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「浦和らしい最高のフィナーレだった」西川周作選手(浦和レッズ)インタビュー ~天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会~
2022年05月19日
天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会が5月21日(土)に開幕します。ここでは前回大会を制した浦和レッズのGK西川周作選手にご登場いただき、前回大会の振り返りや今大会に懸ける思いについて聞きました。
○オンライン取材日:2022年5月6日
――102回目を迎える天皇杯がいよいよ始まります。前回大会は浦和レッズの守護神として、2回戦から決勝までゴールマウスを守り、優勝に貢献しました。天皇杯を勝ち抜く上で大事なことは何でしょうか。
西川 ノックアウト方式では、カテゴリーは関係ありません。対戦相手がどこであったとしても、簡単に勝つことはできません。「それが天皇杯だ」ということを肝に命じないといけない。過去に浦和も、痛い思いをしていますから。2014年度には3回戦でJ2のザスパクサツ群馬に1-2で敗れたこともあります。相手は「ジャイアントキリングを起こしてやるぞ」というモチベーションで向かってくるので、どうしても難しい試合になることが多いです。特にJ1クラブは下位カテゴリーのチームに勝って当たり前という見方をされるので、見えないプレッシャーを感じて戦っています。天皇杯には、独特の雰囲気がありますね。
――前回大会も初戦からプレッシャーは感じましたか。
西川 緊張感はありました。浦和駒場スタジアムで迎えた2回戦の相手は、J3のカターレ富山。前半からチャンスをつくりながらも、元浦和レッズのGK西部(洋平)さんの好セーブに何度も阻まれ、なかなかゴールを奪うことができませんでした。あらためて、初戦の難しさを感じました。
――準決勝までは無失点で勝ち上がっていきました。決勝にたどりつくまでにターニングポイントはありましたか。
西川 敵地に乗り込んだ準々決勝のガンバ大阪戦です。ピンチを迎えつつも、無失点でしのいで勝てたのは大きかった。8強の壁をクリアしたことで、「頂点まで行くんだ」という気運が高まりましたし、準決勝進出を決めたあとに当時キャプテンだった阿部勇樹さんの言葉を聞いて、さらに火がついたんです。
――どのような言葉だったのですか。
西川 「2021年限りで引退します」と。まだ正式に発表する前に古株の6人だけが集められて、本人の口から直接聞きました。僕らとしては、阿部さんに何としても有終の美を飾ってほしいと強く思いました。その後、リカルド・ロドリゲス監督も阿部さんに天皇杯のカップを掲げてほしいとみんなの前で話したことで、より結束力が高まりました。
――決勝の対戦相手は、西川選手のアカデミー時代からプレーしていた古巣でした。
西川 準決勝のカードが決まった時点で、大分トリニータには川崎フロンターレを下してファイナルまで来てほしいと願っていました。J2降格は決まっていたので、彼らには失うものはありません。過去に僕も大分で降格した経験があるので分かります。逆に強くなるんですよ。だから、J1王者の川崎Fに勝って決勝までたどり着いた。浦和としては、やりにくい相手が来たな、と思いましたが、新しくなった国立競技場で大分と優勝を懸けて戦えたのは夢のようでした。
――決勝は劇的なラストを迎えました。
西川 契約満了でチームを去ることが決まっていた槙野智章選手(現、ヴィッセル神戸)が、後半のアディショナルタイムで決勝点を挙げるんですからね。優勝が決まったときは、ほっとしました。目標にしていたAFCチャンピオンズリーグの出場権を手に入れ、阿部さんにもカップを掲げてもらいましたから。チームを去る選手やスタッフを最高の形で送り出せて、浦和らしい最高のフィナーレだったと思います。
――今大会、浦和は2005、06年以来となる2連覇が懸かっています。最後に意気込みを聞かせてください。
西川 今大会も初戦は駒場からスタートします。レッズの「聖地」で負けるわけにはいきません。キャプテンとして、GKとして、2回戦から危機感を持って臨むつもりです。少しでも軽いプレーを見せれば、足をすくわれますから。チーム全員が理解していると思いますが、あえて言葉に出します。「球際で戦い、汗を流さないといけない」と。アジアにつながる大会でもあるので、2連覇を狙っていきます。
※本インタビューの全編は、試合会場などでご購入いただける大会プログラムに掲載しています。
【1回戦】5月21日(土)、22日(日)[予備日:5月23日(月)]
【2回戦】6月1日(水)、8日(水)
【3回戦】6月22日(水)[予備日:6月29日(水)]
【ラウンド16(4回戦)】7月13日(水)[予備日:7月20日(水)]
【準々決勝】9月7日(水)[予備日:9月28日(水)]
【準決勝】10月5日(水)
【決勝】10月16日(日)
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