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川崎Fはドローで初勝利を逃す、鹿島はアウェイで2勝目 ~ACLグループステージ第3節~
2018年03月08日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2018グループステージ第3節が3月7日(水)に行われ、グループFの川崎フロンターレはホームでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦し、終了間際の失点で2-2で引き分けて初勝利を逃しましたが、グループHの鹿島アントラーズはアウェイでシドニーFC(オーストラリア)に2-0で勝利して、2勝目を挙げました。
川崎Fは2年連続6度目の出場で今回はJリーグ王者として臨んだ初めての大会ですが、開幕から2連敗。グループステージ突破へ巻き返しを期して臨んだメルボルン戦で、細かいパスワークで相手ゴールに迫る積極的な攻撃を展開します。
28分、左サイドでテンポ良くパスを繋ぎ、MF家長昭博選手のパスを相手DFがクリアしたボールに、右サイドに顔を出したDFエウシーニョ選手が左足で捉えてゴールネットを揺らします。
昨季オーストラリアAリーグ2位のメルボルンも、先週末のリーグ戦で連勝をマークしたメルボルン・シティ戦とほぼ同じ布陣で必勝を期して臨んだ一戦です。FWレロイ・ジョージ選手がサイドで仕掛け、FWジェームス・トロイージ選手、FWコスタ・バーバルーゼス選手、FWベザート・ベリシャ選手と絡んで攻撃を試みますが、なかなか良い攻撃の形を作ることができません。
しかし30分過ぎから、1点リードした川崎Fの守備が乱れます。メルボルンはこの機を逃さず、ベリシャ選手やバーバルーゼス選手がシュートを放ってCKの機会を得ます。36分、右CKにゴール前の混戦でベリシャ選手が合わせ、シュートは川崎のDFに当たってゴールに吸い込まれました。
川崎Fはチャンスを決めきれずにいましたが、55分、川崎Fらしい攻撃で均衡を破ります。
右サイドを攻め上がったDFエウシーニョ選手のパスを受けたMF大島僚太選手が、相手DFの裏を突くパスを出すと、これにFW小林悠選手が反応。小林選手は中へ折り返すと、この日左MFを務めたDF登里享平選手が逆サイドで左足をこれに合わせ、2-1としました。
川崎Fはボールを支配して試合を優位に進め、83分にMF中村憲剛選手、88分にはMF長谷川竜也選手をベンチから送り出します。
しかし、メルボルンも選手交代で若手を投入。終盤、左サイドで攻撃を仕掛け、交代出場のFWクリスティアン・テオハルス選手がペナルティ・エリアに切り込み、相手DFに倒されてPKを得ます。これをジョージ選手が決めて、土壇場で2-2に追いつきました。
川崎Fは勝ち切れずに初勝利を逃し、3戦を終えて1分2敗で最下位のまま。勝点1は手にしましたが、ラウンド16進出のためにはグループ2位以内に入らなければならず、依然として苦しい状況が続いています。
グループF首位の上海上港(中国)は2位の蔚山現代(韓国)と2-2で引き分け、それぞれ勝点は7と5。メルボルンは2分1敗勝点2で3位です。川崎Fとグループステージ突破圏の2位の蔚山との勝点は、残り3試合で4差です。
鹿島、連勝で首位キープ
鹿島がオーストラリアでAリーグ王者のシドニーFCを2-0で下して、グループH首位をキープしました。
鹿島は、連戦を考慮してFW金崎夢生選手やDF昌子源選手らを遠征に帯同させず、週末のJリーグG大阪戦から先発8人を入れ替えて臨みました。
40分に右CKからFW鈴木優磨選手のシュートをMF土居聖真選手が触ってコースを変え、先制します。
現在リーグ首位を走るシドニーは、リーグ得点ランク3位の元ポーランド代表MFエイドリアン・ミェジェイェフスキ選手が鹿島ゴールに迫る場面も作りますが、GK曽ヶ端準選手が反応よく、ゴールを守ります。
鹿島はよく集中して試合を進め、終盤に入った87分に再びCKの機会を得ます。永木亮太選手のCKを、ニアサイドでDF山本脩斗選手が頭で流すと、ゴール前に走り込んだDF植田直通選手がヘディングで合わせてゴールに押し込み、2-0で勝利を収めました。
グループ2位の水原三星(韓国)はホームで上海申花(中国)と1-1で引き分けて1勝1分1敗で勝点4。上海申花は3戦3分で3位、シドニーは勝点1で4位のままです。この結果、2勝1分で勝点を7に伸ばした鹿島は、早ければ次節にもラウンド16進出が決まる可能性があります。
第4節は次週3月13日(火)、14日(水)に行われ、各チームとも今節対戦した相手とホーム、アウェイを入れ替えての再戦となります。
監督・選手コメント
鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
勝ち切れずに悔しさしかありません。選手たちはスタートから自分たちらしさを出しながら戦ってくれましたが、残念な結果になってしまいました。隙を見せずに最後まで戦いたかったのですが…。失点場面は崩されたわけではないのですが、一人ひとりの判断、一つひとつの集中など、日々の練習で求めていくしかありません。3試合で勝点1は自分たちが求めていたものとは違います。ここからどう向かっていくかが大事だと思っています。
DF エウシーニョ 選手(川崎フロンターレ)
あれだけ試合を支配していて、この結果は残念でなりません。失点は相手云々ではなく、自分たちのミスです。しっかりチームで話をして改善して、次の試合へつなげていきたいです。次はアウェイで難しい試合になりますが、良い練習をして、しっかり準備して臨みたいと思っています。
FW 小林悠 選手(川崎フロンターレ)
どんな形でも今日は勝とうとチームで話していて、試合中もみんなで声を出していたのですが、最後にちょっとした隙というか、油断というかが出てしまったかと…。一瞬も隙を与えないというのが本当に強いチームだと思うので、もう一度チームとして考え直さなければいけないですし、意思統一しないといけないと感じています。
ケビン・マスカット 監督(メルボルン・ビクトリー)
最後に同点にできて、来週のホームでの再戦を控えて、この結果はうれしく思います。両チームとも攻撃的に戦おうとして、良いサッカーをしました。川崎はとてもいいチームで、JリーグやACLを見ると、いつも55-60%のポゼッションを獲っているので、我々もポゼッションを上げてプレーし、相手にプレッシャーをかけようとしました。それがPK、そして同点ゴールに繋がりました。
大会期間:2018年1月30日(火)~2018年11月10日(土)
次節の試合情報
3/14(水) 20:00キックオフ
グループE 傑志(香港) vs 柏レイソル(日本)
TV放送:日テレNEWS24(20:45-23:00)
3/13(火) 19:30キックオフ
グループF メルボルン・ビクトリー(オーストラリア) vs 川崎フロンターレ(日本)
TV放送:日テレジータス(17:15-19:30)
3/14(水) 19:00キックオフ
グループG セレッソ大阪(日本) vs ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
TV放送:日テレジータス(18:45-21:00)
3/13(火) 19:00キックオフ
グループH 鹿島アントラーズ(日本) vs シドニーFC(オーストラリア)
TV放送:日テレNEWS24(18:45-21:00)