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フウガドールすみだが14年ぶりの日本一に! JFA 第28回全日本フットサル選手権大会

2023年03月20日

フウガドールすみだが14年ぶりの日本一に! JFA 第28回全日本フットサル選手権大会

JFA 第28回全日本フットサル選手権大会は、3月19日(日)に駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で決勝戦を行いました。

決勝に勝ち上がったのは、湘南ベルマーレ(F1/神奈川)とフウガドールすみだ(F1/東京)の2チーム。互いに失点をしないことを意識した緊迫感のある試合展開になりました。

最初のチャンスをつくったのは、すみだでした。第1ピリオド13分に清水和也選手がカウンターで抜け出してGKフィウーザ選手と1対1のチャンスとなりましたが、シュートはポストをたたいてゴールを挙げることはできませんでした。すみだは、その3分後にもキックインから星龍太選手がミドルシュートを放ちましたが、これも左ポストに当たり得点にはなりません。

湘南も第1ピリオド18分に高橋広大選手が放ったシュートが枠を捉えましたが、GK岸将太選手が防ぎます。これでCKを得た湘南はタイムアウトを取り、CKから萩原真夏選手がゴールを狙いましたが、シュートは相手にブロックされて得点を挙げることはできませんでした。

すみだは第1ピリオド1分を切り、宮崎曉選手がゴールを狙いましたが、またもシュートは左ポストに嫌われます。このまま第1ピリオドは終了するかと思われましたが、残り34秒で湘南はカウンターからチャンスをつくります。内村俊太選手の突破からラストパスを受けた靏谷春人選手が滑り込みながら放ったループシュートがゴールに決まり、湘南が1点をリードして第1ピリオドを終えます。

今大会初めて相手にリードを許す展開になったすみだでしたが、第2ピリオドに入ってもチャンスをつくります。しかし、湘南の粘り強い守備に苦しめられて得点を挙げられません。第2ピリオド12分には湘南の中心選手である内村選手がこの試合2枚目のイエローカードを受けて退場となってしまいます。それでも湘南は懸命な守備で数的不利の2分間を耐え抜きました。

数的優位を生かせなかったすみだですが、第2ピリオド14分に中田秀人選手のパスを受けた星選手がゴールをこじ開けて1-1の同点に追い付きます。このゴールで勢いづいたすみだでしたが、GKフィウーザ選手の好守もあって勝ち越すことはできません。湘南は第2ピリオドのうちに決着をつけようと、パワープレーを開始。しかし、得点を挙げられずに1-1のまま、延長戦に突入します。

延長戦でもなかなか次のゴールが生まれません。そうしたなかで試合を動かしたのは、すみだの清水選手でした。第1ピリオドの決定機を生かせずに「自分との戦いだった。今日は自分の日じゃないのかなと思いながらも、監督、チームメイトたちが『おまえなら取れる』と言ってくれました。その後もシュートをクロスバーに当てたり、どれだけゴールに嫌われているんだと思いましたけど、それでも『自分なら決められる』という強い気持ちを持てたのは、チームメイトのおかげです」と振り返る清水選手が延長第2ピリオド3分、攻守の切り替わりでできた一瞬のチャンスを逃さずにシュートを突き刺しました。

この試合、初めてリードしたすみだに対して、湘南はパワープレーから同点ゴールを狙います。しかし、最後まで同点ゴールを決めることはできずにタイムアップを迎えました。延長戦にもつれた激闘を2-1で制したすみだが、Fリーグ昇格後初となるタイトルを獲得して、退任する荻窪孝監督、引退する宮崎選手、岡村康平選手らの花道を飾りました。

なお、大会MVPには決勝でも、決勝ゴールを決めた清水選手が選ばれ、フェアプレー賞は名古屋オーシャンズが受賞しています。

監督・選手コメント

伊久間洋輔 監督(湘南ベルマーレ)
たくさんのサポーターの方々に熱い応援をいただいて、本当に素晴らしい試合ができたと思います。結果は出てしまいましたが、最後の日まで試合ができるのは2チームだけ。どちらかが勝ち、どちらかが負ける勝負事で、我々が負けてしまいました。チームはアジアチャンピオンになるという目標を掲げて、積み上げている段階です。まだ来シーズンに向けてと気持ちを切り替えることはできていませんが、全体的に若手の成長も見ることができましたし、今後につながるシーズンになったと思います。

荻窪孝 監督(フウガドールすみだ)
先制されてどうなるか分からない展開でしたが、最後まであきらめずに戦えたのは、サポーターの存在が心強かったからです。選手たちにも「勝って最高の恩返しをしよう」と話していたので、優勝できて良かったです。信じられない、本当に勝っちゃったなというのが率直な感想で……。試合前、一人で控室で音楽を聴いていたときに泣いていたら、選手に見つかって「早いよ」と言われていました(笑)。勝って新しい景色を見ようと臨んだ一戦だったので、選手たちには感謝しています。

FP #8 清水和也 選手(フウガドールすみだ)
苦しい試合でした。なかなか点が取れなくて、自分自身も葛藤がありました。でも、最後の最後に決めるのは自分だと信じていましたし、みんなも信じてくれました。そうした思いが乗り移ってくれて、ゴールを取れたのではないかと思います。うれし涙で、それしか覚えていませんが、最高の景色を見ることができたなと思っています。ここまで5点決めた中田秀人選手が、俺がアシストをしてもありがとうも言わずに応援席に走っていく姿を見て、「カッコいいな」と思っていたので、自分も同じようにできてよかったです。

FP #6 宮崎曉 選手(フウガドールすみだ)
現役引退を決めたとき、「自分のフットサル人生で、優勝できなかったな」と思っていたので、優勝できて本当に良かったです。2年前に決勝まで行き、「絶対にタイトルを取る」という気持ちで臨んで負けて、また決勝まで来ることができると思っていなかったので感慨深かったですね。僕の前にも結構ボールが来ていたのに決められなかったんですけど、もう関係ないです。優勝できたので自分のゴールなんて、なんでもいいですよ(笑)。何回もやめようかなというタイミングがあったなかで続けてきて、最後に優勝して胴上げしてもらって終えられるなんて思ってもいませんでした。

【ハイライト】湘南ベルマーレ vs フウガドールすみだ

大会日程:2023年3月11日(土)~2023年3月19日(日)
会場:静岡県/エコパアリーナ、大阪府/岸和田市総合体育館、兵庫県/神戸市立中央体育館、東京都/駒沢オリンピック公園総合運動場体育館

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