FIFA U-20ワールドカップ韓国2017を戦うU-20日本代表は5月24日(水)、Suwon World Cup StadiumでU-20ウルグアイ代表とのグループステージ第2戦に臨みました。初戦から中2日でケガ人や疲労の残る選手もいる中、両チームともにメンバーを数人入れ替え。日本は藤谷壮選手を右サイドバックに、原輝綺選手、市丸瑞希選手をボランチに起用しました。

南米予選1位通過で優勝候補の呼び声も高いウルグアイに対し、日本は序盤から素早い攻守の切り替えを見せるなど集中して試合に入ります。攻撃ではサイドを起点に仕掛け、舩木翔選手の左クロスに小川航基選手が飛び込むなど相手ゴールに迫っていきます。一方のウルグアイは、日本の出方をうかがいながらも虎視眈々とチャンスを狙います。11分には前線からのプレスでNicolas DE LA CRUZ選手が冨安健洋選手のボールを奪取。GKと1対1を迎えますが、シュートはゴール左に外れました。

良い立ち上がりを見せていた日本でしたが、アクシデントに見舞われます。前線のターゲットとして機能していた小川選手が左足を負傷してプレー続行が不可能に。代わって久保建英選手がピッチに送り込まれました。その後、日本は丁寧にボールをつないでいくものの、「自分たちがボールを持たされている部分もあった」（三好康児選手）、「一人一人がボールを持つ時間が長かった」（市丸選手）と各選手が振り返るように、なかなかチャンスを生み出せません。すると38分、ウルグアイが一瞬の隙を突きます。後方からのロングパスに反応したJose Luis RODRIGUEZ選手がNicolas SCHIAPPACASSE選手へとつなぎ、軽やかなタッチでDFをかわして右足シュート。これがゴールに突き刺さり、ウルグアイが先制点を奪いました。

1点ビハインドで迎えた後半、日本はハーフタイムに内山篤監督から指示があった「攻守一体となって、ボールを動かしてチャンスメイクする。ボールを奪ったところから素早く切り替える」という自分たちのサッカーを展開。リズムも良くなり、次々に決定機を迎えます。55分には相手のビルドアップのミスを見逃さなかった市丸選手がボールを奪い、相手を1人振り切って右足ループシュート。相手GKの懸命のセーブからこぼれ球を久保選手がヘディングで狙いますが、惜しくもクロスバーの上に外れます。さらに3分後、三好選手のパスを受けた久保選手がドリブルからシュートを放つもGKに阻まれ、こぼれたボールに反応した堂安律選手のヘディングシュートはDFにクリアにされてしまいます。67分には久保選手の絶妙なスルーパスから岩崎悠人選手が抜け出してシュートをうちますが、またしても相手GKのセーブにあいます。

ポゼッションを高め、ゴールを目指す日本でしたが、最後まで相手の強固な守備を崩せません。逆にアディショナルタイムにはウルグアイの縦に速い攻撃を止めきれずに失点。試合はこのまま0-2で終了しました。この結果、日本は1勝1敗となり、南アフリカに勝利したイタリアにも得失点差で上回られ、グループ3位につけています。

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監督・選手コメント

内山篤 監督
「拮抗したゲームにしていかないと勝利はものにできない」ということを選手たちと話していましたが、結果的に0-2で敗れて非常に残念です。立ち上がりは悪くなかったと思いますが、縦への1本のボールで失点し、その後はわれわれのボールを動かして相手を動かしてチャンスメイクするという中で、コンビネーションではなく選手1人、2人の関係で何とかしようとするサッカーになってしまいました。ハーフタイムに修正し、後半は何度か決定機が生まれました。しかし、課題であるフィニッシュや相手のミスを突いてゴールに持っていく部分で相手と大きな差があると感じました。

DF #2 藤谷壮 選手（ヴィッセル神戸）
決定力という部分で、日本にもチャンスはあったと思いますが、そこをしっかりと決め切ったのは相手のほうでした。2失点目は僕のマークの選手が走ってきて、最後のところでうまく体を入れられてしまいました。こうした甘さが失点につながるということで、非常に悔しさを感じています。自分のスピードを試すことができ、世界のトップクラブでプレーしている選手とマッチアップしてもやれないことはないと感じたことは、ポジティブに捉えていきたいと思います。

MF #16 原輝綺 選手（アルビレックス新潟）
勝ちたかったです。個人的にも何回かボールを奪える場面がありましたし、一人で奪えないときでも、規制をかけることで次の選手が奪う場面もありました。センターバックを中心に集中力を切らさずにうまく守れたと思いますが、結果的に最後に相手にやられているのは課題です。そうしたことを突き詰めていかないと、世界との差はどんどん開いていってしまうと思います。

MF #17 市丸瑞希 選手（ガンバ大阪）
相手のプラン通りに進んだという感じでした。特に前半はボールを持たされていて、真ん中をやられなければOKという雰囲気が相手にはありました。どうにかして真ん中を崩そうとしましたが、なかなかそれができずにサイドからクロスを入れる状況になり、相手のセンターバックにはね返されるということが多かったと思います。後半は何度かチャンスをつくれましたが、相手よりも最後の質が低く、点が取れませんでした。

FW #20 久保建英 選手（FC東京U-18）
前半はファーストタッチがうまくいかず、良い入りができませんでした。相手の一歩が速く、正直やれるのかなという不安もありましたが、ハーフタイムに「これでは終われない」と思い、後半を迎えました。日本は何回もあったチャンスを決め切れず、逆に相手は一発で決めてきた。負けたのは正直悔しいですが、もう終わったことなので後ろを見ずに、次のイタリア戦に向けて気持ちも体も切り替えていければと思います。

スケジュール

※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
※時間は全て現地時間です。