高校女子サッカーの日本一を決する「第34回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」が12月29日(月)に兵庫県内で開幕しました。大会初日は1回戦の全20試合が開催されました。

ピックアップマッチ1

日本航空高校石川 2-6（前半1-4、後半1-2） 神戸弘陵学園高校

日本航空高校石川（石川）と神戸弘陵学園高校（兵庫2）の一戦は、開始早々の5分にスコアが動きます。「GKが少し前に出ているのが見えたので、狙えるなと思った」という神戸弘陵の白井梓選手が、ペナルティーエリア手前から相手GKの頭上を抜くゴールを決めました。

一方の航空石川は、自陣から丁寧にビルドアップをし、リズミカルにパスがつながる場面もありましたが、なかなかシュートには持ち込めません。神戸弘陵は高さとスピードがある前線の選手をうまく走らせて、チャンスを創出。17分には横井睦選手がクロスと見せかけて自らシュートを放ち、2点目を奪います。航空石川はCKから1点を返すも、その直後には鈴木梨花選手、山田愛実選手が連続でゴールを奪い、神戸弘陵が4-1とリードして前半を終えました。

後半に入り、航空石川が再びCKからのゴールで2点差に詰め寄りますが、その後は決定機をつくるまでには至りません。神戸弘陵は後半だけで9本のシュートを放ち、2点を追加するなど、安定した戦いぶりで勝利を飾り、2回戦に進出しました。

ピックアップマッチ2

益田東高校 6-2（前半2-1、後半4-1） 那覇高校

共に初出場の益田東高校（島根）と那覇高校（沖縄）が対戦しました。徐々にボール保持率を高めていく益田東に対し、那覇は高い集中力を持って守備を続けますが、22分に益田東の四元輝選手がCKから先制点を挙げると、その4分後には再び四元選手がクロスをファーサイドで押し込み、2点リードとしました。

守備で奮闘する那覇は、「例年ならば3年生は引退するのに残ってくれた」と新川和奏主将が感謝する、10番の安部心晴選手と11番の村田夢采選手を中心に反撃。31分には、縦パスに抜け出した安部選手が相手GKを引きつけ、難しい角度からゴールを決め、1点を返しました。

後半は、益田東が那覇を押し込み、4連続でゴールを奪います。一方の那覇は、終了間際に村田選手がドリブル突破から再び1点を返しますが、反撃もここまで。益田東がうれしい全国大会初勝利をつかみました。

選手コメント

白井梓 選手（神戸弘陵学園高校／兵庫）
サッカーは点を取らないと勝てないので、全員が点を取るという気持ちを持ってシュートをしっかり意識しました。私の先制点も、相手GKが少し前に出ていたので、頭上を越えて枠にいけばいいなと思って蹴りました。県予選は優勝できませんでしたが、ベスト8に進出した前回大会よりも個の強い選手がそろっているので、みんなで日本一に到達できればと思います。

山口彩芭 選手（日本航空高校石川／石川）
チームの共通意識として丁寧にボールをつなぐことに取り組んできて、それを発揮できた部分もありましたが、力を出し切れませんでした。創部2年目で経験が浅いからかもしれませんが、それで片付けていいとは思いません。自分たちがやろうとしているサッカーを100%発揮できるように、もっと仕上げていきたいです。私自身は卒業まで1年しかありませんが、あと1年あると捉えて、必ず強くなって帰ってきたいと思います。

篠原美那 選手（益田東高校／島根）
チーム全員でいつも通り戦えて、全国大会初勝利を挙げられたことにびっくりしつつ、ほっとしています。ケガ人が出て、途中で交代できる選手がいなくなり、不安もあったのですが、全員で最後まで走り切れて良かったです。創部3年目で初出場を果たすことができたので、応援してくださった方々へ感謝の気持ちを届けつつ、部の歴史をつくるという目標を掲げています。次の試合も、今回のような試合ができるように頑張ります。

新川和奏 選手（那覇高校／沖縄）
全国大会で1勝するという目標を持っていましたが、達成できなくて悔しいです。それでも、攻守において成長することができたと思います。ほとんどの選手が中学校ではバスケットボールやバレーボールをやっていました。私も中学校は卓球部でしたが、やはりチームプレーが好きで、サッカーに戻ってきました。みんなで声を掛け合って、パスをつないで点を決めると、とてもうれしいです。例年は引退する3年生が2人残ってくれました。先輩が卒業しても頑張っていきたいです。

第34回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

大会期間：2025年12月29日(月)～2026年1月11日(日)
会場：兵庫／三木総合防災公園、五色台運動公園、いぶきの森球技場、淡路佐野運動公園、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
TV放送／ライブ配信情報はこちら
大会情報はこちら