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【Match Report】U-20日本女子代表、ガーナに勝利しグループステージ突破に王手
2022年08月15日
FIFA U-20女子ワールドカップに出場しているU-20日本女子代表は、8月14日、アラフエラのアレハンドロ・モレラ・ソトスタジアムで、グループステージ第2戦を迎えました。オランダ戦に続く2連勝を目指す日本に、アフリカの強豪、ガーナが立ちはだかります。
日本は初戦からスタメン4人を交代。GK野田にな選手、DF西野朱音選手が大会初出場、MF松窪真心選手、MF吉田莉胡選手が初先発となりました。
立ち上がりから主導権を握ったのは日本。個でボールを奪いにくるガーナに対し、コンビネーションを使って相手ゴールに迫ります。最初の決定機は9分。細かくパスをつないで中央を崩し、大山愛笑選手のスルーパスを受けた松窪真心選手が右足を振り抜きます。そのこぼれ球に吉田選手が詰めますが、178cmの長身GKシンシア・コンラン選手のセーブに阻まれました。その後はゴール前を固めてカウンターを狙ってくるガーナに対し、日本はアフリカ勢特有のリーチの長さにも苦しみ、なかなか決定的な形を作り出せません。
30分、右サイドでスローインを受けたFW藤野あおば選手がカットインから左足で強烈なシュート。これはGKの守備範囲内でしたが、再び日本に流れが生まれます。34分には天野紗選手のパスを受けた松窪選手がエリア外から右足を振り、シュートがクロスバーを直撃。果敢にゴールに迫りますが、あと一歩のところでゴールネットを揺らせません。
すると、その2分後、今度はガーナのカウンターが日本を襲いました。左サイドから上がったクロスにスピードのあるM.アブドゥライ選手が抜け出し、自陣ゴール前で石川璃音選手が並走しますが、一歩早く追い付かれると、前に出た野田選手の逆をつくシュートを放ちます。しかしこれはわずかに枠を逸れ、日本は間一髪でピンチを逃れました。
スコアレスドローで迎えた後半、日本は前線に土方麻椰選手が入ります。すると61分、その土方選手がペナルティエリア内で上げたクロスが相手DFの手に当たり、PKを獲得。キッカーを務める浜野まいか選手は、相手GKの動きを見極めて冷静にゴールネットを揺らしました。
待望の先制点を得た日本は、パワープレーを仕掛けてきたガーナに対し、しっかりとリスクを回避しつつ追加点を狙いにいきます。池田太監督は67分に岩﨑心南選手と山本柚月選手を投入。すると、その4分後にCKのこぼれ球をファーサイドで受けた岩﨑選手が、奪いにきた相手をかわして倒され、再びPKを獲得しました。2度目のPKも浜野選手が落ち着いて決め、リードを2点に広げます。
試合終盤は、コスタリカの雨季特有の雷を伴うスコールに見舞われますが、最後まで集中力を切らさなかった日本が2-0で勝利。無失点で2連勝を飾った日本が、グループステージに王手をかけました。
引き分け以上で自力でのグループステージ突破が決まるアメリカ戦は、8月17日(水)に同会場で行われます。
監督・選手コメント
池田太 監督
ガーナはロングボールに特徴があるチームだったので、難しいゲームになることはわかっていました。「その中で粘り強く戦おう」と伝えていたので、それがしっかりできて、勝つことができて良かったです。前半は少し、ボールの動かし方が単調になっていたので、もう少しゴールに仕掛けるプレーを増やすことや、相手の攻撃の特徴にしっかりと対応していこうと確認して送り出しました。ワールドカップで色々なタイプの国と対戦して経験値を上げながら、この試合も無失点で終えられたことは収穫です。タフなグループなので、アメリカ戦に向けてはコンディションも含めてしっかり準備していきたいです。
GK #21 野田にな 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
初のワールドカップで少し緊張もありましたが、試合がとにかく楽しみだったので、プレーできる喜びを感じながら戦いました。相手が裏を狙ってくる中で、自分のスピードを生かして積極的に対応していくことを意識していました。
背後へのボールに対応できたシーンや、ビルドアップに積極的に関わっていけたところは良かったと思います。ただ、前半は守備の対応のところでもっとはっきりしたプレーや安定したプレーが必要だと思いましたし、後半はもっと自分が組み立てに参加して、落ち着いてボールを回すシーンを増やせたらと思いました。第3戦のアメリカはパワフルなプレーが多く、速いクロスにヘディングで合わせられる選手がいるので気をつけながら、チームの幅を広げる意味で長いパスも使っていきたいと思います。
DF #2 西野朱音 選手(マイナビ仙台レディース)
前半は相手に引かれた状況で自分たちの良さをなかなか出せなかったのですが、ハーフタイムに池田監督から「どんどん仕掛けていこう」と言われ、それができたことが得点につながったのかなと思います。相手のロングボールに対しては石川選手とチャレンジアンドカバーをし合いながら、「自分たちより後ろにはいかせないようにしよう」と話して、対応できた場面もありました。ただ8番のアブドゥライ選手は本当に足が速くて背後を取られる時もあったので、その対応は課題です。2連勝で、チームとしては調子が上がってきていますし、全員がチャレンジャーという気持ちを持っています。アメリカ戦も勝ち切れるようにいい準備をしていきます。
MF #19 吉田莉胡 選手(ちふれASエルフェン埼玉)
先発で出場して、何回かあったシュートチャンスを決め切らなければいけなかったのですが、それが今の自分の課題だとはっきりわかりました。ここまで相手の足が届くんだ、と驚くようなシーンもあって、いつもの感覚でやっていたらミスになってしまうことを痛感しました。前半はボールに関わるシーンが少なかったので、もっと中でボールに関わろうと意識するようになってからは、サイドバックの小山史乃観選手との縦関係でいいシーンが作れたと思います。アメリカ戦は絶対に勝つ気持ちで、個人的にもゴールを決めたいので、出場できたら攻撃的に勝負したいなと思います。
FW #11 浜野まいか 選手(INAC神戸レオネッサ)
前半は、相手が前からどんどん来ると予想していたのですが、そこまで来なかったので、「早くゴール決めたい」という意識が強かった中で少し焦りもありました。ただ、ハーフタイムにみんなで話し合って、相手の4バックと中盤のライン間が空いていることを共有しました。そこに(土方)麻椰が入って、ライン間で受けてターンしてくれる場面が多く、そこからチャンスが生まれました。PKは蹴る瞬間までコースは決めていなのですが、2本とも左に蹴りました。アメリカ戦に向けて、またみんなで練習して、次も絶対に勝ちます。個人としては、またチームを勝たせるゴールを決めたいです。
YouTube(FIFA):#U20WWC Costa Rica 2022: Matchday 4 Review
FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022
大会期間:2022年8月10日(水)~8月28日(日)
グループステージ
第1戦 8月11日(木) 14:00[現地時間] vs U-20オランダ女子代表
第2戦 8月14日(日) 11:00[現地時間] vs U-20ガーナ女子代表
第3戦 8月17日(水) 17:00[現地時間] vs U-20アメリカ女子代表
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