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岡野俊一郎を偲ぶ会~雲を抜けて、太陽へ!~
2017年05月24日
今年2月2日(木)に肺がんのため85歳で逝去した岡野俊一郎相談役(日本サッカー協会第9代会長)を偲ぶ会が5月24日(水)、JFAの名誉総裁であられる高円宮妃殿下のご臨席のもと、文京シビックホール(東京都文京区)で営まれ、多くの参列者が最後のお別れに訪れました。
ピッチを模した祭壇には在りし日の岡野相談役の遺影が飾られ、その下には1968年のメキシコオリンピックで日本代表チームが獲得した銅メダルのほか、旭日中綬章などの勲章や数々の表彰状などが展示されました。
最初に、故人の長年にわたる様々な功績を映像で振り返った後、日本オリンピック委員会(JOC)の堤義明最高顧問と竹田恆和会長、文京区の成澤廣修区長、JFAの浅見俊雄顧問、そして、東京オリンピック・メキシコオリンピック時の日本代表を代表して横山謙三埼玉県サッカー協会会長が登壇し、それぞれ追悼を捧げました。また、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長からは、映像でお別れのメッセージが寄せられました。
JOC初代会長で、故人と共にJOCの発展に力を尽くした堤さんは、JOCが日本体育協会から独立し財団法人化した当時のエピソードや故人との思い出を語り、「2020年のオリンピックを一緒に見られないのは残念ですが、岡野さんの数々のご功績はスポーツ界の同友、後輩に引き継がれて東京オリンピックを成功に導く糧となり、日本のスポーツ界をさらに発展させていくことでしょう」と、追悼の言葉を送りました。
元日本代表GKの横山さんは、長沼健監督・岡野コーチという若き指導者の下で日本サッカーの近代化が図られた1960年当時を振り返り、「岡野さんの明快な説明による指導は、日本代表だけでなく多くの日本の指導者に広く理解され、それによって急激に日本サッカーが発展しました」と述懐。また、「(他の)選手に対して理論的、紳士的に諭してくれる一方で、私にはとても厳しく怒ったものです。ずっと文句を言われて57年です(笑)」と会場を和ませ、「貴重で濃厚な57年だった」という故人との思い出を明かしました。
最後にあいさつに立った田嶋幸三JFA会長は、「JFAの理念と岡野さんの教訓を胸に、日本サッカーの発展、日本スポーツ界の発展に邁進していきます」と述べ、参列者に感謝の意を表しました。
IOCの委員、JOC理事、文部省(現文部科学省)の中央教育審議会委員、全国ラジオ体操連盟初代会長など、サッカーだけでなく、オリンピックや教育など幅広い分野で活躍した故人とあって、各界から900人近い参列者が駆けつけ、祭壇に花を供えました。
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