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U-24日本代表 準決勝進出を懸けて大型選手をそろえるニュージーランドと対戦へ
2021年07月30日
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)の男子サッカー競技のノックアウトステージが7月31日(土)に幕を開ける。ベスト8の対決となるこの一戦、U-24日本代表は茨城カシマスタジアムでオセアニア代表のニュージーランドと対戦する。
グループステージを3連勝の首位で通過した日本だが、森保一監督が「それがベスト8での勝利を保証してくれるわけではない」と強調したとおり、ここからはまた別の戦いが始まることとなる。「一喜一憂しないことが大事」(MF堂安律選手)といった言葉はチームの考え方の軸となっているだけに、あらためて勝って兜の緒を締めておく必要がある。
対するニュージーランドはグループステージ初戦で韓国を1-0と破り、最終戦はルーマニアとドロー。1勝1分1敗の2位でグループBを突破してきた。イングランド・プレミアリーグで長く活躍を続けるFWクリス・ウッド選手がオーバーエイジとして招集され、前線の柱として今大会も活躍を見せている。
ニュージーランドはFIFAの年代別の世界大会でコンスタントに出場して経験を積み重ねており、このオリンピック世代が出場した2017年と2019年のFIFA U-20ワールドカップではどちらもグループステージを突破してベスト16まで進出。地力を蓄えながら、タフな国際経験も積んできている。MFステンスネス選手などU-20ワールドカップで活躍した選手も多くメンバー入りしており、決して油断できる相手ではない。
190cm前後の選手を多数揃える大型チームであり、体を張ったタフなプレーを得意とするが、若年層からの強化が実って技術に秀でた選手も育ってきた。ただ、日本との試合に関しては、長所として機能しやすいハイボールを使った攻撃をより強調してくる可能性も高い。セットプレーを含めた上空での攻防で後れを取らないようにすることはもちろん、セカンドボールを巡る戦いも大きなポイントとなりそうだ。
一方、攻撃についてはMF相馬勇紀選手が「引いた相手に対して一番有効なのは、1戦目の南アフリカ戦で何度か中山雄太選手が有効なクロスを上げていたように、たとえ5枚で守ってる相手であっても、早い展開でサイドが変わってからのクロスというのがチャンスになる」と、サイドチェンジからのクロスボールをポイントとして挙げた。
また、大柄な選手の多いニュージーランドに対しては、ドリブルを得意とする選手の多い日本の強みも押し出したい。相馬選手は「ペナルティーエリア内であれば、(ドリブルで)PKをもらえるチャンスもあるし、相手はそれが怖くて飛び込めなくなると思う。そういったところではガンガン仕掛けていきたい」と意欲を語った。
日本はこれまで右サイドの守りを任されてきたDF酒井宏樹選手が出場停止となるが、「誰が出ても問題なくやれるということをトレーニングの中から示してくれている」と森保監督が語るとおり、フランスとの試合途中で酒井選手に代わって右サイドに入ったDF橋岡大樹選手がアグレッシブなプレーを見せており、大きな不安はないだろう。
中2日の連戦を重ねる中で、トレーニングもリカバリーメニューが中心となって十分な準備時間を取るのが難しくなっている。それだけに、戦況や相手の戦い方を見極めた上でのピッチ内での修正や意識の共有が大きなポイントとなる。「本当にこのチームが強くなっているな、チーム全体の絆が高まっているなと感じている」(相馬選手)という成果をピッチ上で見せ、2012年ロンドン大会以来となる準決勝進出をチーム一丸となって狙っていく。
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)