第44回トゥーロン国際大会に出場しているU-23日本代表は、パラグアイ戦翌日の5月22日(日)、現地時間10:30からトゥーロン市内でトレーニングを行いました。

トレーニング開始前に円陣が組まれ、選手、スタッフが手倉森誠監督のもとに集まります。指揮官は「今日は昨日のリカバリーと明日への準備を進める」と切り出し、「ディティールに目を向けて伸ばしていったときに、われわれはオリンピックでしっかりと戦うことができる」と続けます。さらに、パラグアイ戦で負傷した亀川諒史選手、岩波拓也選手を欠くことについては、「リオデジャネイロでは18人で戦う。2人の離脱で同じ18人になったのは、ここから本当にオリンピックを見据えろというメッセージだ」と話し、チーム全体の奮起を促しました。選手たちも引き締まった表情を浮かべ、円陣が解かれました。

トレーニング冒頭のランニングとプレパレーションエクササイズを18人全員でこなした後は、二つのグループに分かれます。パラグアイ戦で40分以上出場した12人の選手は、ゆっくりと時間をかけて体をほぐしていきます。時間を計測しながらのランニングを挟み、ボールを使ったトレーニングは行わずにグラウンドをあとにしました。

もう一方のグループは、大島僚太選手、前田直輝選手、南野拓実選手、井手口陽介選手、オナイウ阿道選手、鎌田大地選手で構成されます。21日にトゥーロン入りした南野選手は、今日が合流後初のトレーニングです。

秋葉忠宏コーチとともにパス&コントロール、4対2でのポゼッションを消化すると、6人がポジションに分かれてフォーメーション練習へ移ります。ボランチ、2列目、FWの3人一組のコンビネーションから、さまざまなパターンでシュートへ結びつけていきます。手倉森監督の指示が飛ぶ中で、選手たちは櫛引政敏、中村航輔の両GKと対峙。実戦さながらのスピードと精度でゴールへ迫っていました。

トレーニングはおよそ1時間で終了。夕食前のミーティングでは、21日(土)のパラグアイ戦の映像をもとに、さまざまな確認がなされました。

大会第2戦のポルトガル戦は、5月23日(月)17:15（日本時間24日0:15）にキックオフされます。

選手コメント

DF #2 ファン・ウェルメスケルケン際 選手（FCドルトレヒト/オランダ）
パラグアイ戦では自分のバックパスが、失点につながってしまいました。あのプレーは悔やまれますが、それ以外に関しては3月のメキシコ戦から考えると守備の部分、ポジショニングの部分が改善されたと思っています。いまはもう細かい部分のすり合わせをしている段階です。中1日での連戦が続きますが、試合の時間を濃くできるのは、自分にとってとても大きな意味があります。次の試合ではより自分らしくプレーできるように、ストロングポイントである攻撃参加を出せるように心がけます。

MF #15 喜田拓也 選手（横浜F･マリノス）
ボランチの選手として、パラグアイ戦では前へのパスを前半から意識しました。何本か2列目へいい縦パスを入れることはできましたが、そこから一歩、二歩、リズムが遅い印象がありました。ピッチの状況があまり良くない中で、チーム全体としていつもよりボールタッチが増えてしまったり、正確にプレーしようとする気持ちからワンテンポ遅くなったりして、相手に寄せられたところもあったと思います。そういった中でも思い切ってチャレンジする姿勢が、特に攻撃の最後のゾーンでは大切になると感じています。思い切ってシュートを打って終わる、クロスで終わるというプレーを、増やしていくようにしてきたいと考えています。

MF #18 南野拓実 選手（ザルツブルク/オーストリア）
今大会はチームとしても個人としても、オリンピック前に強豪国と真剣勝負ができる最後の場所だと思っています。そこで何かをつかみたいですし、僕は攻撃の選手ですから、ゴールやアシストでチームに貢献したいです。自クラブでは1年間フルにプレーして、二つのタイトルを取ることができました。試合にずっと絡むことができ、なかなか結果が出ない時期もありましたが、自分なりに色々と考えてそこから得たものもあったシーズンでした。2ケタ得点はノルマだと考えていて、10点ですからギリギリです。満足はしていないですが、自信にはなっています。自クラブのシーズンは終わりましたが、僕の中ではこの大会が終わるまでシーズンは続きます。緊張感は全く途切れていませんし、コンディションにも問題はありません。

スケジュール

※時間は全て現地時間
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。