現地時間26日(月)、欧州遠征を実施しているU-21日本代表はイタリア・カステルディサングロのStadio Teofilo PatiniでU-21イタリア代表と対戦しました。

22日(木)のU-21スイス代表戦に1-2で敗れた日本にとって、欧州遠征2試合目となるイタリア戦は負けられない一戦になります。試合前日に大岩剛監督が「我々のやるべきことを攻守で再確認することが第一。課題としてはセットプレーや時間帯（に合わせた戦い方）。そこはみんなで共有しました。あとは23人のメンバーの誰を起用しても、自分たちのコンセプトのもとでしっかり戦えるような準備したい」と話していたなかで、日本はスイス戦から先発メンバーを6名変更して臨みます。GKに佐々木雅士選手（柏レイソル）、4人のDFには、左に加藤聖選手（V・ファーレン長崎）、中央には西尾隆矢選手（セレッソ大阪）と鈴木海音選手（栃木SC）、そして右には半田陸選手（モンテディオ山形）を起用。中盤はアンカーに田中聡選手（SKコルトレイク／ベルギー）を配し、インサイドハーフに藤田譲瑠チマ選手（横浜F・マリノス）と本田風智選手（サガン鳥栖）が並び、前線は左から斉藤光毅選手（スパルタ・ロッテルダム／オランダ）、細谷真大選手（柏レイソル）、鈴木唯人選手（清水エスパルス）が入りました。

日本は立ち上がりから相手に攻め込まれます。フル代表歴を持つ選手やセリエAで出場機会を得ているイタリアの選手に対し、本来の姿を見せられません。高い位置からプレッシャーを掛けられず、相手の素早いパス回しに翻弄されます。両ウイングバックが高い位置を取ってきた影響もあり、最終ラインも押し上げられずに防戦一方の展開となりました。佐々木選手や西尾選手を中心に我慢強く戦いますが、39分に自分たちのミスから失点。攻撃陣も前半の終盤から鈴木唯人選手と本田選手のポジションを入れ替えて反撃を試みますが、決定機を作り出せずに0-1で前半を終えました。

迎えた後半、流れを変えるべく、大岩監督が動きます。斉藤選手と本田選手を下げ、佐藤恵允選手（明治大）と藤尾翔太選手（徳島ヴォルティス）を投入。4-2-3-1にシステムも変更すると、日本らしい素早いパスワークからの崩しや前線からの連動した守備で主導権を握ります。すると56分、獲得したコーナーキックに鈴木唯人選手がサインプレーでリスタートし、細谷選手からボールを受けた加藤選手が左足でシュート気味のクロスを入れます。これにファーサイドで藤尾選手が頭で合わせ、早い段階で同点に追い付きました。

以降もショートカウンターから決定機を作り、69分には佐藤選手からパスを受けた鈴木唯人選手が右足でゴールを狙います。守備陣も集中力を切らさず、77分にあった相手の好機もGK佐々木選手が好セーブを見せて得点を許しません。最後まで勝利を目指しましたが、試合はこのままタイムアップ。「迫力とプレースピードがあり、個人の力もかなり高かった」（西尾選手）というイタリアから勝利を収められませんでしたが、手応えを得る欧州遠征ラストマッチになりました。

監督・選手コメント

大岩剛 監督
試合後に選手に言いましたが、腰の引けた姿勢で臨めば、あのような前半になってしまう。ただ、自分たちがやってきたことをしっかりと出せばやれるということを再認識したと思います。次の活動では「こんなことが2度とないように」という話は選手にしました。どうやって前線からプレスを掛けるのか。もっともっと早い段階で選手たちが動けるように、私たちもしっかりと準備したつもりでしたけど、そういうのは色々な要素が絡んでこのような前半になってしまいました。次はこういうことがないようにしたいです。

DF #22 西尾隆矢 選手（セレッソ大阪）
（前半の展開を踏まえてハーフタイムに）みんなでコミュニケーションをとって（内容を）変えられた点はすごくいいことだと思います。後半のサッカーができたということは、前半からもできたはずなのでそこは反省点です。そこは本当にヨーロッパのチームや強い相手とやっていく上で大事になるので、突き詰めてやっていかないといけません。スイス戦も負けて悔しかったし、イタリア戦もチャンスがありながらも勝ち切れなかったのは本当に悔しいです。

MF #10 鈴木唯人 選手（清水エスパルス）
受け身にならないようにしようとして試合に入った中で、前半は相手の上手さや個の強さでやられてしまっていました。自分たちが受け身になってしまい、何もできなくてネガティブになってしまいましたが、後半はやり方を変えて、「みんなで行くぞ」という思いを持ってプレーすれば、あれだけのゲームができました。最初から後半のようなパワーを出さないといけないし、あれをアベレージにしないといけないと感じています。

FW #17 藤尾翔太 選手（徳島ヴォルティス）
ゴールはコーナーキック（のサインプレー）からでしたが、全員の立ち位置が決まっていて、僕はファーのボールに対処する役割でした。そこで、一番遠い場所に立って、中で合わせられたので良かったです。加藤聖選手のクロスも良いところにちょうど頭に来たので良かったです。シュートを打つだろうと考えていて、ボールが来てもグラウンダーかなと思っていました。その中で、ライナー性で頭上に来ましたが、自分でもよく合わせたなと感じています。

国際親善試合

2022年9月22日(木) 20:00 キックオフ（日本時間 9/23(金)3:00）vs U-21スイス代表
会場：スペイン(マルベージャ)／Marbella Football Center

2022年9月26日(月) 15:30 キックオフ（日本時間 9/26(月)22:30）vs U-21イタリア代表
会場：イタリア(カステル・ディ・サングロ)／Stadio Teofilo Patini

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