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ベレーザがノジマを破り12度目の日本一に輝く 第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会
2017年12月25日
第39回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会は、12月24日(日)に大阪・ヤンマースタジアム長居にて決勝が行われ、日テレ・ベレーザが3-0でノジマステラ神奈川相模原に勝利し、3大会ぶり12度目の優勝を飾りました。
21日(木)の準決勝で浦和レッズレディースに2-1で競り勝ったベレーザは、先発1人を入れ替え、上辻佑実選手を起用。最前線には、プレナスなでしこリーグで2年連続得点王の田中美南選手が入り、センターバックはキャプテンの岩清水梓選手と清水梨紗選手が組みます。なでしこリーグ最優秀選手賞を3年連続で受賞した阪口夢穂選手はボランチのポジションに入りました。
準決勝で延長戦の末に、0-1でジェフユナイテッド千葉レディースを下したノジマは、先発選手を変えず、高木ひかり選手がワンボランチに、攻撃を操る田中陽子選手がその前に入ります。1トップには準決勝の延長戦で決勝点を決め、ノジマを初の決勝に導いた南野亜里沙選手が起用されました。
試合が行われたヤンマースタジアム長居は曇り空でしたが、気温は14.6度で、比較的過ごしやすいコンディション。この日はクリスマスイブということもあり、ウォーミングアップの前には、全選手からクリスマスプレゼントがスタンドに投げ込まれ、集まった観客を楽しませます。また、ピッチ脇のボールパーソンもサンタ帽をかぶり雰囲気を盛り上げ、円滑な試合運営に協力しました。
試合はなでしこリーグ3連覇のベレーザが先手を取りました。6分、岩清水選手のフィードに反応した田中美南選手が、ボールに追いついてトラップからループシュートを放ちます。「いい形で抜けることができたので、正確に蹴ることを心がけた」と言う田中美南選手のシュートで、ベレーザが先制しました。続く24分には、再び岩清水選手のパスから、今度は阪口選手がループシュートを決めて、2-0としました。
ノジマはボールを奪っても前線につなげることができず、前半のシュートはわずか1本。対するベレーザも、前半のシュートは3本と多くはありませんが、そのうち2本を得点に結びつける、高い決定力を発揮しました。
後半、初タイトルに燃えるノジマの反撃が始まりました。59分、田中陽子選手が蹴った右CKのボールに、國武愛美選手がヘディングシュートを放つも、ゴール左にわずかに外れます。66分には、左CKを田中陽子選手が蹴ると、そのこぼれ球を吉見夏稀選手がシュートしますが、これはベレーザのGK山下杏也加選手のファインセーブに阻まれます。
ベレーザは守備の時間が長くなる中でも得点を重ねていきます。74分、相手のミスパスを中里優選手がワンタッチでゴール前に送ると、田中美南選手がゴール右下に流し込んで3-0としました。
ノジマは、準決勝で決勝点をアシストした正野可菜子選手を投入するなど、さらに攻撃に注力します。83分には田中陽子選手がシュートを放ちますが、これはGK山下選手に好セーブされ、試合終了間際の田中陽子選手のクロスも、GK山下選手が飛び出してキャッチ。
今季のなでしこリーグ最少失点を誇るベレーザの守備は固く、3-0のまま試合終了のホイッスルが鳴りました。
ベレーザはリーグ戦との2冠を達成すると同時に、全国の地域予選を含め、今大会に参加した計477チームの頂点に立ちました。
監督・選手コメント
森栄次 監督(日テレ・ベレーザ)
前半を2-0でリードして折り返すことができてよかったです。前半は裏のスペースを有効に使えましたが、後半は相手のプレスがかかってきたので、自分たちが思うようなサッカーができませんでしたが、追加点を取ることができました。ノジマはペナルティーエリア付近で激しくボールを奪いに来るので、もしそこでフリーキックを得たら、練習では上辻が高い確率でそこからゴールを決めているので、それに期待しての先発起用でした。(2得点の)田中美南は今季、体の軸がぶれずにシュートできるようになりました。それが彼女の大きな成長かなと思います。
DF #22 岩清水梓 選手(日テレ・ベレーザ)
素直にうれしい気持ちです。今季の最後のタイトルなので、勝って、笑って終わりたいと思っていました。今季はなでしこリーグカップ1部は準決勝で負けたので、そこからは残りの全タイトルを取ろうという気持ちで、リーグ戦と皇后杯を戦いました。いろいろなコンディションの選手がいて大変な状態でしたが、自分も含めて最後まで集中して守ることができました。頼もしい仲間に囲まれました。ベレーザが最後に皇后杯で優勝したのは、元ベレーザの小林弥生さんの現役引退前でしたし、このタイトルへの強い思いが、優勝という結果につながったと思います。
菅野将晃 監督(ノジマステラ神奈川相模)
ベレーザは本当に優勝にふさわしいチームでした。おめでとうと言いたいです。ノジマは後半のような戦いのイメージを持って入りたかったのですが、守備も攻撃も相手をリスペクトしすぎたかなと思います。我々は力のないチームですが、後半のようないい戦いができたのも事実なので、来季の糧となる試合でした。相手の方が一枚も二枚も上でしたが、毎年一つずつ階段を上っていると思います。今季で退団する選手には「ありがとう」の言葉しかありません。2012年の創設時、何もないチームに加わってくれた選手も含め、今季の40人の選手がここまで押し上げてくれたと思います。
MF #19 高木ひかり 選手(ノジマステラ神奈川相模)
相手をリスペクトする部分は当然ある上で、アグレッシブにプレーしようと試合に入りました。でも前半は受け身になり、ボールロストが多くなってしまい、(失点につながった)一発を簡単に打たせてしまいました。前半は簡単にボールを回させてしまったので、後半は田中陽子選手を少し前に押し出し、ベレーザの阪口選手や中里選手へ、さらにアプローチにいきました。今季は、苦しい展開が多いリーグ戦でしたが、チーム一丸となれば(皇后杯のように)結果がついてくる時もあると感じました。これに満足することなく、来季のために積み重ねていきたいと思います。
開催期間:2017/10/28(土)~2017/12/24(日)
1回戦 10月28日(土)、29日(日)
2回戦 11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日)
3回戦 11月11日(土)、12日(日)
準々決勝 11月18日(土)、19日(日)
準決勝 12月21日(木)
決勝 12月24日(日)
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