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JFAアスレティックトレーナーセミナー2018を開催
2018年02月27日
JFA加盟団体(※)のトレーナーを対象に毎年行われている「JFAアスレティックトレーナーセミナー」が2月11日(日)、東京都文京区のJFAハウスにて今年も開催されました。
本年度のテーマは、「スポーツ救命について」。様々な観点からスポーツ救命の重要性や緊急時の対応等についてご講義いただきました。また、ラグビーワールドカップ2015日本代表チームに帯同された髙澤祐治先生より、ラグビー競技における世界基準での現場医療の実態や、ラグビー特有の傷害等についても詳しく伺うことができ、充実したセミナーになりました。
スケジュール
10:00~10:05 | 開会挨拶 | 前田 弘 (JFAアスレティックトレーナー) |
---|---|---|
10:05~10:20 | 医学委員会から報告 | 池田 浩 (JFA医学委員長) |
10:20~10:50 | アンチ・ドーピングについて | 上東 悦子 (JFAアンチ・ドーピング部会員) |
10:50~11:10 | スポーツ救命概論 | 福島 理文 (JFAスポーツ救命プロジェクトメンバー) |
11:10~12:20 | 救命医からみたスポーツ救命について | 大岩 孝子 |
12:20~13:20 | ~ 昼食 ~ | |
13:20~13:30 | 協賛企業からの御挨拶 | |
13:30~14:40 | スポーツ救命~ラグビーの現場から~ | 髙澤 祐治 |
14:40~15:00 | 世界大会活動報告 ・FIFA U-17 ワールドカップインド2017 |
松尾谷 泰 (トレーナー) |
15:00~16:00 | 分科会 | |
16:00 | 閉会 |
※Jリーグのトレーナーを対象としたセミナーは、Jリーグにて別途開催されております。
主催者代表コメント
前田弘 JFAアスレティックトレーナー
今回のセミナーには多くの方が参加され、盛会に終えることができました。昨年から日本サッカー協会はスポーツ救命ライセンス講習会をスタートさせ、今回のテーマは「スポーツ救命について」でした。救命を学ぶことは当然ですが、講師の先生方のご講演から生命の大切さを強く感じることができました。トレーナーの役割としてコンディションの管理が中心になりますが、生命を守れなければコンディションもなにもない、今回は原点に戻り学ぶことができました。
一方、分科会では積極的に意見交換がなされ、各カテゴリーで有意義な時間を過ごされたように感じました。各カテゴリーの世話人の方には来年以降も引続きお世話になるかと思いますが、皆さんで協力し合い、来年も次世代に繋がるセミナーにしたいと考えております。最後に、お忙しい中ご講演いただいた先生方には深く御礼申し上げます。また、参加者の皆様、本セミナーの企画、運営に協力してくださったJFAスタッフ・トレーナーの方々に感謝いたします。ありがとうございました。
講師コメント
大岩孝子 先生
今回「スポーツと救命」というテーマをいただきました。近年、市民マラソンの開催数増加などの影響もあり、運動中の突然死のニュースは決して珍しくなく、サッカーにおいても例外ではありません。頻度は決して高くはありませんが、命に係わる事例であり、その初期対応次第で予後が大きく変わります。救命処置については、市民として求められる一般的な対応を知っていただくことが大切であり、意識のない患者を発見した時に、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)が迅速に「心肺停止状態」であると確認し、質の高い一次救命処置を行うことが、患者の生死・予後に好影響を及ぼすということを理解し、必要時にはAED装着だけでなく、胸骨圧迫をためらわないで行ってほしいとお願いいたしました。更に、適正な救急車利用を今一度考えて頂きたく、その指標として「重症度と緊急度」という観点から、どんな病態を疑うときに救急要請を行うかを示しました。実際の現場で、緊急度を正確に評価することは難しいですが、トレーナー活動の一助になればと思います。
受講者コメント
梁瀬如加 千葉県サッカー協会医学委員
今回、初めてJFAアスレティックトレーナーセミナーに参加させていただきました。「スポーツ救命」がテーマということで、福島先生からはスポーツ現場での救命についてJFAの取り組みをお話いただき、大岩先生からは救急医としての立場からのスポーツ救命についてお聞きしました。実際の救命の厳しさをお話いただくと共に、知っている「つもり」になっていた知識も改めて再確認することが出来ました。高澤先生からは、ラグビーの現場でのスポーツ救命についてお話いただきました。サッカーよりも外傷の発生が多いラグビーの現場での実際の救急対応、海外との認識の違い、法的責任の部分まで、様々なお話を伺うことができ、「起こりうる事態」に対する「準備」の大切さを改めて感じました。また、松尾谷トレーナーからのU-17日本代表への帯同報告でも、具体的な取り組みを多く聞くことができ、大変勉強になりました。
現場で活動するトレーナーとして、「選手の命を守る」ことの責任を改めて感じ、同時にスポーツ救命ライセンス講習会が広く認知され普及し、より安全に、誰もが安心してスポーツを楽しめる環境を作っていかなければならないと思いました。今回、とても有意義な一日となり、学ばせていただいたことを、今後のトレーナー活動に活かしていくと共に、普段帯同しているチームや千葉県へ還元させていきたいと思います。
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