々で参加者の目が輝いているのが感じられ、この手法の良さが少しでも伝わったのではないかと思っています。「指導者の願い」が何であるかを考えたときに、「審判員first」の視点に立ち、指導者がよりよい指導手法を選択し審判員と関わっていただけると幸いです。大井委員長の下「新しい幕開け」を推し進めていこうとする力強いパワーを感じとれた2日間でした。お疲れ様でした。
受講者コメント
大井卓也 山口FA審判委員長
5年前の山口国体が起爆剤となり、毎年山口県に全国大会がやってきて多数の優秀な審判員や指導者との交流ができるようになりました。昨年のねんりんピックで一段落すると同時に、県内の審判活動も少し低迷してきたところでしたが、今回、山口県の審判インストラクターを中心にレフェリーキャラバンに参加いたしました。アイスブレイクとして、オープニングの「恋するフォーチュンクッキー」を約50名全員で踊り、この2日間の講習会を前向きに意欲的に取り組むことができました。
山口県協会の理事会と技術委員会にもレフェリーキャラバンの開催を案内して「技術と審判の協調」をテーマにお互い「競技規則の精神」を理解して異なる立場から山口県、ひいては日本のサッカーを強くすることを確認できました。チュータリングで学んだ「双方向」のコミュニケーションのあり方は実生活のあらゆる場面で大切なことだと思います。「サッカーは大人を紳士にする。」という言葉の通り、まさにサッカーに真摯に取り組むことで、人生がそして社会が豊かになることにつながるとあらためて確信した2日間でした。ありがとうございました。
黒田敏文 参加インストラクター
2015年の夏に、チューターリングについて大阪府堺市にて若干のレクチャーを受けましたが、コーチングとの区別ができていませんでした。今回のレフェリーキャラバンへの参加で判別ができたように思います。2016年8月の中国地区国体での研修会で、「審判インストラクターはなぜ必要なのか?何を行うべきなのか?」という議題を同じ2級審判インストラクターで議論したのですが、その時の私の到着点は”審判員を見守ること"でした。正にチューターリングが伝えていることと同じではないかと思えました。
現在の山口県内の状況は、課題が山積みで目指す方向を探している状況です。私自身も目の前の事象しか見えていないですが、審判実技と同様で全てがうまくはいきません。幸いなことに、希望を持って上級審判員を目指したいと言っていただいている審判員が今回のキャラバンに、オブザーバーとして複数参加していただきました。今回のキャラバン研修で得たことを、その方々にフィードバックしていきたいと思っております。見守る事を実践して行くつもりです。
大下国忠 山口県規律委員会委員長
今回は、良いゲームコントロールができるように日々努力されている審判の方々の考え方に、少しでも触れることで、今後の大会や規律委員会の運営に活かしていくことができたらという思いから参加しました。その中で感じたのは、サッカーは人が行うものであり、どこまでも人が基本であるということです。審判の方々はゲームを、技術指導者は日ごろの指導を、そして運営は大会開催を通じて、素晴らしい選手を育てたいという同じ思いであることが、再確認できたことは大変良かったと思います。今回のキャラバンをきっかけに、審判、技術、大会運営に携わる者が、これまで以上にお互いのことをリスペクトできるようになったのではないかと感じました。このような研修を山口県内で継続的に開催できる期待しています。
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