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セレッソ大阪、延長戦を制して43年ぶりの優勝で今季2冠 ~第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝~

2018年01月02日

セレッソ大阪、延長戦を制して43年ぶりの優勝で今季2冠 ~第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝~

第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝が1月1日(月)に埼玉スタジアム2002で行われ、セレッソ大阪がMF水沼宏太選手の延長前半のゴールで横浜F・マリノスに2-1で逆転勝ちで優勝し、前身のヤンマー時代から43年ぶり4度目の日本一に輝き、JリーグYBCルヴァンカップに次ぐ今季2冠を達成しました。

この優勝で、C大阪は2018年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)には天皇杯覇者として本戦から出場し、Jリーグ3位ですでに手にしていたプレーオフ出場権は、同4位の柏レイソルが手にすることになりました。

J1復帰1年目で2つのタイトルを手にしたC大阪ですが、立ち上がりから試合を優勢に進めたのは、4大会ぶり大会史上最多8回目の優勝を狙う横浜FMでした。

前半8分、DF下平匠選手の左クロスを伊藤翔選手が胸トラップで相手DFをかわして前に出ると、そのまま右足を振り抜いて先制。その直後にもMFマルティノス選手が右サイドで仕掛け、相手ゴールに迫ります。

早々に追いつきたいC大阪ですが、相手との競り合いで後手に回り、FW杉本健勇選手を負傷で欠いていることもあり、守備を固める横浜MFに対して、攻めあぐねる展開が続きます。

しかし、65分、水沼選手がミドルシュートを放ち、相手GKが弾いたボールをDFがクリアしますが、準決勝に続いてFWでプレーした山村和也選手がこれに鋭く反応。右足で捉えてゴールネットを揺らし、C大阪が同点に追いつきました。

横浜FMは56分、MFダビド・バブンスキー選手のクロスに、前半終了間際に交代出場したMF遠藤渓太選手がシュートを狙いますが、ゴールを割ることができません。さらに70分にバブンスキー選手を代えて、準決勝で決勝点を決めたFWウーゴ・ヴィエイラ選手を投入します。79分には、FKにDF中澤佑二選手がヘディングで狙いますが、枠を捉えることができません。

C大阪はDF田中裕介選手、FWリカルド・サントス選手をベンチから送り出し、87分にはサントス選手が相手DFの裏へ抜け出してシュートを放ちますが、横浜FMのGK飯倉大樹選手に阻止されます。

試合が動いたのは90分で決着がつかず、延長前半に突入した直後でした。

95分、山村選手の左からのクロスに、ゴール前ファーサイドに走り込んだ水沼選手がヘディングで合わせると、角度のないところから打たれたシュートは詰めてきた相手GKとDFの裏を抜けてゴールに吸い込まれました。

C大阪はこの直後、山村選手が最終ラインに入って4バックから3バックにシステムを変更し、守備を固めます。

横浜FMは延長後半にMF天野純選手に代えてMF前田直輝選手を投入。117分には遠藤選手のクロスにヴィエイラ選手がヘディングでゴールを狙いますが、GKキム・ジンヒョン選手が鋭く反応してゴールを死守します。

アディショナルタイムにもDF松原健選手がミドルシュートを放ちますが、枠を捉えることができず、C大阪が2-1で勝利。横浜FMは、退任するエリク・モンバルエツ監督を勝利で送り出すことはできませんでした。

なお、横浜FMヴィエイラ選手は筑波大学の中野誠也選手と共に今大会5ゴールで得点王になり、中野選手は6月21日の2回戦ベガルタ仙台戦の65分に挙げたゴールで、同6分に得点したチームメイトの三苫薫選手とともに、SURUGA I DREAM Award を受賞しました。

C大阪は2月10日(土)に埼玉スタジアム2002にて行われるFUJI XEROX SUPER CUP 2018で、J1王者の川崎フロンターレと対戦します。

監督・選手コメント

尹晶煥監督(セレッソ大阪)
2大会に優勝してリーグ戦も3位で、J2から昇格してここまでの成績を上げるのは簡単ではありません。誰か一人の力ではなく、全選手が力を合わせたので成し遂げることができました。現役時代に優勝できなかった天皇杯を獲れてうれしく、感激です。今日は予想以上に厳しい試合になりましたが、選手たちを信じていましたし、選手たちが最後まで諦めなかったことが結果に繋がりました。走り切ってくれた選手に感謝したい。選手たちが変わったことの一つは勝とうとする姿勢です。チームとしてやろうとするプレーを全員がグラウンドでよく表現できるようになりました。自己犠牲を払い、献身的に走り、最後まで諦めない姿は一番変わったところでしょう。それが体と精神に染みついて、今日の勝利に繋がったと思います。

MF #10 山口蛍選手(セレッソ大阪)
先制されて延長に入って厳しい試合でしたが、チーム一丸となって戦うことができたので、いつも以上に嬉しいです。前半はなかなかリズムがつかめませんでしたが、自分たちの戦いをすれば絶対に追いついて逆転できると信じていました。タイトル2つとれて、リーグも3位で素晴らしい1年でした。

MF #16 水沼宏太選手(セレッソ大阪)
(得点は)リカルド選手が入って何か起こしてくれると信じて走ったので、あとはクロスに合わせるだけでした。最後の粘り強さや体を張るところを全員で意思統一してできました。先制されても、気を引き締めて昔の自分たちに戻らないようにと(ピッチの)中で話していました。逆転勝ちできる力がついたのは成長した部分だと思います。父と一緒のタイトルを一つとれたのは嬉しいです。

エリク・モンバルエツ監督(横浜F・マリノス)
C大阪を称えたいと思います。我々は、最初の15分はしっかりコントロールをして素晴らしいゴールも決めたのですが、その後、相手にボールコントロールをさせ過ぎて、自分たちは下がり過ぎました。延長では我々のミスもあって2点目を与えてしまいました。C大阪には運もあったかと思いますが、それもサッカーの一部です。我々はチャンスに得点できず、相手の守備を崩すだけの良い攻撃ができませんでした。この3年で多くの若手が成長したことが重要ですし、試合に勝とうとする姿勢を残せたのではないかと思います。この方向性を続けてほしいと思います。

MF #18 遠藤渓太選手(横浜F・マリノス)
内容より結果で負けてすごく悔しいです。強いチームと対戦した時に何ができるかですが、個人としては経験と実力が足りなかったと思います。こういう結果は悔いが残ります。自分としっかり向き合って、今年しっかりやりたいと思います。

田嶋幸三 JFA会長
前半は少し引き気味でしたが、後半は両方とも攻撃的なサッカーを展開して、見応えのある後半と延長戦でした。C大阪を祝福したいと思います。JリーグYBCルヴァンカップと2冠、全国少年サッカー大会と併せると3冠、Jリーグも3位で、クラブとして充実しています。ユース育成がしっかりしている点は、日本サッカーにとっても良いことだと感じています。 

2017/4/22(土)~2018/1/1(月・祝)

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